第四話「お帰りセイバー・はじめましてアルトリア」
16凛視点
クーフーリン対クーフーリン、
ありえないその戦いは、その実、あっけなく幕を閉じた
戦闘開始から討ちあうことわたしの目で十合、恐らくは数十合の討ちあいの後、
わたしの連れである青い騎士の放った、必殺の『刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)』は、
相対する、異形と化したもう一人の自分の心臓に蟠る呪いを討ち抜いた
勝った男に勝者の笑みはない、
ランサーは憮然と、消えていく相手を見ていた
「ちっ、くだらねぇ」
吐き捨てる、敵対した『ランサー』は姿形こそこの相方と同じだったが、
繰り出される技はわたしの目から見ても、見る影もない無様なものだった
あの日、アーチャーとランサーの戦いを見たときの事を思い出す
その一撃はただの牽制すら必殺の威力を秘め、瀑布のごとき連撃には、
いかな剣豪とて間合いに踏み込ませない鉄壁さを持っていた
その動きを見せた時ですら、彼は全力を封じられていた、
その枷を解き放たれ、閃光すら凌駕すると思われる必滅の一撃を放つランサーと比べれば、
あの程度の連撃、技と呼ぶのもおこがましい
「おい、こいつの埋め合わせはしてくれんだろうな?」
唐突に、明後日の方を向いてランサーがそう言った
いや、そうではない、そこには、今まで気付かなかったのが不思議なくらい、
強力な魔力を纏った存在がいた
「セイバー……」
「ランサー、槍を収めろ、私は貴公とやりあうつもりはない」
黒い騎士は、剣を構えず、ランサーに向かってそう言った
「言ってくれんじゃねぇか、人を挑発するだけしておいてそれか?」
相方は不機嫌そうに言って槍を構えなおす、もともと気の長い方ではないし、
先ほどの相手が相手だ、相当虫の居所が悪いのだろう
「やむをえないか……
仕方あるまい、相手しよう」
苦渋の顔で剣を構えるセイバー、それは輪郭こそ見覚えのある聖剣だったが、
わたしの知るエクスカリバーとは別物だった
「ほう、あの手品は使わねぇのか」
「『風王結界』か…………
必要と思うか?」
「いや、やりやすくなってこっちとしてはありがてぇよ」
言いながら、ぶつかり合う二人、
その位置は少しずつではあるがわたしから離れていく
わたしはそれを追いながらランサーではなくセイバーを見ていた
彼女が敵、ネーアの連れているセイバーであることは間違いない、
だからこそ、今のうちに情報は集められるだけ集めておくべきだろう
だが、戦闘が始まってから数分、
わたしは、わたしと彼らの距離が、
セイバーによって調整されているということに気がついた
ランサーは熱くなっているのかそこまで気を回していない、
セイバーは自分が動くことでわたしを巻き込まないように調整しているようだ
「あの子…………何考えてんのかしら?」
ここまでで気付いたことだけど、あのセイバーはわたしたちの知るセイバーとは戦闘法がまるで違う、
わたしの知る彼女の戦闘法は自分から突っ込んでいく突撃型、
ランサーやライダーと比べると敏捷性で幾分劣るとはいえ、
放出される魔力のジェット噴射で加速した機動力とパワーはそれだけで脅威だ
だが、目の前で展開している彼女の戦法は、どっしりと構えた後の先をとる待ち型、
直感で相手が間合いに入る瞬間を見切り、先手を取って叩き斬る感じだ
カウンター専門に転向したのかしら?
「ランサー、止まれ!!」
さらに数合討ちあった後、セイバーが言った
「なんだ?」
「もう一度言う、槍を納めて欲しい」
「できるかよ、いちいち水を注すな」
「納めてくれればシロウの居場所を教えるし、私も引き下がろう、
正直、死力を尽くす気のない戦いなど貴公の望む所ではあるまい?
