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「それじゃあ始めるねー」
 そう言って羽居はあたしの男のモノに手を掛けた。かり首の所を握り、その
粘液を垂らす先端を指先でいじくる。幹部を擦られるのとはまた別の感覚があ
たしを捕らえた。その上でもう片方の手がその幹を上下にしごく。たまらない。
全身の神経がそこに集中したようだと思った。もれそうになる嬌声をかみ殺す。
 キュッと目をつぶってその未知の男の快感に耐えていると、さらに別の刺激
が襲った。

「ひゃうっ、ふああっ」

 たまらず嬌声が漏れた。
 目を開けると羽居は両手で男のモノをいじくりながら、その顔をあたしの女
陰部に埋めていた。そのまますりすりとほお擦りされる。

「あ、ふぁ、は、羽居」
「んー蒼ちゃんのここやらしー」

 しとどに濡れたそこにほお擦りした羽居の顔はあたしの愛液でベトベトにな
っていた。粘い液体をまぶされたその表情が、ひどく、淫靡だ。

「うん、においもやらしーね」
「や、やめて」

 その場所でひくひくと犬の様に鼻を動かす羽居に羞恥心を煽られ、懇願する
が無論聞き入れては貰えない。身じろぎすることすらあたしにはできない。あ
まつさえ抗おうとする精神もゆっくりと甘く痺れていく。先程と同じように、
甘く、甘く。身体はもっと正直で、羽居の鼻先で更なる涎を溢れさせている。

「やらしー蒼ちゃんの味はー」
「あ、ああ、きゃふっ」

 あたしの秘すべき花弁の上を羽居の舌がべろんと舐めて行った。

「んふ、やっぱりやらしー味」

 言いながら、更に自らの顔に付いたあたしの恥ずかしい液体を拭い取り、そ
の手を舐めた。手や指先をその舌が伝ってゆくさまはそれはそれは淫蕩な光景
だ。そして舌が舐め取ってゆくのはあたしのアノ液体。その事実に痺れが走る。
 何とか逃れられないかと考えてみるが、今や両手両足は抑えられている。そ
してなによりあたしの身体は逃れようとはしてくれなかった。それどころか羽
居の与えてくれる刺激を、手を、指を、舌先をもっともっとと求め続けている。
あたしはもはや逃れようと考えることさえ出来ない。
 
 「やらしー蒼ちゃんをいっぱい可愛がったげる」

 羽居が宣言する様に言って愛撫を再開する。
 あたしは淫靡で淫蕩で爛れたその感覚に身を任せた。
 羽居がぴちゃぴちゃと音を立てて晒されたあたしの秘所を舐める。立てられ
る音があたしの羞恥を誘い、その舌の感触が熱く爛れた淫らな嬌声をあげさせ
る。時折舌先がいまにも綻びそうな肉芽を突付き、その度に身体が跳ねる。唇
で吸われると全身が甘く痺れた。
 羽居の両手があたしの男のモノをゴシゴシとしごく。そこから生まれ出る快
楽が脳髄を灼きつかせる。指先が首の辺りをもてあそび、時折爪を立てられる
度にあたしはあえぎ、肢体をくねらせ身じろぎする。先端からしたたる液体が
羽居の細く白い指を濡らした。

「はい、おすそ分けー」

 羽居はあたしの女に顔を埋めながら、男のモノからこぼれた液体に濡れた指
先をあたしの顔前に差し出した。
 そこから漂う牡の匂い。
 あたしはその指先にしゃぶりついていた。
 舌先に残るその味は潮っぽく変な味だったが、牡のそれがたまらなく美味に
思え、羽居の指先を丹念に、そして夢中で舐めた。
 舐めしゃぶり、チュパチュパと音を立てて吸い続ける。その行為がますます
あたしの女の部分を昂らせた。
 その様子を見ていた羽居が首を傾げる。

