「いいよ……シオン、上手だ」
「ん……ふ……ちゅ……」
シオンは後頭部に手を添えられるとそれだけで嬉しくなって、志貴のペニス
に何度も何度も愛撫を加える。唾液を絡めて亀頭から鈴口に舌を差し込み口を
窄めて吸い付けるようにして、中にまだ先程のあの不思議な味がする精液が残
っていないかと幹にまで唇を強く押し当てながら絞り出すようにした。
「ああ、気持ちいい……」
志貴は次第にむず痒くなる感覚を覚えるが、何とか歯を食いしばって迂闊な
放出を避けた。しかし、そうする事によって亀頭が呼吸をするように膨らんで
いき、シオンのより積極的な奉仕を導き出してしまっていた。
そんな熱さを感じながら、シオンは自分の下半身も熱を帯び、再び濡れてく
るのが分かった。先程胎内に注がれた精液が、新たな蜜で零れてしまわないか
と不安を覚え、きゅっとお腹に力を込めると、志貴の尻肉に指が食い込み、そ
の奥にあったすぼまりに爪が触れた。
「んっ……!」
志貴にとってそれはあまりに唐突で強すぎる刺激だった。途端に呻いてシオ
ンの頭に置いていた手に力を込めてしまう。同時にびくんっと陰嚢を震わせ、
シオンの中でペニスを脈動させてしまっていた。結果シオンの喉奥にペニスを
突き立て、暴れさせる格好となる。
「んんっ!」
シオンは流石にそれに目を見開くと、少しだけ慌てたように顔を離した。だ
がシオンの唇が亀頭を離れるよりも前に、志貴は腰を震わせて精液を放出して
しまっていた。
「ん!」
強烈に打ちつけられた迸る液体。更に唇を離すと急激にむせてしまい
「ぐっ、かはっ、かあっ」
志貴の精液を唇の端から漏らしてしまいながら、何度も咳き込む。その間に
も下を向いた自分の髪に、志貴が欲望の証を何度も振りまいているのを感じた。
「……ごめん、シオン」
放出が終わった後志貴が謝ってくれるが、シオンはもっとすまない気持ちだ
った。驚く志貴を無視してうなだれたペニスを口に含んで残滓を全てふき取る
と
「わたしの方が……全部飲んであげられなくて……ごめんなさい」
しゅんとなってしまった。
折角わたしの口の中で気持ちよくなってくれたのに、最後は拒むように吐き
出してしまったなんて……そう思うと、涙が零れてきた。
「いいよ、シオンは何にも悪くない……」
と、そんなシオンに志貴は腰を下ろすと涙をふき取り、口づけようとした。
「やっ……汚いです……」
シオンは慌ててそれを拒もうとするが、志貴は半ば強引にシオンの唇を奪っ
た
「シオンが飲んでくれたんだから、俺の精液だって汚くなんかない」
「し、き……ん、んっ……」
そんな風に理屈を付けて舌を絡めてくれる志貴に胸が張り裂けそうになった。
「ほら……髪にも」
「あ……」
志貴に言われて頭に手を乗せると、思った以上にべっとりと志貴の精液がこ
びりついていた。しかしその掌に付いた精液は全て愛しく、シオンは志貴の眼
前にもかかわらず夢中で全て舐め、飲んだ。
「髪、ベトベト……ふふっ、志貴の精液がベトベトです……」
シオンが笑ってそう言うと、志貴は頬を赤らめてどきんとした。そんな嬉し
そうにしていると、こっちまでおかしくなりそうだった。
流石に髪に染み込んでしまったそれは舐める事が叶わない。シオンはキリを
つけるとゆっくりと立ち、シャワーの栓を捻った。
心地よい冷水が頭を打ち、額を伝って顔に流れる。その水で梳くようにして
髪を撫でると、精液を流していく。排水口に流れてしまうそれが勿体ないと思
う程で、シオンは少しだけ残念だった。
「シオン……」
そんな姿はあまりにエロチシズムをかき立てて、志貴はシオンを後ろから抱
き締め、体打つ水も忘れてシオンに後ろから口づけた。
「あっ……」
舌をいっぱいに絡めようと口を開けると、水が流れ込んできて二人の口内を
濡らす。しかし互いの唾液が混じるそれを二人は何度も飲み込んでいた。
「ん……」
後ろから窮屈な格好でキスをされて、シオンが少し苦しそうにするのを志貴
は振り向かせて楽にしてあげた。
「あっ……ん」
志貴は、シオンの体を流れる水の流れに従って舌を這わせ続け、胸から臍の
奥まで舌を差し込み、更に……
