体育倉庫にて 作:瑞香 「――……で」 と俺はしゃべり始めた。 この一言をしゃべるのにゆうに一分はかかった。 それほど硬直していた。 「ここに来る理由は……何?」 と目の前の二人に尋ねた。 というより俺にはそれしかできるこがなかった。 もちろん逃げ出すというのは、あり、だが……逃げ出してもただ問題を先送りにしただけにしかすぎない。 場所は薄暗い体育倉庫。 跳び箱やらネットやらボールやらマットやらがそこらにおかれ、かび臭くそして冷たいほどひんやりとしている。 なぜここに? と疑問を思うのは当然だと言えよう。 「兄さん」 秋葉は、こんなこともわからないのですか、と言いたげな口調でいう。 するとシエル先輩も、うんうん、と頷いている。 ――いやわかるんなら聞いてないって。 そう言ってしまいそうになるが、そうすると秋葉の毒舌や先輩の断罪的な口調が俺を襲うとわかっているのでしゃべることはできない。 「まったく兄さんときたら……」 「まぁまぁ秋葉さん、遠野くんはニブいですから」 すると顔を赤らめて秋葉はぼそっという。 「確かにそうですけど……」 「でしょう? でも妙に鋭いところもあって」 「そうですね」 「まぁそのアンバランスさが可愛らしいんですけどね」 「えぇ年上だとは思えなくて……」 目の前で俺を無視したまま、なにか小馬鹿にしているような会話が続いているのは、気のせい、なんだろうか? 「とにかく兄さん」 秋葉はびしっとこちらを指さす。 秋葉、お前、人を指で差しては行けないと習わなかったのか? お嬢様として教育されたにしては少々……お兄ちゃんは悲しいぞ。 「兄さんには、いいかげんシエルさんかわたしかを決定してもらいます」 「そうです遠野くん。そのためにこの体育倉庫へと来てもらったんですよ」 ……っていうか、全然話がわかりません。 「兄さんは変態です」 ……はぁ? いきなり断定されてしまう。 「そうです、遠野くんは変態さんです」 …………。 …………。 …………。 …………おひ。 何か言いたげな俺を目の前にしてふたりして頷いている。 なんとなしに置いてけぼりにされている気分。 でも……。 目の前の二人の姿にそそられていた。 なんていうか、この場所にふさわしい姿というべきかなんというべきか。 二人とも学校の体育着を着てたっている。 もちろん当校の女子には指定されたブルマだ。 思わず心の中でガッツポーズをとる。 たしかに俺は少しフェチが入っている。 裸にぶかぶかのワイシャツなんて素敵だ。 裾から見える太股や襟元のチラリズムが、そして透けて見えるその肌が、俺の嗜好心を強く刺激してやまない。 裸ワイシャツ万歳! でも、なんていうか、このブルマもよい。 あらわになった太股に食い込む小豆色や紺色のブルマ。 もちろん上着の裾をいれているシエル先輩も素敵だが、上着を出して少しブルマを隠し気味にしている秋葉も最高だ。 なんて言うか甲乙つけがたい魅力にクララクときていた。 秋葉は小豆色の、先輩は紺色のブルマを履いている。 そして二人ともブルマからすらりとのびる初々しい白い太股。 健康的なはずの体育着なのに、なぜか蠱惑的に見えて、男のリビドーを煽ってやまない。 それがブルマというものだ。 なんていうか、俺のフェチ心をそそらせる。 この高校を選んだのは貧血気味な俺が倒れても家の者が迎えに来れる近さだからという理由だが、それは表向きで――。本当は学校指定の体育着がブルマだからだ。有彦も同意して、この学校を選んだというのは男どうしの熱い秘密だ。なんたって、学年ごとにブルマの色が違うのは、ここしかなかった。 俺たちふたりはこの服装規定を決めた初代校長――あるいは体育教諭――と熱く語り合いたいほどだった。 