後編
ギンッ!
ガギ、ザシュ――――――!
正直、立ってられるのが不思議なくらいだ。
こいつ、遠野さんの格好をした――アンリ・マユの攻撃はあの英雄王のそれなんか
比じゃなかった。
宝具の射撃――、その後の双剣での牽制――、そして宝具―――
一度に打ち込まれる宝具は、確かにあいつより少ないけど、
その後の双剣が洒落にならない。
それでも、こうやって立ってられるのは、
聖杯戦争が終わってからも続けていた、魔術と剣技の特訓のおかげだろう。
だが、それでも防ぐので精一杯。
あいつには余裕すら見える。
愉しんでいるのだ。あの紅い目をしたあいつは――――
「あっ!」
避けきれなかった、宝具―――あれは槍か――
が俺の半身に迫る。
あわやという時、彼女が弾いてくれた!
「セイバー!」
「すいません、士郎。遅くなりました!
怪我はありませんか?」
そう言って、前を睨みつつ心配してくれている。
「なんとか動ける。切傷は数え切れないけど…」
あの飛んでくる宝具の雨。
あれを何とかしなけりゃ、どうしようもない。
一回一回、投影していては、全て防げない。
ここは…
「セイバー、少しの間持ちこたえてくれないか?
あの宝具…せめてあれだけでも無効にする…!!」
「!!
分りました。しかし、くれぐれも無茶しないよう。
万全ではない上に、あれは負荷が大きいのですから」
「頼む」
凛は志貴さんを起こしにいっている。
その間に、なんとか活路を見出すんだっ!
「ん?そうか、英雄王の記憶にあるよ、固有結界…。
楽しめそうだ…。
でも、それを出したからって、有意差は変わらないのにねっ!!」
セイバーが飛んでくる宝具を弾いてくれている。
だが、とてもいつまでも捌けるものじゃない。
あいつはその上、双剣で直接叩きに来るんだから。
だが、固有結界を使ったところで、あの宝具の矢を相殺するのみ。
これじゃあ、やっぱり無理なのか…。
だが、迷ってる場合じゃない。
セイバーが双剣と、宝具その両方をいつまでも防げるとは限らない。
俺は、詠唱に入る。
今は、今だけの事を――――
目を閉じる、この体に息づく二十七の回路を確認する。
魔力を汲み上げ、その一つ一つへ丹念に通わせる――――
そして、俺は一つの世界を紡ぎだす…
体は――剣で 出来ている
血潮は鉄で、心は硝子――――
幾たびの戦場を越えて不敗―――
ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなし―――
ザシュッ!!
浅く、セイバーの肩を双剣が凪ぐ。
っつ!
だめだっ!いまは詠唱に集中しないと!!
だが、目の前の光景は、それをさせてくれない。
赤眼の殺人貴は、セイバーを徐々に追い詰めている。
くそっ!
どうすりゃいい!
俺が双剣で援護に回ろうか思考している時――――
「フン、大分参っているようじゃないか?
衛宮士郎…」
いつかの夕焼けの別れ際。
あの時と寸分違わない皮肉げな声。
赤い騎士は、どういう訳か俺の隣に現れた―――――――
「志貴っ!しっかりしてっ!!」
頬を打つが、志貴は眠ったままだ。
もともと顔色は白いから、死んでいるようにも見える。
それが余計に焦らせる。
「セイバーは、パスが繋がっているから干渉しやすかったけど、
こう赤の他人だと、物理的にしか干渉できないじゃない――!」
今はなんとか持ちこたえているが、セイバーと士郎だけでは到底無理だ。
それに志貴がいなければ、この戦いに勝ち目は無い。
結局本体をつぶすしかないのだ。
そのためにも、志貴には起きてもらわないと…。
思いっきりグーで殴るしかないかしら?