「あっ……だめ、そこ……!」
志貴はシオンの熱い中心に舌を這わせていた。
「やだっ……だめ……ぇ」
シオンは膣口に唇を吸い付けられると、志貴の頭に手を置いていやいやをし
た。
「ほら……シオンと俺のがここから流れてくる……綺麗にしてあげるよ」
と、指を差し込み中を掻き出すようにしながら、志貴はシオンの膣を優しく
洗ってあげた。
「あ……志貴のが……」
シオンは志貴のそんな優しい愛撫にも似た動きに、それ以上やめてといえな
かった。しかし折角沢山注いで貰った志貴の精液が自分の中から出てしまうと
思うと、何かが抜け落ちてしまうような気持ちで悲しかった。
「ん……きゃあっ!」
瞳に涙が浮かぼうとした瞬間、シオンは急に下半身に与えられた刺激に力を
込めた。
「シオン……?」
志貴は指でシオンの中をくつろげ、綺麗にしてあげていたが、その舌先が丁
度尿道口に触れていた。
「志貴、そこはやめてください。……出ちゃう……」
水泳で泳ぎ、更に志貴と愛し合い、そして冷たい水にさらされて、シオンは
我慢していた尿意がここに来て高まっていた。
シオンがきゅっと腿を合わせようとしているのを見て、志貴はちっとも聞い
てないように
「いいよ……おしっこ、したいんでしょ? ここでしちゃいな」
と、ぷにぷにと尿道口を舌先で何度も何度も刺激した。
「はっ……ひゃっ……だめ……かけちゃうよ……」
シオンは頑張って耐えたのだが、最後に志貴が指でクリトリスを優しく摘ん
だ瞬間、力が抜けてしまっていた。
「あ……ああ、いやぁ……見ないで……」
ぷしゃぁっと志貴の舌を濡らして、シオンから雫が流れ出した。
それは目の前にいる志貴の顔を濡らし、いったん出てしまっては止める事も
叶わず、放物線を描いてしばらくの間志貴を汚してしまっていた。
「……くすん……くすん……」
シオンは泣いていた。
はしたなくお漏らしをして、志貴に駆けてしまった罪悪感に逃げ出したい気
持ちだった。
だと言うのに志貴は、それが嬉しいかのように舌を出してシャワーの水で薄
まっていってしまうシオンの尿を舐めた。
「ん……ここも」
更にそれだけは足りないと、志貴はシオンの今迸らせてしまったばかりの尿
道校に口をつけ、そこを舐めていた。
「んんっ……だめ、汚い……」
シオンの否定は耳に届かない。
むしろ口の中に広がるしょっぱい味が乾いた今には刺激的で、もっと求めよ
うと愛撫を続けてしまう。
「おいしいよ……シオンのおしっこも全部……」
羞恥に全身を叩き付けられたようで、シオンは志貴がお尻に手を回してなか
ったら逃げだしていたところだった。
「やだ……志貴、そんな事言わないでください……」
わたしは舌を噛みきってしまいたい程恥ずかしいのに、それが志貴には嬉し
いの……? そう思うと、志貴は意地悪をしてるのではないとやっと分かった。
飲尿なんて常識の範疇になかっただけに理解には時間がかかったが、志貴が望
むなら……と、受け入れられた。
そう思うと、志貴の愛撫が段々と心地よいものに思えてきて
「あっ……ふん……」
「シオン、また濡れてきたね」
シオンはまた志貴を受け入れる準備を整えていた。
志貴は舌を離すとシオンを見上げ、二人は無言で会話した。
「後ろ向いて、壁に手を付けて……」
「はい……」
志貴の言葉に、シオンは素直に頷いていた。
「ん……志貴がいっぱい……またわたしの中に入ってる……」
後ろから獣のように貫かれ、シオンはたまらない声を上げた。この格好が自
然とばかりに、少しも羞恥心はなかった。
髪を銜える事で何とか声を出さないようにするのに、全く無駄でその端から
「あっ……む……」
ぐりぐりとねじ上げるような志貴の動きにすぐに口を離してしまった。
シャワーの水が髪と背中を打つが、それ以上に自分の膣でいっぱいになって
いる志貴のペニスが熱かった。
圧倒的な存在感で自分を突き上げてくれるそれに、シオンはたまらず腰を振
った。
「んっ……ああっ!」
ずんっと、体が浮き上がってしまいそうになる程志貴が突き上げると、シオ
ンはつま先立ちになって脚を震わせた。
「やっ……最初から、激しい……っ!」