それはともかく。 裸ワイシャツが俺にとって至高ならば、ブルマは3番目。2番目に関してはここでは秘密としておく。 とにかく3番目に位置する体操着かつブルマという魅惑的な姿のまま、ふたりはこっちを見ているのだ。 ソソらない方がおかしい。 あの貧血にも似た感覚が俺を襲う。 「……遠野くんはフェチ入っていますからね」 「……で、でも、兄さんが好きならば……わたし……我慢します」 ふたりの言葉にドキリとする俺。 心を見透かされているような言葉にちょっぴりドキドキしてしまう。 …………。 …………。 …………。 ドキドキするような沈黙。何とも言えないこの重く――でも甘い沈黙。 するとシエル先輩は俺の右側に近寄ってきて、そっと囁く。 体育着、それもブルマってソソるでしょ、遠野くん? その甘い響きに胸が疼く。 いつもはにこやかで元気はつらつな先輩なのに、こういう時の先輩はなんていうか、妖艶、だった。 大人の魅力というヤツだ。俺は有彦のその点に関してだけは同意した。 うん、シエル先輩の大人の魅力はすごいぞ、有彦。 シエル先輩の理知的に見せるその眼鏡の奥の目は潤み、こちらを誘うように見ている。 すると秋葉は逆に左側に近寄ってきて、同じく囁く。 兄さんが好きならば……私も好きになります いつもはつっけんどんにあしらわれる秋葉の少し甘える媚びたような声にくらくら。 物欲しそうにこちらを上目づかいで見るその姿は昔の可愛らしい秋葉を彷彿させた。 うん、有彦、お前が秋葉に惹かれたのもわかるゾ。 なんていうか棘のある薔薇をあえて素手で掴みたい衝動。 ふたりのその誘う言葉に俺の理性はメロメロになりかけていた。 まるでアルクェイドの金色の魔眼ににらまれたような、あの感じ。 男として、牡として耐え難い誘惑。 全身が心臓となったかのように、いやに鼓動が大きく聞こえる。 鼓動で体が揺れてしまいそうなほど。 「……ふ、ふたり……とも……」 声を絞り出すのがせいぜいだった。 喉がいやに渇き粘ついてうまく声がでない。 でも少しだけ残った理性が、ブレーキをかけようとする。 秋葉はたとえ血が繋がってなくても可愛い妹だ。 先輩は親身になってくれる女性でそういう対象、そんな好色の目では見てはいけないんだ。 俺の理性はあらんかぎりの声で叫んでいた。 しかし今度は俺の本能、フェチが囁く。 よくよく考えれば絶好のロケーションに最高のシチュエーション。 秋葉は転校してきたというのに、次期生徒会会長は間違いなし、といわれる才媛で、先輩は先生ものれんに腕押しと太鼓判を押す影の生徒会長。 ふたりの表と裏の生徒会長、才色兼備の美女からの誘いを、しかもブルマ――あぁブルマ万歳――での淫らな誘いは、もう二度とありえない状況だった。 「あ……秋葉……」 上目つかいで頬を染めて恥じらいながら見ている、いつもとは違う秋葉に確認をとる。 「……いいの……か……?」 そして先輩を見る。小悪魔的な誘うような笑みを浮かべている。唇がてらてらと光っていて色っぽい。 「先輩も……いいの?」 ふたりの答えは簡潔だった。 兄さんが、遠野くんが望むならば、と――。 甘いふたりの色っぽい、艶やかな声。 その返事を聞いたとたん、理性はどこかにいってしまった。 俺はまずシエルに口づけする。 軽く口づけすると、秋葉は、兄さんったら、といって入ってくる。 三人で口づけ。 無理矢理顔を寄せて、互いの口唇と舌をねぶり、貪り合う。 ぬるぬるとした舌が絡み合い、こすりあって快感を生み出す。 そしてその舌よりも柔らかい唇。 先輩と秋葉のそれをねぶる。 甘い吐息で答える二人。 触れた唇から微弱な電気が流れているよう。 