「な……瀬尾……そ、れ……」
「あ……」
触れた部分。
重なった瞬間に、先輩が声をあげていた。
「はい……わたし、もうこんなに……」
隠すつもりなんてはじめから無かった
だってこの火照りを鎮めて貰いたかったから
そのためにこうやって先輩にクスリを飲ませてしまったのだから
そして……これを、これを……
だから、わたしは自分のスカートを押し上げるそれを先輩に見せるべく体を
離す。
離れていく体温を寂しく感じるが、それよりも熱いこれが……とろとろに潤
ったあそこよりももっと……もう、何もしないでも射精しちゃうくらい熱く滾
ったこれが、わたしの意識を絞めあげる。
「……」
先輩はそれがなんなのか分かったのかもしれない。クスリのせいで自由にな
らないながらも、わたしの……股間に、驚いた表情を注いでいた。
スカートの生地を押し上げて、女性の身体なのに奇妙に膨らんだ存在感は確
か。
そして、未だ外気に触れていない熱いそれは、既にどうしようもないくらい
大きくなっていて痛いくらい。
わたしはゆっくりとスカートをたくし上げると、先輩にそれを晒すように見
せた。
「わたし……もう、こんなになっちゃってるんです……」
熱いおちんちんが、ショーツからも顔を覗かせるようにして赤くグロテスク
に立ち上がっていた。
先輩の表情は固まったままだった。それがなんであるかを本能では理解して
いるが、もっと現実的なところで受け入れられないような顔。そんな先輩の表
情に興奮したわたしは、身体の底から震え上がった。
瞬間、ぴくりと脈打ち、おちんちんが一層ふくれる。衣擦れで敏感になった
先端からは、早くも白くてねばねばしたものが顔を覗かせていた。
「あ……そ、れ……」
やっと先輩が口に出した声。まるで息が直接かかったかのように股間に響き、
わたしは一瞬快感に目をつぶった。
見られる事で感じるなんて、自分でも恥ずかしいはずなのに信じられなかっ
た。それは見てくれているのが大好きな先輩だからなのか。
先端からむっとするおちんちんの匂いがのぼりたち、わたしを興奮させてい
く。
耐えられないように自分のそれに手を添えると、小さく開いた口に人差し指
を触れさせた。
瞬間、電気が走るような快感に腰が砕けそうになる。
自分で触れて、こんなに感じる事なんて無かったのに……!
混乱を覚えながらも、爆発してしまわないようにおしりをきゅっとすぼませ
て我慢する。
わたしは優しくくにくにと自分で先端を弄り、白い粘っこい雫を擦り付け、
それから名残惜しそうに離して先走るその糸を引かせた。
にちゃりという音をたてるようにしてつっと延びた糸が、重力にも抗うかの
ようにねっとりと指の腹にすがりついてくる。
「んっ……はぁ……、先輩」
いくら擦り付けても、お漏らしをしたかのように止まらない。
ショーツはぐっしょりとわたしの隠された部分からの液で濡れていて。
それ以上に、先輩の目にさらけ出し自らの手を汚してゆくそれが興奮を高め、
どうにもならない程おかしくさせてゆく。
目の前にいる先輩を想いながら。
その先に見える志貴さんを想いながら、わたしは……
なんて、身勝手な行為なんだろう。
でも、わたしにはそれが止められない。
もうどうする事も出来なかった。
「先輩……」
わたしはもう一度先輩にすがりつくと、スカートの中に手をさしのべる。
「あっ……!」
すべすべの肌の感触。
