FATE STAY NIGHT PP (ある召喚の風景) 傾:(カートゥーン風味?)


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1: katuragi_k (2004/04/13 18:31:33)[katuragi_k at yahoo.co.jp]http://www.geocities.jp/ss_modoki/

FATE STAY NIGHT PP
(ある召喚の風景)

もうすぐ午前2時。
私の魔力がピークになる時間。
始めよう。

「素に銀と鉄、
礎に石と契約の大公、
祖には我が大師シュバインオーグ、
 降り立つ風には壁を、
四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」
 
「閉じよ、閉じよ、閉じよ、閉じよ、閉じよ
  繰り返すつどに五度
  ただ満たされる刻を破却する」

 「Anfang(セット)」

 「告げる」

 「告げる。
  汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
  聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」

 「誓いを此処に。
  我は常世総ての善と成る者、
  我は常世総ての悪を敷く者。
  汝三大の言霊を纏う七天、
  抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よっ あたっ」


ケリッ カランカラン ボムッ チュドーーン。

目の前がけばけばしい色の煙に覆われた。

「何! 何! 何! 何が起こったのーーーー!!!」

煙が晴れたあと、私の前には何もない。
あれだけ煙にエーテル舞わせて何にも無いなんて……さっき蹴っちゃったのは何よ。
魔方陣の当たりに有った焼け焦げた缶を拾い上げる。
何か書いて有るが暗くて読めない。

そうしてると地面が揺れた。

ガシャーン。
バキャキャキャ メキッ …… ガラガラガラ          カコーン。
上? 居間? 

慌てて階段を駆け上がる。
居間へ向かい、ガチャガチャとノブを捻るが開かない。
さっきのでひん曲がったのかしら。
こうなりゃ ひっさーつ。

「えーーい。 どりゃああああ!!」

私の渾身の蹴りでドアは開いた……蝶番の方が。
そして目の前には……ひっくり返ったと言うにも甘い惨状と……
瓦礫に腰掛け何だか深刻そうに悩んでいる赤い男。

こいつだ……とにかく原因はこいつだ……そしてこいつは人間じゃない。

「ちょっと聞いていいかしら?」

ん? と赤い男はこちらに眼を向ける。

「あんた、私のサーヴァントなわけ?」

「これはまたイキナリだな。
 そういう君はマスターなのか?」

カチーン。
落ち着け落ち着け。

「聞いてるのはこっちよ。 とにかくあんたは私の呼んだサーヴァントなのね?」

男はふむと考え込むと、じっとこちらを見つめて答えた。

「恐らく私は君のサーヴァントなのだろうと思うんだが。
 何か妙な感じなのだ。
 召喚の失敗と言うよりも、何かが混じり込んでいるという感じの違和感が在る」

げ……私のせい?
確かに何だか拙い事をしちゃった気もするわね。

「じゃ、じゃあさ あんたのクラスは何なの? そこも判らないとは言わないわよね」

セイバーって雰囲気じゃないんだけど。

「ふむ、それは大丈夫だ。 私のクラスは弓兵。 アーチャーだな」

やぱし違うが。

「じゃあ名前は?」

「私の名前か? フム……そうだなぁ。 私の名前は……なんだ?」

オイオイオイオイ。
どうするのよー。

腕を振り回して混乱してたようで握り締めてた缶が飛ぶ。

スコカーーン。

あ、赤いのに当たった。

「ハッ !!! 思い出したぞ !!!」

おおっ ナイス私っ。

「私の名前は!!」

「あんたの名前は!!」

「私の名前は!!」

「あんたの名前は!!」




「ブロッサムと言う!!」

「何処の英霊よー!!! それー!!!」




足元に転がってきた空き缶に張ってあったラベルには……。


ケミカルXとか書いてあった。


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赤いとこしか合ってねえ。

多分に断じて続きません。


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