そう思っている時、私は背後で懐かしい気配を感じた。
「えっ?アー…チャー…」
振り向いた先には、士郎しかいなかった。
「いいか、固有結界はなにも展開するだけが能じゃない」
「いや、それはいいが、お前一体、なんでここに?」
赤い騎士はさも面倒くさそうに
「長くなるし面倒だな。簡単にいうなら、あいつは今回の英霊の記憶、宝具を呼び出している。
そして、それは決して丁寧ではなく、あの繭から乱雑に巻き散らかされている。
まぁ、そのおかげでたいしたことは出来ないが、思念だけ飛んできたというわけだ」
つまり、運良く引っ張り出されたこいつのの破片が、
漂ってたてことなのか?
「続きを言うぞ。おまえの固有結界では、あいつの宝具を相殺するのみだ。
これは分っているだろう。
いいか、もう1つの使い道。これは俺が敵から学んだことだが、これは打ち出すことも可能だ。
そして打ち出された固有結界は…」
「敵の目の前で、ゼロ距離で展開される。ってことか?」
「そうだ幸い、私達の固有結界は、剣を打ち出す事も出来る。
ゼロ距離でその内包された世界が展開されれば…」
こいつの言いたいことは分った。
だがなんでこいつは…
「いちいち面倒くさい奴だ。一度助けたのだから、二度もかわらん。
さっさとするぞ。セイバーを見殺しにする気か?」
「くっ。わかったよ。で、どうすればいい?」
「私の後に続くように詠唱しろ。それだけでいい」
赤い騎士は、ゆっくりと詠唱を始める。
それに続くように俺も…、
そう、はじめて聞くが、
分る。これがどういうものなのか―――――
―――体は――剣で 出来ている―――
―――血潮は鉄で、心は硝子―――――
―――幾たびの戦場を越えて不敗―――
―――ただ一度の敗走もなく、ただ一度の勝利もなし―――
そして、此処からが、今までと違った。
俺とこいつは相容れないもの同士だった。
こいつの考えは俺には理解できなかったし、
俺の理想は、こいつを絶望、磨耗するだけの哀れな英霊に成してしまった。
そうして俺達は、お互いにお互いの思想をぶつけ合った。
無限の剣製の丘で。
その中で、確かにこいつの心を聞いた。
あいつも俺の心が聞こえたのだろう。
俺は、俺の理想になんとか打ち勝てた。
そうして、あいつは俺に幕を譲ったんだ。
俺の、自分の理想をもう一度だけ信じて。
―――だが―――今や担い手は二人―――――
俺達は、行く道が違っても、所詮同じ。
―――一人は鉄を、一人は弓を――――――
同じ理想を持って、これからも歩んでいく。
―――ならば我らは、その生涯に意味を持ち―――
理想は叶わなくとも、理想を持って生きていける、歩んでいける…
――――この体は無限の剣を内包する―――一筋の矢とならん―――――
こうやって、大切な者を守っていけるのなら―――――――――――
目を静かに開ける――――
手には漆黒の弓が、その存在を主張していた。
拒むように、光を返さない闇のような弓。
そこに、1本の矢を携えて。
あいつはもう消えていた。
去り際に、『まさか、これで外すと言う事はないだろうな』なんて言いながら。
まったく、我ながら捻くれたもんだ。
だが、外すわけには行かない。
弓道――――こうやって弓を構えるのは久しぶりだが、
構えた瞬間、昨日まで打ち込んでいたように、自然に体が動く―――弓構えから
打起こし、引き分けへと流れるように―――――――
そして―――――
あいつの体の中心へ向けて、弓を絞った。
士郎が弓を構えている。
あいつが剣意外で武器を投影するのは初めて見た―――
だが、その構えには裂迫の気合が
「遠坂…、士郎は、みんな無事か…?」
志貴が、半身を起こしている。
「目が覚めたの?志貴、士郎が今隙を作るわ…。
その時に、後ろのあいつを…」
「分った、後は士郎を信じるさ」
志貴も、飛び出す構えを取った。
「士郎…」
何故だか、彼の構える弓にアーチャーを見てしまった。
恐らくは、彼は士郎と一瞬だが重なり合ったのかもしれない。
「お節介なのは、一生モノなのね…あんた達…」
何故だか、顔は自然にほころんでいた。
「なんだい、その弓は…?