「うーん、そんなに美味しいのかな」

 羽居の舌があたしの女陰部から男のモノへと移る。
 まず、いきり立ったおちんちんの根元に濡れた暖かい、それでいてざらつい
た感触がする。

「ふくっ、ん」

 何かが迫ってきている。それはおそらくは男の射精という現象だろうと思う。
少なからぬ未知への恐れと、なにかを解放するような期待が入り混じった瞬間
に羽居によって押し上げられつつあることは理解できた。
 舌が蠢く。反り返った幹の裏側を根元から先端近くまで舐め上げられた。

「うわ、わ」

 与えられる快感に悲鳴を漏らす。耐える方法も分からずにただ流されるあた
しはもう限界近い。
 身を乗り出した羽居の舌がその先端へと到達し、そこから溢れる牡の体液を
舐め取る。これまでにない感覚が腰の奥でズンズンと響いた。

「うーん、ちょっと違うけどやっぱりやらしくておいしー」

 液体をこぼすその先端の口をチロチロと促すように舐められた。
 それが、とどめになった。
 溜めに溜めた感覚が爆発した。それだけは分かった。

「わわっ」

 ほとばしったどろどろの白濁が羽居の顔を白く汚す。
 そして更なるほとばしりが動けないあたしの顔に、髪に、制服に、お腹に撒
き散らされる。
 二度三度とほとばしる白濁液を全身で受け止めながら、その強烈な牡のにお
いと灼けるような熱さをぼんやりとした頭で感じていた。










 緊縛していた根っこがようやくほどかれ、あたしは心地よい疲労感と気だる
さ、それに快感の残滓に浸っていた。
 ぼうとした頭で得られた快感を反芻する。...すごかった。
 今のあたしは小振りな胸が露わになるまでにずり上がった制服の上とソック
スと革靴だけ。男のモノは一度放出したというのに未だ収まらず、谷間は愛液
を滴らせ続けている。それが人気が無いとはいえ屋外で、それも頭からお腹ま
で白濁した精液まみれで肢体を投げ出しているのだからものすごくえっちな眺
めだろうと思う。ふふふ、あたし表情も淫らだろうな。

「…びっくりした」

 声に目をやると、羽居はきょとんとした表情で座り込んでいた。顔に浴びた
精液を少し手に取ってぼうっと眺めている。羽居もあたしと似たり寄ったりで
柔らかい胸がむき出しになるほどずり上がった制服と靴下と可愛いパンツ、そ
れに白濁の化粧が身につけている全てだった。
 うん、羽居もえっちな姿だ。
 そんな事を考えてクスリと笑った。一度達してしまってからどうもおかしい。
先程のように正気に戻る事無く、あたしは今も桃色の霞みのかかったような甘
く淫靡な思考にとりつかれている。あるいは。あの白濁液の熱さはあたしの脳
髄になにかを灼きつけてしまったのかもしれない。あるいは付着した精液のに
おいに犯されているのか。
 いずれでもかまわない。身体を起こして羽居に近付いた。顔を近づける。

「きゃっ。…あ、蒼ちゃん」

 そのままぺろんと羽居の顔から白濁した精液を舐め取った。
 そのドロドロの粘つく粘液を舌の上で転がしてみる。何とも形容し難い味が
する。だが不快ではない。

「ん…ん」

 充分に味わった後、嚥下した。咽喉に粘りつくいがらっぽさを感じる。

「わたしもー」

 顔を舐められた。羽居はあたしと同じように味わい、そして嚥下する。
 自らの放出した精液を羽居が飲み込んでる。それはあたしのとろけた頭を更
にとろかす淫靡で感動的な光景だった。
 相手の白濁を交互に舐めあう。精液を求めて舌が動き回るさまが新たな昂ぶ
りを生んでいく。
 全ての白濁を舐め取ったころには二人してとろとろだった。最後にはお互い
の口や舌に残る残滓を求めて吸いあった。
 靴を脱いで座る。
 さて、次はあたしの番っと。