その電気をもっと感じたくて、求め合う。 ちゅばちゅばと粘着質な音が薄暗い体育倉庫で響き渡る。 俺は舌を秋葉の口の中にいれる。 秋葉の小さい歯を撫でながら、唾液を送り込む。 それをうまそうに飲みほす秋葉。 そして歯茎をこすり上げ、やわやわとした快楽を生み出す。 口蓋をねぶり、舌をからめ、相手の舌を吸う。 そのざらりとした舌ざわりがこすり合う感触がたまらない。 三人の呼吸はしらずのうちに荒くなっていく。 そして充分秋葉の口を堪能したら、次はシエル先輩。 待ってましたとばかりに俺の舌を吸う。 俺の舌を自分の口に納めると、ちゅるりと吸い、そして柔らかくふっくらした唇でぎゅっと締め上げる。 腰がもぞもぞしてしまうような感触。 舌が痺れていくこの甘く、とても魅惑的な感触。 俺はしばしぼおっとなる。 シエルは、ふふふ、と年上の余裕の笑みを浮かべると、俺の口の中に攻め入る。 ほっぺの後ろをそっとなで上げ、歯茎を舐めて、そして俺の舌と絡める。 まるで犯されているようなシエルの技巧に俺はついいやいやしてしまう。 それでもシエルは許さない。 なおも舌をつかって、俺の性感を刺激する。 感じている俺を身ながら秋葉はそっと唇で俺の耳を噛む。 そして舌をいれ、耳のすじを舐める。 その濡れた感触に、俺は目を閉じて耐える。しかしまつげは震え、耐え難い悦楽であることを示していた。 目を閉じた俺に広がる甘酸っぱい匂い。 少し酸っぱいような汗の匂い。 体操服に、ブルマに染みついた可憐な女の子の匂い。 それが体操服ならではの醍醐味。 あぁブルマ。ブルマったら、あぁブルマ。 俺はいきり立つ。 そして先輩を押し倒した。 マットに上に倒れ込む三人。 ほこりが立ちながらも、俺は気にせず先輩の股間に顔をうずめる。 紺色のブルマが視界いっぱいにひろがって、絶景だった。 そしてその酸っぱいような匂いを鼻腔いっぱいに嗅ぐと、かすかに湿った女のあの匂いがした。 そして一気にブルマを脱がせる。 「だ、ダメです、遠野くん!」 先輩は慌てているが、気にしない。 そして水色のショーツに隠された秘所をじいっと見る。 先輩は恥ずかしいのか顔を隠してイヤイヤする。 でも柔らかい太股を押さえながら、じいっと股間を見ていると、じんわりとショーツに染みができた。 「……い、いや……見ないで……遠野くん!」 顔を真っ赤にして、両手で顔を覆い隠す。 でもその染みははっきりとゆっくりと広がっていく。 「ふふふふ」 いつしか俺は笑っていた。 「……エッチなんですね」 そして囁くように言う。 「見ろよ秋葉。先輩ってこんなにエッチなんだ」 「――シエルさん……」 秋葉もじいっとその白いショーツが濡れていくのを凝視していた。 異性の視線だけではなく、同性のしかもライバルの視線を感じてか、先輩は体をよじる。 「ほら秋葉、こんなに」 「……」 秋葉は俺の言葉も届かないぐらい没頭して先輩の秘所を観察しづつけた。 秋葉の荒い息と震える躰を身近に感じながら、嬲るように言う。 「見られているだけで感じているんだよ」 「……へ、変態……」 秋葉なじるように言う。 その声はうわずっていて、秋葉が興奮していることがわかる。 震える声で、なじる。 「シエルさんは……同性のわたしに見られて感じる変態だなんて……」 息はあがって、声はすべっている。 いつもの秋葉とは思えない声。 もしかしたら初めて見る同性の秘所に興奮しているのかもしれない。 「そ……そんな……変態さんは……遠野家にふさわしくありません!」 秋葉の潤んだ視線は濡れ始めたショーツに注がれたまま動かない。 「こんな変態など遠野家にふさわしありません!」 そういって秋葉は指を伸ばした。 柔らかい粘膜の音。 