先輩の太腿の柔らかさに、掌からじーんと伝わってくる快感。
そして、先輩の熱を帯びた素肌に触れる悦びに、狂おしい程の愛しさを。
もう僅かも残っていなかった正気でなんとかめちゃめちゃにしたい欲望を抑
えながら、わたしはゆっくりと奥へと進んだ。
奥への旅程
「んっ……」
感じてくれたのか、ぴくりとおとがいを反らして先輩が小さな声をあげる。
ふたりの荒い呼吸だけが聞こえていた静かな空間に、僅かにあがった新たな
音。
その声量に反比例するかのように、わたしの意識はもっともっと麻痺させら
れ、頭の中をぐるぐると先輩の声が巡り、大きく響いていく。
胸がきゅっと締め付けられる程の愛しさ。
わたしの中でどろどろと溶岩のように渦巻くめちゃめちゃな感情。
興奮なんて言葉じゃ収まりきらない何かがわたしを包み込み、それだけで達
してしまいそうになる。
つっ……と、より熱くなる先輩のスカートの中で、わたしは指先に新たな感
触を見つけた。
先輩のショーツに指が触れ、わたしはその境目をなぞる。
「あっ……いやぁ……」
先輩が気持ちいいのか震えあがり、その声と共にびくっと太腿に指が強く押
しつけられる。先輩は酷く恐怖しているのか、それとも興奮しているのか。わ
たしに乞うような視線を向けていた。
それを感じた瞬間、ぞくりと鳥肌が立ち、興奮した。
あの先輩が、こんな貌を……
それだけで雫は滴り、わたしのショーツの中がぐしょぐしょに気持ち悪いく
らいに濡れていく。
悪戯に自らが耐えきれず、わたしは先輩の大事な部分に布の上から指を這わ
す。
「あっ、だめ……」
内股を微かに振るわせて、先輩がまた甘い声で啼いてくれる。
どうしてこんな可憐な姿でこんな妖しい声。わたしはおかしく狂ってしまい
そうです。だったらいっそ狂ったように愛してしまえばいい、それは今のわた
しの正論できっと許される事だと思った。
今まで押しとどめていた堰が決壊するような感覚で、わたしは性急に先輩の
ショーツ上から中心を愛撫した。
「んっ……やあっ……」
熱い。
布越しに指が触れたところが熱く、少しだけ力を入れて擦っただけなのに、
手に湿った感覚があった。
わたしはそれを確認して……止まらなくなってしまった。押して引っ掻くよ
うに先輩のそこに指をあてがい、奥からもっと何かを湧き出させようとしてい
た。
「やっ……あ、はぁ……ん」
先輩は逃れようとしたいのだろうけど、その僅かな腰の動きはわたしの指に
よって快感に変換させられ、自ら深みにはまってくれる格好になっていた。甘
い声はより匂いの強いものに変わっていて、滴りだした潤いはショーツを役に
立たないものにしてしまっていた。
指先に感じる先輩のオンナ。じっとりと濡れてくる指の腹は、まるでより感
覚が鋭くなったような錯覚を覚え、わたしを陶酔させていた。
が、この感覚じゃ我慢できない、そう思ったのは一瞬だった。わたしはすぐ
に動き出す。
「ああっ!」
先輩がひときわ声を大きくした。
わたしは先輩の腰からはぎ取るのももどかしく、ショーツのクロッチを強引
にずらしていきなり2本の指を先輩の中に挿入していた。
「い、いやぁ……」
くちゅくちゅとリアルな音が聞こえ出す。すっかり先輩の愛液で濡れていた
そことわたしの指は最初から水音を奏で、わたしは指に熱いぬめりを感じなが
ら先輩の顔を仰ぎ見る。
出し入れする度々に変わる姿、それは恥ずかしいのに、嫌なのに、驚いてい
るのに、感じているから?
