あとがき

 純愛ものです。

 ひゃーなんてウブな志貴くん♪

 そんな感想がきそうなSSでした。
 こんなの志貴くんなんかじゃない、と言われそうですが。
 そのあたりはカンベンしてくださいね。
 結構、志貴くんってナイーブでスィートな方ですよ。
 でやさしすぎて、誰にでもやさしくしてしまうという悪癖があるだけで。
 でも初体験を初々しく描きたかったんですよ。そして儚い夢を。
リアルさもリアリティも、なんにもいらない。
必要なのは、ここにのこったこの感触だけ。
 そんな話を書きたかったわけです。

こんなにも朱鷺恵さんに夢中だったからさっちんこと弓塚さつきさんのことに気づかなかったということにしています。でないとあまりにも弓塚さんが可哀想で。

 これは、たぶん、一番ハッピーエンドなのを持ってきました。
 朱鷺恵さん、という素材についてはとても難しく調理するのに手間がかかりました。
 というのも。
 なんとこれには3つの話を授かりまして。
それを同時に書き進めて気に入ったのを、というむちゃくちゃなスケジュールですすめたからです。
 ひとつはこの作品で18禁としてまとめたもの。
 もうひとつは18禁シーンを削除し、ただ朱鷺恵さんとの甘い出会いと別れをえがいたもの。
 そしてもうひとつがダークです。
 真ん中のは、まぁおいといて。というのも結末的にはこれと同じですから。ただえっちがないぶん、志貴の心理描写が続くものです。
 ただダークなの話に、とても惹かれていまして。
 悩みました。
 封印指定したぐらいですから(笑)
 それっくらい、悩みました。
 ダークというかシリアスなので、いやな人は読まないでくださいね。
 一応下にアップしておきますから。
 
もうひとつの話
[ トキエ ]

 ここで懺悔します。
 わたしの書いたSSとしては本編とうまく繋がっていません。
 歌月十夜での朱鷺恵さんに対する志貴くんの反応と今回の話はつながっていません。
 つなげようと努力しました。
 もっときっちりとさっぱりと、そしてほのかに別れようと思いました。
 ――でも。
 無理でした。
 すみませんが、雰囲気の方を優先させました。
 この雰囲気を書きたかったんだなぁ、としみじみ感じまして。
 だから違和感覚えた方がいらっしゃったら、ゴメンなさいね。
 ひとえに瑞香の力不足によるものですから。
 それにすでにそういうお別れは古守さんがMoonGazerさんで「あの夏、一番静かな夜」を発表していまして。
 それ以外を書かなくっちゃ、と意識したのは確かです。

 なぜ分割アップしたのか? には3つの理由があります。
 1つはGWで休みたかったから(笑) SSを書くってかなりの余力を使いますので(笑)
 1つは書き直ししたかったから。ギリギリまで最後をまとめようとあがきたかったからです。
 アップしたらある意味おしまいですから。だから5日余裕を持たせて書き直し、推敲、加筆、添削をしたわけです。
 そして最後は、余韻、です。
 引き、というかそういうところで終わらして、明日どうなるんだろう、と思って欲しかったから。ほら、そういうのって重要でしょ? わくわく感がないよりもあった方がいいわけですしね。
 だから、今回は分割アップしたわけです。


 さてリクエストの朱鷺恵さんも書けました。
あーうー、リクエストのような感じにはなりませんでした。
 志貴くんの初めての――惜別がテーマでしたので。
 朱鷺恵さんを書くよりも、志貴くんを書くことに集中しました。
 ああああ、そういうことで、ゴメンなさいと謝る、わたくし。


 ――次はなにを書こうかな?

18禁以外の、楽しそうな何かがいいな、と夢想しています。
 しょせん、夢想、なのですが(笑)
 神様のいうとおりに書いていますので。

それでは、また別のSSで会いましょうね。

3rd. May. 2002
#024


追伸
 今確認しましたら、別の18禁バージョンがありました。
 それだと「朱鷺恵さん攻め」で「志貴君絶倫超人改造編」でした(笑)
 なんでこんなに書いているんでしょうね、わたしったら(笑)

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