そもそも、マスターに気を使うぐらいしたらどうなのだ、
私が誘導しなければリンが巻き込まれていたんだぞ?!」
激昂するセイバーに思わず退くランサー
その表情は本気でわたしを心配するものだった
「ちっ、敵に言われちゃ世話無ぇぜ」
ブンと振られた手にはもう槍は握られていなかった
それを確認してセイバーも剣を納める
「リン、シロウは中央公園にいます」
「そう、信用してもいいのかしら、それ?」
彼女が嘘をつくとは思えない、これはいわば言葉のあやだ
「信じて欲しい、としか私には言えません、
それでは、また」
そう言うと、彼女は夜の闇に消えた
「何考えてやがんだ?
あいつ…………」
「考えるのは後にしましょう、行くわよ、ランサー」
中央公園…………
前々回、第四次冬木聖杯戦争の終結の地にして、衛宮士郎のある意味での誕生の地、
正直あまり良い居場所ではない、
『アンリマユ』によって焼かれたものの末路を示す見本のような場所でもあるから、
わたしは、複雑な思いをひとまず押し込めて歩き出した
17
駆け抜ける閃光は、一撃で魔女を叩き落した
流星と化した騎士は、舞うように、かつての己の主の前に着地した
「セイバー……」
「士郎、気をつけてください、まだ終わっていません」
声をかけようとした士郎を押しとどめ、キャスターの落下した方向へと向き直るセイバー、
士郎が視線を追うと、今まさにキャスターが立ち上がるところだった
纏っていた外套ごとフードが吹き飛んで素顔が曝されている
「…………リン?」
「やっぱり…………遠坂……」
フードの下から現れた素顔は、変わり果てていたが、
彼らの知る遠坂凛のものだった
魔術刻印を手に施している時点で気付くべきだったと士郎は思った
問題はキャスターの高速神言を使えることだが
「覚えていなさい士郎、セイバー……」
満身創痍でそう言うと、キャスターは姿を消した、
どうやら撤退したらしい
(やれやれ、英霊だけじゃないのかよ)
心の中でそうぼやいてセイバーへと向き直る
「士郎、怪我はありませんか?」
「あぁ、なんとかな、お前の方こそ、大丈夫か?」
お決まりの、ついさっきもかわした気がしなくも無い台詞をかわしあう
「問題ありません、プライウェンの防御ならばランサーのゲイボルクの因果すら防ぐでしょう」
自慢げに言って彼女は微笑む
「それよりも、その……」
一転して、彼女の顔が騎士のものから女の子のそれに変わる
その変化を懐かしく感じて、士郎は微笑んだ
「お帰り、セイバー」
「士郎…………」
そう言って彼女を抱きしめる、
鎧ごしなのに、彼女の柔らかさと温かさをはっきりと感じた
彼女の睫毛が伏せられる、見上げられた顔、その唇に唇でふれようとして―――
「なーに、二人の世界に入ってくれてやがるのかしらね、アンタ達は!!」
あかいあくまの声に慌ててはなれた
「とととと遠坂!!」
「りっリン!
そ、それにランサーまで!?」
振り返るとそこには、これ以上ない最高の笑顔を浮かべた遠坂凛と、
にやにやと口元に笑みを浮かべるランサーの姿があった
「人が心配して来てあげたら、一体何をしてらっしゃるのかしらね、
じっくりと話を聞かせてもらおうかしら衛宮君?」
“オトナシクハナサナケレバぶっちKILL”
にこやかな顔だが目がそう言っていた
「リン、私と士郎は今の今までキャスターと戦っていたのです、
信じて欲しい」
「そんなことは判っているわセイバー、
ランサーと見てたし、問題はそれまで二人で何をしてたのかってことよ」、
「いや遠坂、何をってい「衛宮君?」」
言葉の途中でにこやかに遮られる
(…………駄目だ、聞いちゃいねぇ)
結局、凛に事態を説明し、信用してもらうために、一時間を要した
その間、必死になって説明する二人の間で茶々を入れてこじらせるランサーに、
士郎達が辟易したのは言うまでも無い……
18士郎視点
なんとか遠坂に事態を説明して帰路につく、
それにしてもランサー、二度とお前のことは信用しないと本気で思ったよ俺は……
セイバーは武装を解いている、その下から出てきたのは、見覚えの無い格好だった、
…………いや、見覚えの無い服じゃぁない、俺が言いたいのは、
「どうしてセイバーが穂群原学園の制服を着てるのかしら?」
俺と同じ疑問を感じていたのだろう、遠坂がそう言った
「そもそも士郎、セイバーを召喚してたんだったらさっさと言いなさいよ」
いえ、遠坂さん、そもそも俺は召喚してないのですが?