かわいい……きれい……うつくしい……いやらしい……です
一つに形容しきれない表情。瞬間瞬間でもう別の貌。わたしの知らない女性
の貌があって、嫉妬よりも垂涎の眼差しを注いでしまう。
先輩の反応に乱されて、わたしは自分のあそこに左手を添えた。いつもなら
張り裂けそうなおちんちんなのに、今は先輩と同じところを感じたかったから。
鍵のように差し込み、浅く進入したところで上部をなぞる。
「んっ……」
瞳を閉じ、顎を上げてその強い快感に感じてしまう。中から圧倒的な収縮が起
きたように、わたしは震えながらたったそれだけの愛撫で一気に加速しだす。
自分が気持ちいいところを、先輩にも……
わたしは自分がすると同じように右手の指を鍵折ると、先輩の上にぐちゅっ
と押し当てた。
「んあっ!」
先輩は顎を上向かせて、きゅっと内股を締め付けるようにして震えた。感じ
ているんだと分からせるそれは、わたしの指の動きをより激しいものに変えて
しまう。
「ん……はぁ、先輩……」
「やぁ……っ! 瀬尾……」
いつしかわたしは腰を近付かせ、少しでも先輩の熱を自分のそれに伝搬させ
たいと思っていた。指から伝わる感覚だけでは……そう思ったわたしは、先輩
の閉じかかった脚を少し強引に開き、自分の片足をその間に滑り込ませた。
「何……? ああっ!」
一瞬引き抜いた指に安堵を感じていた先輩が、次なる刺激に虚を突かれたよ
うに大きく仰け反る。
わたしは我慢できずに、自分の花びらを先輩に合わせるようにして擦りだし
ていた。
擦れ合う感覚が先程の指以上に強く、もう止められないところまで行ってし
まいそうになる。粘り着くような互いの粘膜に、わたしは激しく押しつけて感
じてしまっていた。
「ああっ……んあっ!」
どちらともとれない声が木霊する。わたしは無意識的に先輩に呼吸を合わせ、
すらりと伸びた真っ白な脚を抱きかかえ、まるで漕ぐようにしてより深く結合
を求めていた。
「先輩……気持ちいいですか? わたしは、すごく気持ちいいです……っ」
唇を噛んで快感に抗おうとしている先輩。こんなになってもはしたない声を
出さないようにしている姿がわたしの密かな加虐心をそそった。わたしは先輩
のふくらはぎに舌を伸ばすと、その産毛をなぞるようにして優しく舐めた。
「ひぃあっ……!」
先輩が急に体を強ばらせて震えた。ぶるりとその感触が触れた部分を通じて
わたしにも響き、それが丁度わたしのおちんちんの先端を先輩のショーツに擦
りつける。
「んっ!」
キモチイイ。
その新たな感触の発見に喜んだわたしは、花弁を合わせながら前傾し、おち
んちんが先輩に触れるようにあてがって前後に揺れ出す。
「や……いや……ぁ、あ……」
丁度先輩のクリトリスが幹の部分で刺激されているのが分かった。愛液に濡
れて潤滑の良い裏筋を擦る感覚は気持ちよくて、次第にわたしはそればかりを
感じたいと花弁の結合をほどき始め、先輩を挿入なしで愛する形になっていた。
「あ……これ、すごい……ん……あっ」
わたしにも未知の刺激。あまりに良くっておかしくなりそうだ。いや、もう
十分おかしくなってるから、それ以上におかしくなるなんてあるのだろうか、
分からない。
「はぁ……ん、ああっ! ん……せんぱぁい……」
「……ん、……んふっ……くっ……」
腰を擦りつけ、わたしの声に少し先輩の忍ぶような嬌声が混じってる。同時
にわたしはおちんちんの先端を包むようにしごき、ぬるぬるとした感触に飛び
そうになっていた。
でも……でも、最後は……したいです。
先輩の、先輩の中で……
もっと気持ちよくなりたい、それは本能であって抗いがたい欲望。
だから、わたしは……
わたしは体制を整えると、先輩の入口に自分のおちんちんをあてがった。
「先輩、いいですよね……わたし、もう我慢できません……先輩の中で、満足
させてください……」
入り口に擦りつけながら、返ってこないであろう問いかけをした。その間に
も亀頭が先輩の花弁に優しく触れて、すぐにでも突き込みたい衝動に駆られて
いたのに。
「や……」
先輩の小さな声が聞こえた。でもそれは拒絶するような強い口調でなくか弱
く細い響き。きっと先輩も快感にたゆたい、力が入っていないのだろうと思っ
た。
それを確認すると、わたしは少しだけ力を入れて入り口に少しだけ埋没させ
る。女の子同士だから、初めてだけどどのような角度で入れればいいか自然に
分かっていた。
亀頭が半分だけ埋まる。でもそこから少し強ばるような感覚。
未知なるものに先輩が恐怖しているのか。そう思える程、女性に貫かれる事
への違和感が先輩にはまだあるのだろうと思っていた。
しかし、あとこのまま……と思った時
「……や」
わたしの耳に先程とは違う声が聞こえた。
「……て……やめ、て……瀬尾」
「え……?」
《つづく》
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