固有結界は諦めたって訳か…。
いいだろう、打ってきなよっ!」
紅い双眼を、さらに朱に染めてあいつが駆け寄ってくる!
それと同時に、俺は弓を放った。
刹那にも満たない残心―――――そうして俺の世界は展開する――――
あいつが払おうとするまでも無く、飛び散る矢。
そうして―――――――――――――
「なっ!?」
驚愕の声。
あり得ないとでも言ったところだろうか。
あいつを中心に広がった俺の世界。
あの丘で、奴は数百の剣に全てを囲まれていた。
頭上、左右、前後、足元、いかなる場所にでも剣がある。
それは剣の檻。
どこかを防いだ時、残り全てが一斉に打ち下ろされる――完全なる包囲網。
いま、その中に一人の男が閉じ込めれれていた。
「なんなんだ。これは…」
「それが俺の世界の中心。剣製の丘だ」
志貴さんは――――
横目で確認すると、もう駆け出していた。
あいつもそれに気づく。
「クソクソクソっ!!こんな剣が何だっ!
私は、私はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
がむしゃらに、双剣を振り回すも、とても全て弾ける量ではない。
「ちぃぃ!殺人貴ぃぃぃぃ!行かせはしないんだよぅぅぅ!!
ああああああ!!」
闇雲に打ち出される宝具、志貴さんはそれをすべて避けて、
繭に辿り着く。
そうして、
本当に最後はあっけなかった。
「ヤメロ、ヤメルンダァヨォオ!オマエ人間ブンザイデカミデアルオレニ
ナニ、オイおま、オマエィイイイイイイヤァァァガグググガァァァ」
剣を弾きながら、体中切り傷だらけであいつが、志貴さんに向かって叫ぶ。
あいつの最後の断末魔――――
「うるさい奴だな。最後まで」
それには目もくれず、志貴さんは
ト―――スッ―――――
と、短刀を打ち下ろした―――――
赤黒く、変色していた繭が
徐々に薄れていき――――
今まで此処を支配していた、纏わりつくような嫌な雰囲気が
厳かな静寂へと変わっていく。
そうして、そこには本当に純粋なマナだけが壮大に溢れていた。
「終わったのね…」
凛が、セイバーが駆け寄ってくる。
「凛、セイバー、本当にお疲れ様」
「士郎、本当に無事でよかった…」
「馬鹿ね、今回の主役は、あんたと、もう一人…」
凛もセイバーも本当に無事でよかった。
そして、凛が指差している方向―――
志貴さんは、そのマナの下、その力の流れをただ見つめていた。
「志貴さんっ!!」
「おお、士郎、おつかれさん」
笑顔で手を振って返してくる。
そして、遠野さんは…!!
「遠野さん…」
駆け寄って、首の脈に手を当てる。
「生きてる!」
嬉しくて声を出してしまう!
遠野さんは、生きていた。
体はもうあの黒い刺青も消えて、かみも元のさらさらしたものに。
今は気を失っているだけなんだろう。
俺は、その肩の下に手を入れて起き上がらせた。
「あとは、志貴の用事だけね。
セイバー、桜をおぶってくれない?
私も、士郎の方手伝ってくるから…」
「はい、分りました」
セイバーは駆け出して、桜をおんぶしてくれていた。
本当に、信じられないくらいの快挙だと思う。
全てを失わない。
桜、遠野さん…。
帰ったら、うんと美味しい物を準備しようと思った。
と、その時に――――――――――――――――
グラッと足元と揺れる。
グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………!!
低い地鳴りと、揺れが断続的に起こっている。
「り、凛これって!!」
「ええ、きっとマナが正常に戻った反動かも…。
あれだけの量だもの。何かあるかもとは思ったけど…」
「お前、そういうことは早く言えよっ!」
「しょうがないじゃない!!今思ったんだから!」
くぅ、ここ一番に大ポカを…凛の決定的なミスじゃないことを祈るしかない!
ここまで上手くいって、最後が生き埋めじゃ救われないにも程がある。
「ああ!もうとにかく急ごう!