「リン、それは違う、そもそもわたしはもうサーヴァントではないのです、
私がこの格好なのは、今日が平日で授業があったのだから当然ではないですか」
へぇ、そうなんだ、
「って、えええええええええええ?!!」
「ちょっと?!
どういうことよそれ?!!」
二人で軽いパニックになる
「やっぱな、変だと思ったんだ、
セイバー、お前のそれ、召喚じゃなくて転生だろ?」
ランサーがそう言う
「て、転生って?
じゃ、じゃぁ、この士郎の腕の令呪は?」
遠坂が俺の左手を指して言う
そこには聖杯戦争の時と同様、セイバーの令呪が浮かんでいた
「確かに変だよな、
これ、ちゃんと令呪としての機能あるみたいだし」
俺も自分の腕を見ながらそう言う
「都合が良いから世界が繋いだんじゃねぇか?
折角いるんだしよ」
いや、そんな簡単に言われても……
「そうですね、士郎達二人には、先に話した方が良いかもしれません」
そう言ってセイバー、もといアルトリアは話し始めた
「ことの起こりは千五百年以上前、『私』があの丘に帰った所から始まります」
アルトリアの話を要約すると、
あの後、セイバーは本来の時間に戻り、
ベディヴィエールに聖剣を返還させて、
アーサー王としての最後を迎えたのだそうな
その後、彼女は妖精郷へと連れられて行き永い眠りについていた
ところが、
彼女の最後の表情に、かのモルガン・ルフェが興味を持ったらしい
「この子はどうして最後の最後にこんな普通の顔をしているのだろう?」
疑問に思ったモルガンは、ニミュエによって幽閉されていたマーリンにその訳を訪ねた
ここで、「聖杯戦争どうこうの記憶を知った」で終わっていればめでたしめでたし
ところがそうはならなかった
「このまま放っておくのも忍びないではないか」
と、言うことだけはすばらしい大魔導師、自分の秘術と知り合いの魔法使い、
挙句の果てには吸血鬼の知識まで動員してとんでもないことしでかしてくれやがった
で、その結果が俺の目の前にいるアルトリアだったりする
「まさか……そのためだけに魔術師の家系を一つ作り上げたって言うの?」
「はい、神代の時代であれば兎も角、今、私のような力を持つ者が唐突に現れては世界が混乱しますから」
呆然とする遠坂に答えるアルトリア
だからってなぁ…………
「いや、大師父もマーリンって人も暇人だろ、絶対」
なにせ時間とか因果とかに喧嘩売ってる人たちだからなぁ…………
普通そのため『だけ』に家系を一つなんて作るか?
「大師父曰く、『木の葉を隠すなら森の中』だそうです」
「意味は間違えてないと思う、でもやり方は間違えてると思うわ……
上手くいえないけど、何かを」
うん、俺もそう思う
「私もそう思います、ですが流石に記憶だけを転生させるようなことは出来なかったそうなので」
いや、それは良いけど、
「だったら『他の武器を改造して宝具化する』なんて真似すんなよ、
たくっ、こっちの方がイヤになるぜ」
「そう言うわりには楽しそうですね貴方は、
…………あぁ、着きましたね」
アルトリアの言葉に見るともう家は目の前だ、
おや?
