宝石翁と遠野志貴の対話 傾:シリアス


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1: 空我 (2004/04/30 04:02:54)[kenta256 at cf7,]

 宝石翁と遠野志貴の対話

遠野志貴は何を思ったのか先生と出会った場所へ訪れていた。
ここにきたのは、気まぐれでしか過ぎなかった。
その場所で遠野志貴は寝転がっていた。

「こんばんわ」

唐突にその声が聞こえた。そう誰もいないはずのこの場所にだ。
遠野志貴はその声の主を見ようとして急いで上半身を起こした。
黒い外套に身を包んだいかにも魔法使いですという老人が立っていた。
遠野志貴が言葉を発するよりも早く老人がしゃべった。
「隣に座っても良いかな?」
出会ったばかりだというのに気軽にそのようなことを言ってきた。
無論、志貴にこの申し出を断る理由が思いつかなかった。
何よりこの老人からは敵意は感じられなかった。
だから、自然に「えぇ、どうぞ」と答えていた。
志貴は老人が隣に座るのを待って口を開いた。
「あなたは、アルクェイドの関係者なんですか」
「そうじゃな。関係者というよりも後見人という言葉しっくり来るな。あぁ、わしの名前を教えるのを忘れていたな。わしの名前はキシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグというものだ。ゼルレッチとでも読んでくれ、遠野志貴君」
志貴は驚くべきことでは無いと思ったが問い返した。
「なぜ、俺の名前を知っているんですか?」
「君は良くも悪くもこっちの世界では有名な存在だと思ったほうがいいぞ。いくら弓が隠蔽しようが、混沌であるネロ・カオス、無限転生者ミハイル・ロア・バルダムヨォン、
現象であるTATARIが軒並みこの町で滅ぼされている。それも真祖であるアルクェイド・ブリュンスタッドですら滅ぼせないといわれているもの達なのだからな」
ゼルレッチは一息でそんなことを言った。
「それでも名前まで特定されるということないと思うのですが」
埋葬機関第七位であるシエルがそんなミスを起こすとは考えにくかった。
「そのとおりじゃな。普通ならその町が何があったかなんてことは当事者にしかわからん
しかしな君がそばにいる存在を考えれば簡単に特定できてしまうんじゃよ。それこそ隠蔽
しようとしているシエル君には悪いがそれはそれで逆に目立つ結果になるんじゃよ。むしろここまで良く隠蔽できたと褒めるところじゃよ。君の能力のことも含めてな」
その答えに関して来るべきときがきたぐらいにしか志貴は思っていなかった。
志貴は思っていることゼルレッチに言った。
「それで何の用でしょうか。ゼルレッチさん。単なる世間話というのはというわけでは
無いでしょう」
「いや、ただの世間話をしに来ただけじゃ。だいたいこっち側の話しても大して面白くもないだろう」
そう志貴にのたまった。
ゼルレッチ純粋にに今現在の彼女の状態に聞きに来たというだけであった。

だから、志貴はいろんなことを話した。


アルクェイドとの出会いを。

アルクェイドとの思い出を。


いろんなことを話した。


アルクェイドが関わった騒動を。


いろんなことを話した。


毎日の日常を。


一通り志貴はゼルレッチに話し終えた。

「そうか…あの子は自分の人生にやっと意味を見出せたのか」
満足そうにうなずいた。
そして、おもむろにゼルレッチ立ち上がった。
「ありがとう遠野志貴君。これからもアルクェイドのことをまかせれるかな?君にとっては愚問なのかもしれないがね」
「えぇ、あいつのことを殺してしまった責任は取らなければいけませんからね。そんなことよりもあいつに惚れてしまったからですね」
「君に殺されてしまったことにより生まれ変わる資格を得られるとは、皮肉なものだな
いやだからこそこの結果となったのか。志貴君、君はこの先様々苦難に見舞われるだろう。だから、君は君の信じる道標を辿ればいい。君の行く道に幸運と勝利を」
そういいながら夜明けとともに去っていった。
そして志貴もまた自分の帰るべき場所へと帰っていった。


あとがき

初投稿です。自分でも何を書いているのかさっぱりわからなくなりました。
自分の頭ん中のものを文章に表してみるっておっそろしく難しいなと思いました。
とりあえず、最後までこの駄文見ていただいてありがとうございました。


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