生き埋めなんてごめんだからなっ!」
「私もよ!セイバー走れる?」
「ええ、なんとか。
それより、そっちはどうなんですか?」
「全力とはいえないけど、二人係で引っ張っていくしかないわね。」
そういえば志貴さんの用事…
「志貴さんっ、早く、早くここを出ないと…」
「ああ、先に行ってくれ。俺一人なら何とかなる。
それに孔が閉じる前にやらなきゃいけない事があるから…」
「でもっ!」
「士郎、志貴なら平気でしょ?あれだけの身のこなしと、何でも殺せるんだから。
私達じゃ足手まといになるわ、荷物もあるし。彼もきっと追いつくでしょうし、先に!」
確かに、こっちは人を運びながらだし、志貴さんがそう簡単に生き埋めになるとは考えにくい。
こっちが、逆に遅くなる事も考えられる…。
「ほら、士郎なにしてるんだっ!!さっさと行け!」
「分かりました!でも、志貴さんも必ず!!」
「死んだりしない。外で落ち会おう!」
そう言って、志貴さんは孔を見つめた。
俺も背を向けて走り出す。
遠野さんを引きずってだから、満足に走れないけど。
そうやって、俺達はもと来た道を、急いで引き返した―――――
「ふぅ、行ったか…。」
いや、正直自分にも時間は無いが、喜びが溢れてくるのに浸ってしまう。
「色々あったよ、アルクェイド…。これでお前に会えるかな…」
そう言って、ポケットから取り出したそれは、透き通るような小さな宝石。
良く見ると、控えめだが金の細工が施されたイヤリングだと分かる。
「ゼル爺さん、こいつはありがたく使わせて貰うよ…」
聞こえるわけじゃないが、一応言っておく。
自分にとっても祖父みたいな、見守るような魔法使いに向かって。
そのイヤリングが、きらきらと光を放ちながら、浮かび始める。
俺は、目を閉じて、教わったとおりに言葉を紡いだ。
「宝石の名において命じる、其は汲み取るモノなり――其は対なるモノヘと汲み上げる
いかなる距離―時間を超えて、行け終焉へ繋がる孔へと――――――――――」
それを確認したかのように、イヤリングは眩い光を放ちながら、孔へと消えていった。
「ああ、長かったなぁ。そうだ、久しぶりに実家に顔出して帰るか…。
あいつが起きて待ってくれているかもしれないから、長居はしないけど…。
さてっ、そんじゃ帰りますか」
士郎達を追って出ようと振り向いた。
刹那―――――
なにがいけなかったのか。
眼鏡を掛けてしまったから。
それとも、喜びで油断していた為か?
四肢には、黒い短剣が生えていた。
「カカカカカカカカカカカカカカカ!!!!
全くもって愉快じゃわい。のぅ、殺人貴?」
黒いサーヴァントが、こちらに向かって笑い声を放ってくる。
「ぐ、くぅ、ああっ!な、なんでお前が生きている……!!」
四肢に刺さった物を抜きながら、あいつに声を振り絞った。
何故?間桐臓硯が死んで、あいつも死んだのではなかったのか?
それとも、これも罠にはめられた結果か?
それに、あの口調はまるで…
「ふぉっふぉ、不思議じゃろう?ワシとて最後の最後にもう一枚切り札を準備しておるわい。
このアサシンはのぅ、わしの蟲を触媒にして召還したモノ。云わば、ワシの分身なんじゃよ。
まったく、お前の偽者にも困ったもんじゃて…。
まぁ、これには気づかれなかったのだから、結果善しとするかのぅ」
「ちっ!でもお前の野望はもう終わったんじゃないのか?