「皆して何やってんだ?」
遅くなったことの言い訳は済んでるし、玄関まで出迎える必要は、って
「どうしたんだライダー、その格好?!」
一同の真ん中にボロボロになったライダーが居た
とても話せる状態でなかった彼女を客間に運び込んで、居間に集まる
「ライダーは?」
「今は落ち着いてます、もともと魔力切れのようなものでしたから」
俺の疑問に桜が答える
ダメージを受けてたのも確からしいけど、桜から魔力を供給できる範囲外で行動していたため、
丁度初めてエクスカリバーを使った後のセイバーみたいな状況になってたわけだ
「でも、それだけだったら家に戻ってきた時点で回復するでしょう?」
「はい、やっぱり受けたダメージが半端なものではないみたいで」
気を失う前にライダーが伝えたことによれば、
敵の本陣は推測段階だが、恐らく柳洞寺の地下、かつての大聖杯のあった場所らしい
「まだライダーの推測に過ぎんが、ヤツにとって都合のいい場所といえばやはりそこだろうな、
一人で行かせるべきでは無かったよ」
マイスターの言葉に頷く
「しかし、ライダーの魔力量とて半端ではありません、
彼女がそこまで消耗するとなると、相手は誰でしょうか?」
「これは私の推測なのだが」
アルトリアの疑問にマイスターが口を開く
一同の目がアイツに集中する、経験則からの推論であればこいつの右に出るやつはいないだろう
「恐らく、相手もライダーだったのではないか?
互いに魔眼を開放した状況で戦ったのであればあの消耗度合いも説明がつく、
魔眼で魔眼が相殺できるのかは兎も角な」
「そっか、丁度ランサー同士の戦いもあったわけだからありえない話じゃないわね」
「あれをそう言いたかぁ無ぇけどな、その推論だと、
ライダーの方はマトモそうだな」
マイスターの言葉に遠坂とランサーが相槌を打つ、
でもランサーの相手したランサーってマトモじゃなかったのか?
「ランサー、貴方が戦ったのは、全身に逆字のルーンを配置した、
心臓を『呪い』に置き換えた自分だったのですか?」
「あぁ、そうだったぜ、てんで相手にならねぇ三下だったけどな」
同意するランサー、アルトリアのやつ良く知ってたな
「やはりそうですか、私も日本へ出発する前日、
同じ相手に遭遇しています、あれは到底『クーフーリン』と呼べるものではなかった」
そのままその時の様子を話すアルトリア
「イギリスでそれじゃ、日本でなんか見る影も無いわけね、
どうりであっけないと思ったわ」
遠坂の感想に皆で頷く、
「ところで、ライダーに話を戻すけど、いい?」
「ん? どうしたイリヤ?」
イリヤの言葉に向き直る
「そのライダー、本当に『ライダー』のクラスだったのかしら?」
「? どういうことだ?」
「ランサーって、日本じゃ知名度低いでしょう?