先輩の躰がぶるんと大きく反り返る。 秋葉の指がショーツの染みをゆっくりと撫でる。円を描くように、また縦にこすり上げる。 「……こんなに……濡らして……」 染みは広がっていき、ショーツの薄い布はべったりと張りつき、シエルのあそこが丸見えになった。 その卑猥な形を秋葉は丹念にしつこく撫でていく。 「いやです、秋葉さん……そんなこと……いわないで……」 先輩は否定し叫ぶ。でのその声は甘く潤んでいて――いやらしい。 そのうち淫水をこねるしめった音が静かな体躯倉庫に響く。 ぬちゃりとしう淫水の音。 ぬちゃりという粘膜の音。 はぁはぁという荒い吐息。 そして否応なく高ぶる熱気。 それが体育倉庫を支配していた。 そして俺は秋葉の手を止めると、ゆっくりと役割を果たさないショーツを降ろしていく。 むあっとするような濃いオンナの匂い。 たまらなく、ソソる匂い。 濡れぼそった充血した粘膜。 いやらしく、誘うようにひくついている。 雄を誘う淫花。 その猥褻さに秋葉は息をのむ。 そして秋葉は持っていたスポーツバックから、ローターを取り出した。しかも2つ。 秋葉……お嬢様がそんな物を持ち歩くのはどうかと思うぞ。 すると秋葉は下を向いて照れながら、 「……こ、これは……今回決着をつけるために……兄さんの趣味に合わせて……」 どうやら俺はこの二人にとって変態性欲魔人らしい。 ちょっと男としての哀しみを覚えながら、そのローターを受け取る。 秋葉は残るひとつを先輩の女陰ではなく、その下の卑猥な窄まりにあてる。 「……シエルさんは……ここが好きなんでしょう……?」 違うとばかりに首をふるシエルに秋葉は興奮しきった声で、 「でも……兄さんにここを許しているぐらいですから……」 そうしてぐいっと、まだほぐしても濡らしてもいない箇所に埋め込む。 悲鳴を上げる先輩。 目からは涙を流し、唇を噛みしめ、懸命に堪えている。 痛みをこらえ、きつく目を閉じ、顔を充血させ、唇を固く引き締める先輩の顔に痺れた。 閉じたまなじりから涙がこぼれ落ち、まつげが震えている。 柳眉をぎゅっとよせて、苦しそうに、何かに耐えるように、わなないていた。 そして唇がひらき、漏れる吐息は、かすかに熱く、粘ついていて。 女の恍惚としたわななきがこめられていた。 「シエルさんは、いきなりでも、こんなに……こんなに!」 秋葉はただただ小刻みに震えるローターをシエル先輩のすぼまりにあて、ねじ込み、引き抜き、嬲っていた。 俺は紅潮して興奮して、感じて、感じきって、顔が真っ赤になってうち震えている先輩にキスする。 すぐに舌がはいってくる。 激しくねぶり、俺のを啜る。 唾液を求めて、口の中で暴れる。 半目でとろんとした先輩のそのいやらしい顔を見ながら、先輩の口を味わう。 今さっきから味わっているというのに、全然足りない。 この体育着を活かしきってないことは明白だった。 「秋葉」 そういって秋葉の手をとめると、もうひとつのローターを先輩の女に埋める。 すでにぬれていて充血しきってとろとろなそこはあっさりと飲み込む。 愛液の淫らな音に粘膜のいやらしい音。 ひくつくそこは待ちかまえていたかのように、飲み込んでいく。 ふたつの穴に入れられて、先輩はとぎれとぎれに喘ぎを漏らしている。 舌を突き出し、まるで白痴のよう。 そのまま、俺は濡れたショーツをはがして、紺色のブルマを着せる。 胡乱な視線をこちらに抜けてくる先輩にやさしく微笑みながら、ぴっちりと股間に食い込むように、ブルマを持ち上げて、履かせた。 「だ……駄目です……遠野くん……染みに……染みになっちゃいます……」 先輩は体をこねらせながら、哀願する。 でも俺は気にせずスイッチを最大にする。 