「羽居、下着脱げ」
「えー、なんで?」
「お返し」

 羽居はふらふらと立ち上がって、その可愛いパンツに手をかけた。その底面
にはぐっしょりと濡れた染みが出来ている。
 ふと思い立って羽居を止めた。

「どうしたの?」
「あたしが脱がす」

 どっちでもいい事のはずだが、妙にいじめてみたくなった。あたしの手で羽
居のパンツを脱がすのだ!
 ...なんか変に燃えるな。
 立っている羽居の前に座ってるので目前にパンツがある。

「んーっ」
「わぁっ」

 がばっと羽居の腰に抱きついて顔をパンツにグリグリと押し当てた。そのま
ま胸いっぱいに羽居のにおいを吸い込む。

「うん、いやらしいにおいだぞ」
「うー、蒼ちゃんの意地悪」

 発情した女のそこのにおいがあたしに付いている男のモノを奮い立たせる。
それが羽居であるという事実があたし自身をドキドキさせる。
 羽居のパンツの両側に指を掛けてゆっくりとずり下ろしてゆく。

「やっぱり恥ずかしいよ蒼ちゃん」
「人には散々恥ずかしい事しただろうが」

 あえてゆっくりとずらしてゆく。
 次第に淡い柔らかそうな陰毛が露わになる。
 ドキドキしながらずり下げる。
 ずり下げる。もうぎりぎりだ!...ゴク。
 そして更に下ろすと、とうとう羽居の秘すべき花園が外気に触れた。
 そこは

「糸引いてるぞ羽居」
「やー、言わないでー」

 パンツの底部と羽居の間を粘性の糸がつないでいる。濡れた布地を指で触る
とねっとりとしたものが絡みつく。

「羽居はいやらしいなあ」

 にやにやと指を擦り合わせるとニチャニチャと音がした。

「何か、蒼ちゃんさっきから意地悪」
「縛られた上に散々いじめられたからなあ」

 パンツを抜いて横に置いた。

「さて、お返しをしないとな」

 さっきの仕返しなんだから、やっぱり。

「見てるだろ、地縛霊」
『……あ、ああ見てるとも』

 またオーバーヒートしてたか。

「さっき見たいなの羽居に」
『違うの試していい?』
「…何でもいいから」
『うい』

 わあ、やっぱり触手プレイだーとか喚く羽居に触手、というか根っこが絡み
ついていく。最終的にさっきのあたしと同じような姿勢で固定されたのだが、

「…なんか胸を強調するように縛ってあるのが複雑」

 あたしの時は全然そういうことは無かったとゆーのに。
 それともう一つ。

「むーっむーっ」
「…猿轡にどうゆう意味が?」
『いや、構図的にこの方が』

 結局そこだけ引きちぎった。

『ああ、美しいのに!』
「あんた、生前は女縛る系のジャンルで活動を?」
『いや、男縛る系(美形のみ)』

 ...いずれにしても間違っている。 
 キッパリと潔く、もはや何も聞くまい。盛り下がるから。

「本当にうごけないねー」

 そりゃそうだろう。さて、

「それじゃあ、たっぷりとお返しするか」

 すこし考えて羽居のおなか側に座った。そこからは可愛らしい花弁がいやら
しく涎を垂らしているのが良く見えた。あたしもこんな姿を晒していたと思う
と恥ずかしいが、今は羽居のそこに目を奪われていた。
 顔を近づけるとむせるように女のいやらしい匂いがする。たまらなかった。

「蒼ちゃんのおちんちん、もうカチカチー」 

 言われて見てみるとその通りになっている。
 だが、今はそれよりも急き立てる本能に従って、羽居の花弁に口付けた。

「ひゃあ」

 悲鳴をあげるのにかまわず丹念に舐め、なぞり、湧き出る女の液体をすする。
いくら舐めても湧き出るその泉はあたしをひどく魅惑し、惹き付ける。夢中で
子犬の様にピチャピチャと音を立てて舐め続けた。舐める度にあたしの男のモ
ノも疼く様な気がする。

