空を染めつつある、色と明るさを感じる。
夜が明ける前の闇がもっとも深い。私はシロウの腕に抱かれながら、最後に
その暗闇に迷ってしまいそうであった。シロウに女としてこの身を抱かれる幸
福、それに凛に対して償いきれない負い目と罪を感じてしまった。陽がもうす
ぐ上がると知っていても、払暁前の闇の暗さは怯えを生まずにはいられない。
だから、背中から抱いて欲しかった。彼に抱かれるという望外の幸福の中に
ありながら、それ故の泣き、罪に打ち震える私を見られたくなかった。流れる
涙だけが罪を清めてくれる、そう思いたかった。
それなのに、シロウは私を振り向かせて――涙を拭われた時に、私は光をよ
うやく受けた。それは今まで思い悩んでいた闇が嘘みたいに消え去り、私はシ
ロウを感じながら果てた。
それから、あまり何が起こったかを覚えていない。疲れ切って布団に倒れ伏
したまま、眠ってしまったのだろう。窓の外が白み始めでいるのは、朝を迎え
ているということか。
まだ日が昇りきるまで時間がある――ならば、今しばらくはシロウと共に臥
所に横たわろう、
と、思ったが。
「――――」
廊下の方向に何かがいた。障子は閉まっていたが、何かが確実にそこにいる。
私は手を伸ばして何か着る物を取ろうとする。着装するのはいつでも出来る
が、今の裸で起きるわけにも行かない。とりあえず下着もつけずブラウスだけ
を肩に掛け、私は起きる。
傍らで、まだ裸のままのシロウが横を向いて寝ころんでいる。
幸せそうで、疑念のない顔、羨ましい、とやはり感じる。こういう顔になら
ないと私はシロウを縋った意味がない、と思いながらも……
それ、の存在は心を騒がせずにはいられない。
静かに畳を鳴らさないように歩き、障子に手を掛ける。横に滑らせて開け廊
下を覗くと――
「………………………」
居た。やはり、居た。
寝巻きの上にカーディガンを掛けて膝を抱いて座っている。髪はいつものよ
うに結っておらず、背中に長く流れていた。黒髪、そして間違いなく彼女を姿
も香りも力の色も私は知っていた。
遠坂凛。私のマスターであり、シロウの想い人。そして私は彼女を裏切り、
償い切れぬ不貞の所業を犯してしまった。その彼女が、この部屋の廊下でじっ
と座っていた。
「――――――」
凛の頭が上がる。彼女は眠っていた訳ではなく、その瞳にはいつもの冷静さ
を装いながらも、迷い子のような頼りなさがあった。私は彼女に何か、掛ける
言葉はあるのだろうか?
いや、無い。どんな言葉を以てしても、今の私も凛も……
「………おはよう、セイバー」
「おはようございます、凛」
……とりあえず、まずは挨拶だけは口に出来た。口には出来たが、後が続か
ない。
庭は白く柔らかい朝の光に包まれていた。こうして凛と口を開けずに佇んで
いると、いずれ昇り来る朝日が見られるだろう。だが、それまでこうして無言
の時間を過ごすのは、辛い。
「………凛、いつからここにいたのですか」
勇気を出し、そう聞いてみる
凛は私を見つめていたが、その顔色はしかるべき苛立ちや憤怒よりも――居
心地の悪さのようなものを感じさせる。
「昨日の夜から」
「それは…………」
「縁側で士郎とセイバーが言い争っているときから聞こえていたから。あそ
こ、客間から見通しが出来るってことあなた達気が付いていなかったみたいだ
し」
――それは迂闊だった。
確かに、道場と庭と縁側は凛の客室から一望することが出来る。あのときは
全く気が回らなかったが、凛があそこから私たちを観察することは全く造作も
ないことだった、と。そして凛も眠っただろうという思いこみも重なっていた。
だが、凛はあのときから見ていたというのか――
ここで顔色を青ざめさせ、先んじて謝罪の言葉を口にすべきだったのかも知
れない。
しかし、私はそうはしなかった。むしろ淡々とああ、そうでしたね、と頷く。
凛は私の顔を凝視していた。髪を下ろした彼女はどこか、いつもの勇気と自