きゃん、 と犬のように啼いて、のけ反らせる。 紺色のブルマがすぐに黒く湿りはじめる。 ただよう、いやらしいオンナの匂い。やらしい先輩のあの匂い。 鼻をひくつかせて、目を潤ませて涙しながら、おこりのように震わせていた。 あの理知的な先輩がこんなにいやらしい顔をしている。 こんなに感じていやらしい顔を。 すごい。 たまらなかった。 先輩は体に流れる甘美な電流につき動かされて、体育着の上から胸を揉み始め、太股をこすり合わせ始める。 なまめかしく体をくねらせて、淫らに、ただ淫らに啼いていた。 そんなオンナの痴態を食い入るように見ている秋葉をそっと後ろから抱きしめる。 ビクン、と震えるが、力はなく、まるで柔らかく暖かいマシュマロのような、肌の感触。 柔らかい女の肉。 熱い吐息をふきかけると、感じて、秋葉はいやいやする。 でもその目は女の悦びに浸る先輩の痴態に注がれたまま。 耳を舐め、首筋に口づけする。 「……兄さん……」 秋葉は息も絶え絶えにいう。 でも許さない。 「お兄ちゃんっていってごらん」 すると秋葉はこれ以上ないほど真っ赤になる。 耳まで赤くなっていて、その耳を再び舐める。 熱く、その血の脈動さえ感じられそうなほど。 「……は、恥ずかしいです……兄さん……」 でも許さない。 ブルマ姿の妹から、お兄ちゃん、と言われる。 たまらない。なんていうか、俺のフェチ魂全開モード。 薄い秋葉の胸を揉む。 ちょっとびっくりする。 秋葉はブラジャーをしていない。 胸のことを気にしている秋葉はいやでもブラジャーをつけて、胸はあるんです、と主張するのに。 固くなっている乳首を指先で抓んで、弾く。 あぁ 秋葉の色っぽい声。 あの仮借ない秋葉から、このような切なそうな声が聞こえるだけでも、俺は感じてしまう。 秋葉、俺の妹。大切な秋葉。 ぎゅっと抱きしめる。 強く抱いているのに、その躰はとても柔らかくしなやかに俺を受け止めてくれる。 「……あぁ……兄さん……」 どんなに大切な妹でも、こればっかりは譲れないし、そのチャンスも今回だけだと痛感していた。 だから許さない。 「お兄ちゃん……といってごらん……」 秋葉はいやいやしながら、躰をくねらせる。 逃がさないように抱きしめ、舌を這わせる。首筋を舐め下げ、そのまま体操服の襟元を舐める。 ちらりと見える細い鎖骨に強く口づけする。 一度だけではなく、二度、三度と――強く、長く、そしていやらしく。 情熱をもって、吸い付く。 そのしっとりとした肌が、すこし汗ばんだ味が、そして立ち上る秋葉の匂いが、俺を狂わせていく。 「……」 秋葉は何かを言うが、聞こえない。 断固として許さない俺は秋葉を押し倒す。 冷たいコンクリの床に倒して、跳び箱にもたれかけさせる。 「に……兄さん!」 こんなにあわてても、秋葉は俺のことをお兄ちゃん、と昔のように呼んでくれない。 哀しいぞ、お兄ちゃんは。 そして近くの縄跳び゛秋葉を縛り上げる。 手を後ろにしばり、胴体と股間を荒々しく縛り上げる。 当然ブルマを脱がせ、縄は秋葉の白いショーツに食い込むように縛り上げる。 当然体操着はひっかけたまま。 縄は胸にはやらない。細い肢体に食い込む縄というのもいいが、それは荒縄の場合だけ。 こういう細い縄の時はあえてさらすだけ。それが俺の美学。 そしてこの裸体を曝しながらも体操着とブルマというアクセントがある。まさに芸術品だった。俺の美学の境地である。 すごい。ワンダホーである。 しかも秋葉は涙目でこちらをじいっと見る。 許して欲しそうな顔。 でもお兄ちゃんは許さない。今の俺は遠野志貴じゃない。七夜なんだ! と俺にもワケのワカラナイ理由をつけて、心を鬼にする。 それに――。 