ライダーもランサーほどじゃないけど、『あっちの姿』はあまり知られてないと思うの」
「そう言われてみると、日本人にとってメドゥーサのイメージといえば、
英雄ペルセウスのお話に出てくる怪物の方よね」
あぁ、と納得した、俺だって聖杯戦争が無かったらそんなこと知らなかったろうし
「そうなると、メドゥーサではあるけれど、むしろバーサーカーじゃないか?」
石化の魔眼を撒き散らしながら暴れる怪物、
それを想像して、頭を抱える俺たち
「とにかく、考えるのは明日にして、今日はもう寝ましょう」
手を打って、遠坂はお開きを宣言した、
反対意見は誰も出さなかった
「そうそう、忘れるところだった」
俺はアルトリアに向き直った
「なんですか士郎?」
一度軽く深呼吸してから
「お帰り、それから、
はじめましてアルトリア」
俺の言葉に、アルトリアは一瞬不思議そうな顔をして、
「ただいま戻りました、
それと、皆さんはじめまして、
アルトリア・ペンドラゴンです」
そう言って俺たちに微笑んだ
???視点
「世話になったな」
「まったくだ、二度とくるなよ」
聖杯戦争から二ヶ月、強引に割り込んでいた知人の所を後にする、
古巣にいい加減戻るべきだが、その前にアレがどうなったのか確認しておくべきだろう
「それはいいが、
この腕の調整はどうするんだ?」
参加するはずだった聖杯戦争、その資格とともに失った腕の代わりを指して聞く
「ふん、そんなもの必要あるか、私を誰だと思っている?」
「あぁ、そうだったね『人形師』」
不機嫌そうに答える彼女にそう返す
封印指定の人形師、『自分自身』を複製する魔術師、
だからこそ彼女はこんな所にいるのだから
私は違和感を探す方が難しい義手で荷物を掴むと、
廃工場にしか見えないそいつの工房を後にした
「さて、まずはどうするか?」
呟いた所で、腕の違和感に気付く、
切り落とされた方とは逆の腕に見覚えのある痕が浮かんでいた
「これは?」
疑問に思うまもなく、周辺の大魔力(マナ)が渦を巻き、束ねられた第五架空元素(エーテル)が形を成していく
「何が起きている?」
目を凝らし渦の中心を凝視する私の目の前で、巨人はその形を成した
「問おう、貴公が私のマスターか?」
「なに?」
何が起きた?
まさかサーヴァントの召喚?
「我は『守護者』の代行として召喚されし者なり、
今一度問う、魔術師よ、汝が私のマスターか?」
「令呪をその証と言うのなら」
私は自分の腕に浮かんだ聖痕をかざす、
既にそれは、サーヴァントを律する絶対命令権である『令呪』へと形を変えていた
それを認めて巨人が頷く
何が起きているのかは判らないが、どうやらサーヴァントの皮をかぶった守護者が召喚されたらしい
厄介ごとに巻き込まれたようだが、どうも逃げ道はなさそうだ
「誓約しよう、私の名はバゼット・フラガ・マクレミッツ
汝の身は我の元に、我が命運は汝の剣に、世界のよるべに従い、この意、この理に従うのなら、
我に従え! ならば我が命運、汝の剣に預けよう」
「ロードの名において誓いを受ける、
バゼット・フラガ・マクレミッツよ、
これより我が剣は貴公と供にあり、貴公の運命は我と供にある
―――ここに契約は完了した
我は世界より大役を任されし『統合騎士(ロード)』のサーヴァント、ヘラクレス、
世界の危機への対抗を任されし守護者の代行なり」
私の制約の呪文を受け、巨人はそう言い放った
用語集
(独自設定に関する説明および言い訳)
アルトリア・ペンドラゴン(人物)
転生したセイバー、このためだけにわざわざ魔術師の家系を一つ起こしたあたり、
マーリンもゼル爺さんも暇人である
聖杯戦争と前後してアーサー王としての記憶を取り戻した
士郎に再び会うために冬木市に留学、出発の前日にネーヤと遭遇している
能力に関してはほぼそのまま受け継いでいるが、実はスペックのベースが
凛ルートのものになっている
さりげに今回最多の宝具もち
追加された宝具のお陰で、もはやキャスターでは手も足も出せない存在となっている
マスター:衛宮士郎
真名 :アルトリア・ペンドラゴン
性別 :女性
身長・体重:155cm 49kg
属性 :秩序 善
筋力A 魔力A
耐久B 幸運A+
敏捷B 宝具A++
能力