信に満ちシロウや私の腕を引っ張って歩いていく、あの力強さがない。逆に、
彼女に詰問されるべき私が、彼女のその力弱さが不安になるほどに――
「それでは……凛………」
「聞いてたわよ、全部。で、セイバー、どうなの?」
凛の問いはひどくぶっきらぼうに感じる。彼女にしてはなにがどれに対して
どうなのか、という明確な問いの細目を欠いている。
いや、欠きもするだろう。もし彼女の立場が私だったとしても、それを事細
かに区切って尋ねるだけの心の余裕はあるまい。
ただ確実に、凛が聞いていることが、私がシロウに抱かれたことを指し示し
ていた。
私は一つ大きく深呼吸する。心の中ではさまざまな感情が渦巻いているが、
どれをも細かく言葉にすることは難しい。一つ一つ語っていけば言い訳臭くな
り、私の本心から逸れていく。そう思うとあまり長い言葉にはならない。
ただ、ふっと心のなかに浮かんだ言葉を捉えて口の端に乗せる。
「……シロウに抱かれることがこんなに幸福だとしたら、凛、私はあなたが羨
ましい」
凛はその言葉に驚きを感じたらしく、今までにない目の色で私を見ていた。
彼女の瞳は続けて、と私に求めてくる。この言葉を手がかりにして、私は私の
中の言葉を引き上げていく。
「私はシロウに抱かれることは罪だと思っていました。だからそこに快感を感
じてしまうことが、卑しい私の魂に対する運命の罰だと――むしろ苦痛だけが
そこにあった方が心穏やかだったでしょう。ですが――」
朝の風は冷たい。この中で私とシロウの睦言を耳にしていた凛を思うと、こ
んなことを言うのは酷な気がした。だが、取り繕った謝罪と慰めの言葉を私は
口には出来ない。
「シロウに抱かれて、私は幸福でした。それに戸惑いを感じましたが……己を
偽り憐憫と罪を感じるのは正しくない、と彼に教えられた気がします。だから
こそ、そんな偽りを己に露ほどに感じることなくシロウの腕に抱かれる凛、あ
なたが――羨ましい」
……論理としては破綻していたが、そうというしかなかった。
凛は瞬きも忘れて私に見入っていた。余程意外なことを口にしていると感じ
ているのであろう、いつもなら一言うと十は言い返してくる彼女らしくない、
言葉の井戸が枯れたような印象。
凛は何かをかみしめるような表情で頷くと、小さく尋ねてくる
「……それで、これからどうするの?」
「分かりません。私がシロウをこれ以上に求めるかも知れないし、シロウが私
を求めるかも知れない。また、二人とも求めないかも知れません。ただ、どう
あっても私はそのことに怯えはすまい――彼が、シロウが好きであることを恥
じ、悔いることはしません。そしてこの道を導いてくれた凛、あなたへの感謝
は本物です」
「………」
凛はその言葉を聞くと、僅かに閉ざしていた口を結んで俯いた。
……私の言葉は泥棒猫の居直りのようなものであろう。認めない、と罵られ
て頬を打たれても言い返す言葉がない。だが、私の心の中を有り体に晒せば、
こういうことであった。
ただ、この言葉はひどく凛を惨めな物にしてしまわないか、それだけが不安
だった。
朝の風は冷たい。この中でただひたすらにここに座っていた凛。
彼女には感謝をいくらしてもしたりない。シロウと私との邂逅は、彼女の導
き無くしてはありえなかった。だが、凛とシロウが、シロウと私が関係を持つ
事になろうとは――皮肉というよりは、運命の残酷さを感じる。
凛は膝を抱えて顔を埋めていた。泣いているのではないのか、と思ったが――
「はぁ。何かあなたもどこかの誰かさんみたいなことを言うようになったわね」
顔を起こした凛は、苦笑していた。それは心の中の余裕が生むのではなく、
他に取るべき表情がなかったから笑ってる、という感じが強かったが。そうで
しょうか?と尋ねると頷きながら――
「私はね、セイバー」
「はい」
「これは一夜限りの逢瀬です、夢だと思って諦めますとか、この過ちを許して