「ほら……秋葉」 そういって脱がしたブルマに繋がる粘ついた液。 いやらしい秋葉のオンナの蜜。 「お前も……感じていたんだろ……」 その言葉に秋葉は目を伏せる。 でも言葉はとめどもなく出てくる。 「先輩のこと……いやらしい、なんて責めておいて…… そんな先輩の痴態を見ながら……感じていたんだろ……秋葉……」 唇はわなわな震え、ゆっくりと声を絞り出す。 か細く震える秋葉の弱々しい声。 「……ち、違います……」 「じゃあ、これは……」 そういって太股にまで垂れているいやらしい蜜をすくい上げる。 そして粘つくそれを秋葉の目の前でねちゃねちゃと指の間でもてあそぶ。 秋葉の匂いが鼻腔をくすぐる。 「これは……なんだい……」 あぁ、 と思わず漏れた諦観の嗚咽。 その加虐感を煽る吐息に、思わず生唾を飲んでしまう。 「ご……ごめん……なさい……」 気丈な秋葉とは思えないしおらしい態度。 ポロポロと涙をこぼし、喉を震わせながら、俺に懺悔の言葉を吐く。 「許して……ください……お、お兄……ちゃん……」 くらりときた。 強烈だった。 涙を流し、そのか弱い縛られた無防備な姿で、保護欲をそそる痴態のまま囁かれる、おにいちゃん、というの6文字の響き。 脳髄が強烈な打撃をくらって、ゆすぶられた。 「……お兄ちゃん……ゆるして……秋葉を……お兄ちゃん……」 く……くるぅ〜〜〜。 連呼されるたびに、連打されるような感覚。 あまりにも強すぎる刺激に俺は身悶えしていた。 胸をかきむしってしまうほど。 耐えきれなかった俺はそのまま秋葉に覆い被さる。 その胸をついばみ、そっとあつくとろとろなところに触れる。 すでに湿っていた。 縄でつくった瘤であそこと後ろを刺激しつつ、舌で秋葉の胸を堪能する。 感度のよい秋葉は凄く喘ぐ。 まるで熱いものがふれられたかのように、俺の唇と舌から逃れようとする。 でも逃さない。 舌でその白い肌をてらてらにしていく。 いやらしい秋葉にあった、いやらしい肌にしてやる。 秋葉の匂いを愉しみながら、俺は自分の唾液をその肌に塗りたくっていく。 その白い肌が朱色に染まっていくのがとても美しい。 漏れる喘ぎ。 さらさらとかかる、くすぐったいような秋葉の長い髪。 俺はそのあつくとろとろとなった箇所をショーツの上からこねる。 すでに濡れていて、ショーツごしだというのに、指を飲み込もうとしている。 「……お兄ちゃん……」 秋葉はおねだりする。 「今回は……わたしの……わたしの……」 口ごもった秋葉にやさしく口づけしながら、尋ねる。 「なんだい、秋葉?」 「……わたしの……おしりを……」 …………。 …………。 …………。 …………今なんとおっしゃりました、秋葉さん。 俺は硬直してしまう。 でも恥ずかしそうにこちらをチラリチラリと見ながら、秋葉は意を決したように言う。 「シエルさんはおしりも愛したんでしょう。なのにわたしは愛してもらっていません。 ……そんなの……ズルいです。わたしの、秋葉の……お、おしりも……愛してください……」 ノックアウト。 ズルいのは秋葉、お前の方だよ。 そんな涙目かつ上目使いで、たどたどしく哀願されたら……俺のリビトーは全開するしかない。 俺はそのまま指をそっと秘裂の下へと動かし、すぼまりの周囲を撫でる。 未知の感覚のためか、秋葉は躰をよじっている。 「……秋葉さんもいうようになりましたね」 気がつくと先輩が側にいて、秋葉の髪をっと撫でる。 いやらしく震えながら、よろよろと指で秋葉の唇を、頬を顎のラインをなぞっていく。 先輩を見ると、ブルマからコードが二本こぼれていて、太股どころかくるぶしまで愛液で濡れていた。 「ふふふ……遠野くん……」 すごく淫蕩な声。 