ぱんっ、ぱんっと自分の尻と志貴の腰がぶつかり合う音に欲情した。ぐっと
体をかがめて志貴を受け入れると、ずぶうっと勢いよく膣の全面を激しく擦り
上げ、子宮口まで到達する志貴のペニスに、声を荒げるしかなかった。
「シオンの中、こんなに水で冷たいのに熱いよ……」
それがコントラストとなっていると意識して、志貴は結合部を何度も何度も
擦りつけた。
見れば引き抜くたびにめくれ上がった花弁が志貴に絡みついていて、なんと
もグロテスクだが淫らな光景だった。
しかもここからだとシオンのお尻を掴んでいる自分には、シオンのすぼまり
が丸見えだった。志貴は興味もあって片手を腰から離すと、その人差し指を舐
め、シオンのお尻につぷりと突き刺した。
「あああああっ!」
途端に、シオンは背中を仰け反らせて大きな喘ぎ声を上げて、膣をぎゅうっ
と収縮させた。
「んあ……志貴、やめて!」
志貴はそんなシオンの願いも聞かず、締め付けの良くなった膣に喜びを感じ
ながら指を押し込む。第一関節まで入ったところで中で自分のペニスの方へ指
を曲げると、腸壁越し自分の固いそれを感じられた。
「ああっ! 志貴、だめ!」
シオンはそんな責め苦に急激に意識を飛ばし
「ダメ!! あああああああああああーっ!!」
志貴を膣に包み込んだまま、激しく達していた。
「くっ……」
志貴は歯を食いしばって堪えると、シオンが力を抜くのに合わせて指を引き
抜き、そのままシオンをこちらに向かせた。
「はぁ……っ? ああああっ!」
シオンがぼうっとしているのに間髪入れず、志貴はシオンを壁に押しつけて
高々と片脚を上げさせて自分の肩に乗せると、その体勢のまま下から一気にシ
オンを貫いた。
がちがちに硬直したペニスが密着し急激に擦れた襞は、電気が走るような快
感をシオンの脳に送っていた。
「ああああっ! だめです!!」
シオンは達したばかりなのにまた高みに乗せられて許しを請う。首を激しく
振ってみるが、腰から与えられる気持ちよさには何も変化はなく、むしろより
激しくなっていた。
志貴はそのままにずんずんっと突き上げ、更にはシオンの腰をすくって担ぎ
上げた。壁に押しつけられたまま、二人は駅弁スタイルでシャワーの水が飛び
散る中激しく動く。
「志貴! 志貴!」
シオンは気付けば志貴に貫かれるままに、背中は冷たい壁に付けつつも志貴
の首にすがりつき、快感に気をやられそうになっていた。
「シオン……、シオン!」
志貴は何度も何度もその体勢で激しく動き続けたかったが、流石に体力が完
全に戻っていなかった為に、そのまま体を地面にずらして対面座位に持ち込ん
だ。しかし勢いはそのまま、壁にシオンを強く押しつけながらがむしゃらにシ
オンの膣を突き破らんと、肌に当たる水をも蒸発させるが如く烈火のように腰
を前後させた。
「志貴! あああっ! ……いっちゃう! いっちゃうよぉ!」
シオンは止まらない快感に膣をぎゅうぎゅうと締め付け続けた。何度も何度
も立て続けにいき続けながら、それでもどん欲に志貴を求めた。
「ああっ! 行くぞ、シオン!」
志貴も最後の時を感じて、シオンのこれ以上ないくらいに深く突き上げる。
「ああっ! 志貴。膣に、膣に! あああああああああっ!!」
ガクガクと身を震わせながら、シオンは両足を志貴の腰にがっちりと力強く
絡みつけて、一ミリも隙間がないようにした。
「くっ……」
その動きに急激にピッチをあげると、志貴は力強く吼えた。
「かああっ!」
瞬間、何度も放出したのに尚も一番濃い精液が、シオンの胎内にばしばしと
叩き付けられていた。
「ああああああああああーーーーーっ!!」
シオンは断末魔の絶叫を開けると、志貴の精液の熱い迸りを膣内に受けて、
失神した。
「くうっ……うっ……」
志貴はびく、びくっと体を震わせシオンに全てを注ぎ込むとぐったりと倒れ
込んだ。シャワーの水が疲れ切った心地よく、しばらく薄目でそれを感じてい
たが、その水に意識を取り戻したシオンがこちらを向いてくる。
「志貴……熱い、精液が熱いよ……」
先程は夏の暑さに気付かなかった志貴の熱さを感じ、シオンは放心状態の中