対魔力: A ランクA以下の魔術の無効化、事実上、現代の魔術師には彼女を傷つけることは出来ない
騎乗:B 騎乗の才能 魔獣、聖獣の類でなければ大抵のものは乗りこなせる
詳細: マーリン、ゼルレッチらの手によって転生したセイバー
転生にあたり『アカシャの蛇』の理論が用いられたが、
記憶の転写のためであって、吸血鬼になったわけではない
自身で魔力を生成できるようになったため、本来のスペックを発揮している
技能: 直感:A 戦闘時、常に自分にとって最適な展開を“感じ取る”能力
研ぎ澄まされた第六感は、もはや未来予知に近い
視覚、聴覚における妨害を半減させる
魔力放出:A 武器、ないし自身の体に魔力を帯びさせ、
瞬間的に放出することによって能力を向上させる
アルトリアは攻撃、防御、移動、全てに魔力を乗せている
あの体格で力負けしないのは、一重に彼女の魔力の膨大さゆえである
カリスマ:― もはや王ではない為、カリスマのスキルは失われている
宝具:『風王結界(インビジブル・エア)』
風の精霊の加護、本来の剣の形を隠蔽し、間合いを敵に悟らせない不可視の剣にする
開放時に真空状態を作ったり、一度限りの飛び道具としても使用可能、
ただし、相手が視覚妨害への耐性を持っている場合、命中補正は無効になる
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:1〜2
最大捕捉:1個
『約束された勝利の剣(エクスカリバー)』
人造による武器ではなく、星に作られた神造兵装
聖剣と言うカテゴリーにおける最高位
持ち主の魔力を『光』に変換し、収束、加速させ、神霊レベルの魔術行使を可能にする
放出される魔力は桁違いだが、通過した対象を両断する『究極の斬撃』である
正面の『光の断層』が本来の威力であり、残りは全て余波である
ランク:A++
種別:対城宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1000人
『全て遠き理想郷(アヴァロン)』
エクスカリバーの鞘にして、妖精郷の名を持つ最強の防具
使用者の傷を癒し老化を停滞させる効果を持つが、
本来は展開することで自身を妖精郷に置き、あらゆる物理干渉、その他を無効化する
魔法の一つ、並行世界からの干渉さえ無効化可能
ランク:EX
種別:結界宝具
防御対象:一人
『無限剣製(アヴァロン)』
取り出すときに取り込まれた衛宮士郎の『存在の欠片』が、
『鞘』を通じて彼の心象世界への干渉を可能にしている
衛宮士郎の固有結界の中から、任意の剣を取り出すことが出来る
ランク:E〜A+
種別:結界宝具
効果対象:一人
『万軍を裂く神速の槍(ロンゴミアント)』
アーサー王の使用した長刃の槍をベースに、
魔力放出と併用して使う突撃槍としてマーリンらが改良したもの
エクスカリバーを振るう姿が余りに有名なため、
もともとのロンゴミアントには宝具になるだけの信仰がなかったが、
刃先にカリバーンの刃を加工したものを使い、その加護を受けて宝具化している
アーサー王用ではなく、アルトリア用に新規に用意された物
開放するとエクスカリバーと同種の『光の断層』を展開し、
魔力放出を利用した突進で対象を貫く
ランサーの宝具よりもライダーのそれに近いようだ
ランク:B
種別:対軍宝具
レンジ:5〜40
最大捕捉:30人
『万難を廃す聖女の加護(プライウェン)』
アーサー王の盾、宝具と言うより対魔力の増幅器
ロンゴミアント同様、マーリンらによってアルトリア用に改造されている
ほとんど『全て遠き理想郷(アヴァロン)』の簡易版
真名をもって開放すれば、対魔力をワンランク上げるだけでなく、
使用者の対魔力が高ければ、一定ランク以下の宝具さえ無効化する
アルトリアの場合、装備するだけでランクC以下、開放すればランクB以下を
無効化可能
ランクA+
種別:結界宝具
防御対象:一人
黒ランサー(サーヴァント)
アサシンの宝具に心臓を貫かれたランサーにネーアが『アンリマユ』の呪いを植えつけたもの
死体に膨大な魔力を注いで動かしているようなもので、
性能は上がっているが、クーフーリンとしての長所が全て消えてしまっている
そのためステータス上は強いが何の役にも立たない、『咬ませ犬』となった