くださいとか気弱で後ろ向きことをあなたが口にしたら、許さないつもりだっ
たの」
………………
意外なことを口にする凛に、私は言葉を失って見入るばかり。
凛はうーん、と腕を伸ばして強張ったであろう身体をほぐしていた。そして
そのまま喋り続ける。
「そういうのって、詰まるところ自己憐憫であって謝罪でも何でもないの。自
分という存在が後生大事で、ああ、私はなんて悲劇の運命に出会ってしまった
のでしょう、って現実に対して甘酸っぱい悲劇に酔いしれているだけで、結局
は自分を心理的価値の高見に置いて、お為ごかしを並べながら周囲にその悲劇
とやらを押しつけしているに過ぎないから」
……凛の言葉は辛辣きわまりないが、口調は緩やかに感じる。
「だからセイバー、あなたがそんなことを言ったらそれを気付くまで絶対あな
たを許さなかった。私はあなたが好きだから、そんな醜い価値に溺れて欲しく
なかった――でも杞憂に終わったわね」
あはは、と安堵の笑いを口に含む凛。それはまるで、自らの手を離れた弟子
を見る師のような、嬉しさと悲しさが混じったどことはなく寂しげな様子で。
それに、凛は私のことを好きだと――それが私がシロウを好きだという意味
と同じなのか?
「凛は、私のことが好き……なのですか?」
「ええ、そうよ。セイバーほど好きな子じゃなかったらそんなこともまず考え
はしないから」
「…………ありがとうございます」
なんと答えて良いのか分からなかったので、とりあえずそんな答えしか出な
い。
それに、凛にはまだ聞き足りないことがある。
「凛、あなたは……あなたは私と士郎のことをどう思うのですか?」
触れるべきではなかったのかも知れないが、聞かずにはいれない。
それを尋ねると、うーん、と凛は口を尖らせて唸る。何度か顔を上下させ、
彼女なりに思考の中に思い悩む素振りを見せていたが……
凛は渋々、と言った感じで歯切れ悪く喋り始める。
「私、遠坂凛の中には複数の価値観があるんだけど……魔術師としての遠坂凛
は、当然のことが起こったな、と考えているわけ。士郎とセイバーはやっぱり
どう考えても何かあるとしか思えないほど力の親和性が高いし、そんな二人は
同じ屋根の下に居れば惹き付け合うのは磁石の如く当然で、そうなれば却って
私の手元にある無類の魔術資産を有効活用できるから喜ぶべきでもっと先にく
っつけておいた方が良かったのかもって思うほど」
……打算に満ちあふれた発言であったが、魔術師としての凛の発言であれば
当然の気がする。もっと血も涙もない魔術師もいるし、むしろ非情、いや外道
でなくては魔術師たり得無いという信条で外道に徹する輩もいるのだから。
ただ、それを口にしたことで自己嫌悪に襲われたように肺の中から吐き捨て
る。。
「でも、女としての遠坂凛は心の中ででも士郎とセイバーがくっついちゃうと
いうのはどーしても理解できても納得できないと異議申し立てをしてくる。だ
ってセイバーは私から見ても完璧な美女だし、士郎も側にそんなセイバーが困
った顔をしていればでれでれしちゃうし、もっと構って欲しいのは私なのに、
士郎がにやけて良いのは私だけだから強力すぎるライバル出現は反対だーって」
凛の口調は口早で、むしろその女としての遠坂凛という物を、私の前に開陳
することに恥ずかしさを感じているようだった。確かに、同じことを私が凛に
するとしたら一秒でも早く離しを切りあげたく思うだろう。
ただ、これは凛の中の両極端な意見の披瀝に感じられた。なので、私はその
間を問う。
「では、遠坂凛としての遠坂凛の意見は?」
「……………それは分からないから、ここに座ってた。ずっと考えていれば分
かるかも知れなかったから。結局眠らないでただ悩むためだけに悩んでいただ
けだったみたい。こういうのって、心の贅肉よね」
そういって笑う凛は、どことなく自嘲めいていたが。