「蒼ちゃん蒼ちゃん、わたしもー」

 熱に浮かされたように呟く羽居。正直、男のモノの昂ぶりを持て余していた
あたしは求めに応じて腰の位置を調節した。

「あはっ蒼ちゃんのおちんちん」

 羽居は目の前に突き出された男のモノに嬉しそうに舌をはわせた。その舌が
蠢くのに合わせて芯からゾクゾクとした快感があふれ出る。あたしも羽居の秘
所に舌を這わせた。
 花弁よりも手前にひくひくとする肉の豆がある。それは女にとってのおちん
ちんのようなもので、その全身の神経が集中したような敏感さは女であるあた
しが良く知るところだ。指先で細心の注意を払ってそれを包む皮をむいた。そ
して露出した肉芽にフッと息を吹きかける。
ビクと羽居の身体が敏感に反応する。更に舌先でちょんちょんと突付いたりこ
ね回したりするとその度に身をよじった。それでも羽居は愛しそうに男のモノ
を舐める事を止めない。あたしも羽居がより愛しく思えて更なる愛撫を与えた。
 飢えていたかのように羽居を貪る。女の部分で飢えを満たす事がそれだけあ
たしの男の部分に力を与えていく。羽居が男のモノを舐める。それは非常な快
感だ。しかしあたしの身体は、特におちんちんが更なる感覚を欲している。何
というかじれったい。さっきのお返しにこのまま...と思っていたのだが耐
えられそうに無い。地面から伸びる根っこを引きちぎった。

「きゃあ」
『無茶するなぁ』

 支えを失ってごろんと転がる羽居。文句を言う地縛霊。かまわずに羽居の上
に乗っかって羽居の秘所に再び口をつけた。
 いやらしい匂い、いやらしい舌触り、淫靡な味、これを羽居がと思うと止め
られやしない。
 ようやく根っこの緊縛から抜け出た羽居があたしの男のモノに手を這わす。
あたしの身体の下から幹を上下にこする感蝕と先端を舌が這い回る感覚。待ち
望んだ刺激に腰がうねる。

「へへっ蒼ちゃんの女の子のお汁とおちんちんのお汁の両方の味がするー。も
っとやらしー味になったよ」

 ああ、四つん這いだから溢れた愛液が男のモノに伝うのか。
 そう思った瞬間におちんちんが暖かく濡れた柔らかいモノに包まれるような
錯覚。
 反射的に引こうとして腰を押さえつけられた。
 目をやると錯覚ではなく羽居の口があたしの男のモノを咥えていた。おちん
ちんを押さえる唇の感触、時折軽く当る歯、そしていやらしく動き回る暖かく
濡れたその舌が途切れることなくあたしに快感を送り込む。羽居は更に片手で
幹をしごき、もう片方をあたしの女陰部に伸ばす。
 持たない。耐えられない!たまらず叫んだ。

「は、羽居!」

 返答。

「もご、もがもご」
「…羽居、口にモノ入れたまま喋るなって言われなかったか?」

 こういう意味だったかはさておく。...多分間違ってると思われる。
 羽居は何だか苦しそうだった。あわてて口から引き抜いた。

「ぷはっ」

 それでも涙の滲んだ目で笑いかける。

「蒼ちゃんこうすると気持ちいーよね」
「いいけど。でも羽居は苦しそうだったぞ。もうするな」
「へいきー、蒼ちゃんが気持ちよかったら嬉しいのだ」

 どうしてそうやって笑って言えるかなこいつは。
 感情のままに羽居を抱きしめた。

「慣れてないんだから無理するな。辛いんだろあれは。」
「でも…」
「いい、あれ以上されるとあたしがもたないから」

 羽居の頬にそっと手を添える。

「羽居」
「蒼ちゃん…」

 顔をあげた羽居とあたしの目と目が合う。

「あたしは羽居の中で出したい」
「…うん」

 羽居の目が潤む。

「わたしも蒼ちゃんを受け止めたい。…約束通り、全部もらってね」

 じわりと浮かんだ羽居の涙を指で拭う。、安心させるように微笑んで唇を触
れ合わせた。




                                      《つづく》