「すごいですよ……今のわたし……こんなにも感じて……」 そういって指先で秋葉をもてあそびながら、俺の首筋を舐める。 眼鏡の奥の瞳は蕩けていて、いやらしかった。 「秋葉さん……遠野くんが与えてくれる快楽に身を委ねなさいね」 熱く粘ついた声に秋葉はこくりとうなづく。 そして俺はショーツを横にずらす。 ぷっくりとした菊門がみえる。 浮きのおしりをじぃっと視姦する。 すこし色の濃い皺の集まり。 それが時々ひくつく。 「……や……見ないで……お兄ちゃん……」 でも俺はそのま指でそこにふれる。 皺を伸ばすかのように、丹念に撫でる。 愛液をすくって、そこになすりつけて、広げていく。 ん、ん、と押し殺すような、秋葉の喘ぎ。 先輩は秋葉の胸の崎、とがってピンク色どころか真っ赤になっている先端を指先で遊んでいた。 指のひらでまわし、押しつぶし、時々指先ではじく。 そのたびに秋葉の躰は電気が走るかのように、びくんびくんさせる。させてしまっている。 縛られた秋葉の躰は逃げ道もなく、ただただ喘ぐだけで――。 秋葉は俺達二人の玩具だった。 いやらしく啼く玩具。 愛液を垂れ流し、いやらしいところや不浄なところをいじられて、啼く玩具。 秋葉の桜色の唇がかすかにひらき、涎がこぼれ始める。 その涎を先輩は舐め取り、そして激しく口をなぶる。 舌をはわせ唇をやんわりと刺激したかと思うと、舌を入れ、音がぐちゅぐちゅというまで暴れさせる。 そして秋葉の感極まった顔をぺろりと舐めると、秋葉がだした舌を飲み込んで、やさしく愛撫する。 秋葉は先輩のテクニックに溺れていた。 目をとろんとさせて、なすがままになっている。 ようやくほぐれてきたおしりに指をいれる。 抵抗感があるが、力をこめるとゆっくりと入っていく。 そして少しいれては引き抜き、そうしたらまたさらに押し込む。 そのゆるるかな感触に、秋葉は、あぁ、と声を漏らす。 差し込んだ中指がぎゅうぎゅうに締め上げられる。 まるで秋葉のオンナに指をいれているかのよう。 そして秋葉が締め付けてきた時に指を抜く。 その抜く感触に秋葉は涙する。 何かがでていく感覚。 たまらない。 出しているときのような、あの感触。あの快感。 それがおしりから全身にひろがっていく。 熱い波が発生して、秋葉の躰をなぶっていく。 それがくるたびに、波が背筋をとおって脳を洗うたびに、声が漏れてしまう。 声を漏らしている時にも波がまたくる。 幾度も幾度も。 だからどんどん声が高まっていく。 たまらない。 止められない。 ただただ快楽に秋葉は声を漏らしてしまう。 感じきって、鼻にかかった淫蕩な声を漏らすだけ。 頃合いとみて、俺は自分の分身を秋葉のおしりにあてる。 「いくぞ……」 「……はい、お兄ちゃん……」 そして指よりも太く長く逞しいものをうずめていく。 ゆっくりとゆっくりとはいっていく感覚。 新しい何も受け入れたことのない処女地を犯していくこの快感に、俺は痺れていく。 おしりの肉がひろがっていくこの感触。 キツくて息ができない。 裂けちゃう。 こんなにもひろがって、裂けちゃう。 するどい痛み。 初めて兄さんに、お兄ちゃんに抱かれた時の、あの痛み。 躰の中に男がはいってくるこの感触。 狭いわたしの中にみっちりとぎゅうぎゅうと入ってくる男の欲望。 苦しい。 内蔵が押し出される。 押しやられる。 なのに――。 息もできないほどきつくて、苦しくて、裂けちゃうほど痛いのに。 たまらない。 そして、 うれしい。 兄さんの、遠野志貴の物になったという従属感。服従感。 前のオンナも後ろのおしりも、兄さんの、お兄ちゃんのものになったという至福。 オンナの悦びで頭がいっぱいになんってしまう。 