「でも、セイバーの言葉を聞いてちょっとだけスッキリした」
――なるほど。
どうして障子一枚挟んで、凛が待ちかまえていたのかが分かった。彼女はそ
の現場に近づき、そこで考えることで何か答えが得られるかと考えていたのか
――と。
凛は膝を伸ばし、その場で立ち上がろうとした。
ただ、夜風に当たりすぎて身体を冷やしていたのか、その場で立ち上がれず
にもどかしげに藻掻く。私が手を差し伸べて助け起こすと、凛は気恥ずかしげ
に笑う。
そしてぽん、と肩が叩かれた。
「ね、セイバー。士郎の顔を見せてね」
「あ……はい………………!!」
横をそんなことを口にしながら、するりと凛が通り抜けていく。
何事もなかったかのように――だが、その中が私とシロウがさんざ寝乱れた
跡が露わに残っていると思い返すと慌てて彼女の後を追う。
凛は布団の上にしゃがみ込んで、シロウの顔を見つめていた。
シロウは気付いても居なさそうな幸せいっぱいな寝顔で、それを眺める凛は
まるでやんちゃな息子を見つめる母親のようで――恋人同士の視線とはどこか
違っていた。
「凛――」
「……もう、士郎ったらこんなに可愛い女の子二人を悩ませておきながら、こ
んなに幸せそうな顔で寝てるだなんてね……でも、困っている人が居たら手を
差し伸べずには居られないのが士郎だし」
「………………………」
凛が指をのばして、ふにふにとシロウの頬をつついている。シロウはうう、
とかああ、とか唸りながら枕を抱きしめて顔を振る。外の登り掛けた朝日と朝
の空気を感じた後ではこの部屋の中は心地よく暗く、暖かで――
「士郎? 聞いてる? あなたほど罪作りな男は他には居ないのに――憎めないん
だからやになっちゃう。これも惚れたになった弱みかも知れないけども」
凛は屈んで、顔をシロウに寄せる。
ああ、口づけをするのか……と分かるが、それはごく自然な光景に見えた。
眠るシロウの頬に唇が触れるのを見ると、そう、こうしているのが本当に正し
い姿なのだ、と納得できる。
静かに、凛は唇を寄せていた。私はそれを佇んで眺めるばかり。
それでも起きないシロウから顔を上げると、凛はゆっくりと立ち上がった。
凛と向かい合い、私は無言で凛の顔色を窺う。
すっと凛の手が伸びてきて、私の首筋に回された。凛が私を抱き寄せて、こ
つんと額が当たる。間近で見る凛はなんとも不敵で、それなのに頼もしい笑顔
が浮かんでいた。
そっと、唇が着きそうな距離で凛が囁く。
「セイバー? これからはライバルね」
「え? ええ? ええええ?」
「ふふん、そうは言ってもただじゃシロウは上げないわよ、だって私の持ち物
なんだから。私とセイバー、どっちが士郎を振り回して自分の物に出来るか―
―それくらい振り回してひいひい言わせてやらないと、この果報者にこれ以上
いい目を見させるばっかりだし」
ふふふふふー、と漏れる笑みが不穏な凛。ひどいことを言っているようだけ
ど、確かにそれくらいしないとシロウに一矢報えないような、そんな気持ちが
胸の中に落ちてくる。
二度三度と頷くと、よろしい、と小声で凛は言って――
「――――――!」
凛がキス………をしてきた。
キスされてもおかしくも何ともない距離だったけど、本当にされるとやはり
ぐるん、と頭の中がひっくり返るような驚愕に襲われる。なんで、そんなライ
バルだといった矢先に私にキスをしてくるのか凛の思惑が理解もできなくて…
…くらっと頭の中が一回転しそうになる。
「なっなっなっ、なんですか凛」
「うふふふ、おめでとうセイバー。朝ご飯にお赤飯焚いちゃうから」
「なっ、た、確かにおこわは好きですがなぜそんなお赤飯などと」
「ん? それはもう……うっふっふっふっふ」
凛はぱっと身体を離すと、あのたくらみに満ちたいつもの凛の余裕綽々の笑
いを浮かべる。にやーっと口元を吊り上げて私の姿をじろじろと上から下まで
見て……
「だってそんな格好で士郎と一緒にいるくらいだからねー、セイバーも女の子