で志貴の存在感にたまらない愛しさを感じていた。
「ふうっ……ん」
唇を絡め、何度も何度も唾液を交換してぷはっと舌を離すと、吸いきれなか
った唾液が銀の橋を作り、シャワーの水滴に叩き落とされた。
「疲れたな……もう少し休んでいこう」
「はい……」
二人はその後互いを洗いっこすると、ベンチのベッドの上で寄り添って眠っ
ていた。
気付いたら夕方で慌ててプールを後にしたのだが、思ったより涼しい風に、
ついシオンが志貴と腕を組み、そのまま屋敷に帰ったからたまらなかった。
「あはー。志貴さんやりますねー、何回頑張ったんですか?」
と琥珀にはからかわれ
「志貴さまは……野獣です」
と翡翠には軽蔑の目で見られる始末。
そして秋葉はと言うと……
「シオン! その水着私にも貸しなさい!!」
と屋敷中に響き渡る声でシオンの肩をぶんぶんと振り回していた。シオンは
その鬼気迫る表情に黙って首を縦に振るしかなかった。
結局シオンが分かった事は、志貴にフェチで迫ると回路を強制終了させられ
んとばかりに可愛がられるという事だった。
これからはその辺の様子を見ながらデバッグしなければならないと心に決め
たのだった。
「白スク水の次はこのツインテール少女の衣装……かな? 志貴の友人もして
いた髪型だし……アクセントにリボンも欲しいな……」
とか考えながら今日も琥珀から渡された本を見つめる。
ふっと音楽が聴きたくなって、一緒に借りてきたCDをかける。軽快な音楽
と不思議な歌詞は心を楽しませたが、それが終わる頃には流石に一日の疲れが
たまっていた。
照明を落とし、意識をシャットダウンする。
「……今回の稼働時間は、17時間35分でした……」
最後に本の台詞を自分に当てはめてみながら、シオンは全ての回路を停止さ
せて眠りについた……
〜後書き〜(偽)
えー、ども。古守久万です。今回は凸から殆ど間髪入れてませんよね?(笑
白・ス・ク・水〜(笑
男のロマンですね、胸キュンやね〜。それをシオンたんに着せてハァハァと
言う事で……
シオン「ハァハァすんな!」
……ん、何か聞こえましたか? まぁとにかく今回は僕自身も書いていて萌え
死にそうになり
シオン「逝ってヨ〜シ!」
危うく酒宴の後「白スク水シオンたん萌え〜! チェキ〜!」とか叫んで踊り
出しそうになりました。それじゃ迷惑防止条例で捕まりますって(笑
シオン「タイ〜ホしマスタ! しマスタ! マスタ!」
と、これを書いた今日はこの後八王子にボーリング行きます(事実)。
あ、八王子は埼玉に近いですが東京都ですよ?
シオン「さいたまさいたま〜!、さいたまさいたまさいたま〜!、さいたま〜!」
最後にタイトルですが、これは確率に関して樹形図を頭の中で生成している
シオンにちなんで、情報系の分野でよく使われる「何でもいいですよ〜」とい
う記号を用いました。一応、「任意記号」と呼ばれています。
まぁ、タイトルの読みは皆さんにお任せします、是非「任意記号」よりいい
読みがあったら伺わせてください。
それでは後書きも長くなりましたがこの辺で。お疲れさまでした〜
えんい〜
〜本当の後書き〜
……すみません。
結局謝ってますね、僕(笑
今回の作品は……まぁ、なんていうか「やったもん勝ちだろ!」と思いまし
て。
裏シオン用に考えた中では遅いほうのプロットだったんですが、ネタとして被
ったら負けなので、一番最初に書いてみました。
それも全て、おーじさんが「伺か。」アンソロで白スク水さくらなんか書く
から悪いんですよ〜(笑
と言う事で「偽春菜」に始まる任意ラジオネタを交えつつお送りしました。
付いて来れた人いたのかな……(不安
作中でシオンが読んでるのは読本、そして聞いているのはもちろん任意ラジ
オです(笑
後書き(偽)が一番凝ってるという話もありますが、それは電子の雲に誓っ
て嘘です(笑
と言う事で改めてお疲れさまでした。多分次は普通の書くと思いますんで…
…
えんい〜
('03.02.10)
《つづく》
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