こんなに裂けちゃうほど痛いのに、本当は裂けているのかもしれないのに、悦びにひたってしまった。 そして俺のがいっぱいに入りきる。 根本までとはいかないが、半分は入った。 秋葉は涙を流しながら、俺に幸せそうに微笑みかける。 そんな秋葉の顔をうらやましそうに、先輩が舐める。 「よかったですね、秋葉さん。お兄ちゃんに初めてを捧げられて」 俺はそのまま引き抜く。 ぐぐっとしまっていて、きつい。 動かせないはずなのに、俺は無理矢理動かしていた。 乱暴なほど。 大切な妹。大切な秋葉なのに。 こんなにも乱暴に。 引き抜いてそして押し込む。 食いちぎられるかのような締め付け。 ぬるりとした腸壁。 それがぐぐぐと俺のをこねまわし、飲み込み、飲み込もうと煽動していた。 抜けるぎりぎりまで引き抜くと、亀頭がぐいぐい締められて痛いぐらいに気持ちいい。 そして押し込むと、粘膜が俺のをねぶる。 絡みつき、こすり上げるよう。 初めてだというのに、秋葉は俺のを受け入れて、甘くわなないていた。 「……痛い……」 と言葉を漏らすけど、その目は官能に浸りきっていて。 声は鼻にかかっていて色っぽい。 そして幾度も繰り返される、おにいちゃん、というたまらない喘ぎにも似た声。 とめられなかった。 止める気もなかった。 秋葉のおしりを、はじめてのおしりを犯しているという感覚にひたりきっていた。 すると、玉袋がぐにゃりと揉まれる。 先輩は右手で俺のをにぎりながら、左手で胸を愛撫してくる。 みみず腫れの傷痕をなで、乳首をもみ、そして玉をぎゅっとにぎる。 まるで胡桃割りのように揉まれて、じんじんとした疼きが発生する。 秋葉のお尻に飲み込まれ、先輩に玉を揉まれている。 その姿は体育服かつブルマ。 疼きが腰骨の奥から発生して、俺も喘いでしまう。 脳もすでにブルマによってとろとろにとけていて、たまらない。 疼きはそのまま全身の神経を爛れさせていく。 熱く、とろとろに、ぐにゃぐにゃにさせてしまう。 秋葉のおしりが、先輩の技巧が俺をとろかしていく。 すごい。 たまらない。 秋葉の柔肌に溺れていく、この快楽。 時折、理性が浮かび上がろうとするが、それを秋葉の『おにいちゃん』という言葉に、淫蕩の海に沈められていってしまう。 先輩の指が俺の乳首を刺激し、秋葉のおしりが俺のをしめあげ、先輩の手が俺の玉を揉み、秋葉の声が俺を胡乱にさせていく。 我慢できなかった。 この痺れる様な官能。 脈打つような官能に溺れていく。 そして圧力が高まっていく。 男のエキスがぐつぐつと沸騰して昇ってきている。 我慢できない。 ここまで耐えられたのが不思議なほど。 俺は強く、秋葉の躰のことを考えず、ぐいっと押し込む。根本まで、無理矢理押し込む。 秋葉の感高い悲鳴にも似た声。 とたん、俺は放っていた。 どくんどくんと、秋葉の躰の中に欲望を注ぐ。 注ぐたびに真っ赤になった秋葉の躰はびくんと震え、熱くねっとりとした息を吐く。 秋葉のおしりはなおも俺のを締め上げ、すべてを吸い出そうとしていた。 すごかった。 まるで舌でしゃぶられているよう。 口で愛撫されて、吸われているようだった。 そして絞り出すかのように、先輩の手は俺の玉をきゅっきゅっと揉む。 そのたびに俺の躰もびくんとふるえて、秋葉により多く注いでいた。 そしてゆっくりと引き抜く。 秋葉のお尻から白濁した粘液がこぼこぼと流れ落ちる。 秋葉が感じて躰をよじるたびにこぼれていく、この淫猥な眺め。 出したばかりだというのに、この脳を直接ザラついた舌で舐められているようなこの感覚。 「……ふふふ、遠野くん」 先輩は俺にしなだれかかってきて、囁く。 今度はわたしの番ですよ――と。 |