から大人になっちゃったわけだし、手強いライバル誕生だけど今日ぐらいはお
祝いして上げる。それがマスターとしてのせめてもの心遣いってものよ」
「な……」
翻弄するようなことを凛は言うとまたぽん、と肩を叩いて――
「それではまた後で、セイバー。そこに寝ころんでる果報者の目を覚ましてつ
れてきてね」
ぱたん。
悪戯な風のように、凛は後ろ手に障子を閉めて出ていった。
凛に口づけされた唇をついごしごし袖で擦っていたが、私はシロウと一緒に
この部屋に残されて……あらためてシロウの姿を見る。
横でこれだけ騒いでいたのに、まだ気持ちよさそうに寝ていて……頬をつね
ったやりたくなるような小憎い思いも感じるけども、そんなことをせずにシロ
ウの傍らに腰を下ろす。
凛との対峙は思いも掛けずに始まり、意表を突かれたままに終わった――も
っと感情と感情、意地と意地がぶつかり合う修羅場が起こるかと思ったが、私
も凛もそうなるには淡泊すぎたというか……意外な形の宣戦布告が残されたけ
ども、これは凛なりの強がりなのか、はてまた応援なのだろうか?
……よく分からないが、その行いが如何にも凛らしくもあった。
「………シロウ? 聞いていましたか?
私と凛の言葉を」
……そっと尋ねてみるが、返事はない。もしかして狸寝入りを決め込んでい
て聞き耳を立てていたのかと思うけども、シロウは本気で寝込んでいるようで
……あれほどに私を抱くために情熱的に振る舞えば仕方ないか、という感慨が
胸にあった。
手を伸ばして、シロウの前髪に軽く触る。
「聞いていませんか……まったく、こんな時に寝込んでいられるシロウが羨ま
しい」
シロウに優しく言うと、私は顔を窓の外に向ける。
曙光が空を染め、障子を白く照らし出していて――その光に私は呟いた。胸
の中には晴れ晴れとした、再生の朝を喜ぶ気持ちが満ちあふれている。
誰に聞かせるでもなく――敢えて言えば神様に聞いて貰いたい、とでもいう
ような言葉を。
「ああ、迷いの夜はとうとう明けましたか……さて今日も、いえこれからも佳
き日々が私と、凛と、シロウの上にありますように――」
〈fin〉
《あとがき》
どうも、阿羅本です。裏剣祭の阿羅本の作品、如何でしょうか?
……なんというか、今、阿羅本が出来る目一杯のセイバーへの全力投球がこの
作品であります。所詮阿羅本とは良いながらもこれほどか、とか鼻であざ笑われる
かもしれませんが、そうであればもう、仕方ないので項垂れるしかないです。
でも、あれです。
不倫セイバーは書いてて楽しかった!(笑)
なんでしょうか、こう「凛を抱いたあなたの腕で、私を抱いてくれるのか」という台詞
を書いたときに阿羅本はこう、自分で書いたくせにぞくぞくぞくーっときて「あははは!
来たよ!神様がきた!不倫セイバーさん万歳!帰還したらこんな美味しいセイバー
を書けないじゃないか!みんな分かってない!」とか叫びだしてしまいました。
……何処の国の病人だ、阿羅本(笑)
なんというのかこう、危険なほど乗りまくって書いている阿羅本は我ながら怖かった
のですが、ある意味このトランス状態がセイバーのお話にある種の感情を盛り込んで
らしく書けたのではないのかと思います。
あと、凛ですが……蛇足だと言われるかも知れませんが、これがないと阿羅本
の中でどうもお話がまとまらなかったのでこのパートがありました。というか、これ
でこういうことをセイバーに言わせたい、凛に言わせたいというのがありまして……
まぁ、阿羅本の精神衛生と個人的欲望の産物です。
しかし、二股は良くないぞ士郎、やるんなら3Pだ(笑)
……などと人の感動をぶちこわしにすることを呟いてみましたが、皆様の感想を
いただけるとありがたく思います。
でわでわ
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