あの繭の中身、殺してしまったからな」
くっくっくと、アサシンの体で、愉快そうに笑う臓硯。
「それは真逆…。アレが居たから、乗っ取るしかなかったわけじゃ。
居なくなった今、そのマナを取り込んで、純粋にワシは永劫を生きる。
手間が省けて助かったわ。もっとも、これが半分狙いでお主の分身を作ったんじゃが、
上手く行かなくてのぅ、出来損ないじゃったが、こういう結果になったのはあやつの活躍もあっての事。
ふぉっふぉ、意外と役に立ちおったわい」
ハッキリ言って、まずい展開だった。
五体満足ならば、余裕だったが、今のままでは
歩いて外に出るのも困難だ。
ましてや、相手はサーヴァント。
いかに弱っていようとも、太刀打ちできる物じゃない…。
あいつが留めを刺しに来る時に、死の点を突く意外に…
「ふぉっ、何を考えておるくらいワシにだって分かる。
お主の目は厄介じゃからのぅ。ワシは臆病者なんじゃ。
ここから飛び道具で、死んでもらおうかの。
なに、首を切られるよりは苦しいが、何本も刺されれば死に逝けるじゃろうて」
くそっ!読まれている。
今度こそ、打つ手なし。
参った。
こうなれば、何とかこの体で殺るしかないか…
「おうおう、まだ起き上がれたか…。
もう少しおしゃべりを愉しみたかったんじゃが…。
ここもいつ崩れ落ちる分からぬしのぅ。さらばじゃ、殺人貴。
なに、桜や皆もあとで追いつくわぃ、先に逝って待っておれ」
臓硯から、殺気が迸る。
恐らく、勝負は一瞬。
あいつが投げるダガーを避けて、…行けるか?
この足だ、七夜の走法は生かしきれない。
後手に回っても、次は無い。
投げる瞬間、その軌道を読んで、
直線で駆け寄る―――――――
点は、首に1つ。
腹に2つ。
ここは数の多い腹を突く!
「無駄無駄…。死に逝くものは、いつもそうじゃて。次が無いから余裕が無くなる。
ほれ…」
とたん、体中に振ってくる、蟲達。
「なっ!」
その一瞬の隙を突いて、あいつは4つのナイフを放っていた。
「積みじゃよ、殺人貴」
2つまでは払える、しかし、どう考えても、残り二つが貫くだろう。
覚悟を決めた。
自分は、目的を果たした。
ただ、最後に笑って欲しかった。
その声で名前を呼んで欲しかった。
「しーきぃーーーーーー」
そう、こんな風に。
それだけが悔やまれる。
え?
そう思った時は、体が宙を舞っていた。
暖かい腕の中、白いセーター。
細い腕して、信じられないくらい力持ちで
見つめる瞳は、真紅の宝石。
揺れる金髪は、気品高い黄金で出来ているようだった。
それでいて…
「志貴っ!おはようっ、んー♪」
こんなに無邪気に笑うあいつが
「ア、アルクェイド!?」
「んー志貴志貴っ!志貴っ!!会いたかったよぅ!」
50mくらいは飛んだか?
俺は、あいつの腕の中に居た。
「ば、ばかなっ!?真祖じゃと!!殺人貴お前何をしたんじゃ!!
奴はまだ深い眠りに付いていたんじゃないのか!?」
アルクェイドは、俺を適当なところに寝かせて、
「志貴、お喋りはあとでたっくさんしようね♪
私は、あいつを粉々に刻んでくるんだから」
そう言って、臓硯に向き直る。
「ねぇ、どうしてくれるの?私の志貴が、こんなに怪我してるじゃない…。
あんたみたいな蛆虫が触っていい人ではないのよ、志貴は。
さっさと殺してあげるから、面倒だし抵抗しないでよね…」
ああ、もうなんて言っていいやら。
どうしようもない殺気を放つあいつの背中が、
凄く懐かしかった。
良かった、本当に。
もう、安心だ、だから…ふぁぁぁ…
「ひっ、や、やめっ」
バキ!グチャ!ズバァァァァァァァァァン――――――
臓硯の粉々になる音を聞きながら、俺は眠りに着いたのだった。
/Epilogue
あれから、柳洞寺から脱出して一週間が過ぎた。
俺の怪我も、もう大部塞がってきて、
久しぶりに、凛から食事当番をまかされてしまった。
嫌じゃないけどね。
あの日、帰ってきて大変だった。
凛はもともと怪我はしていなかったし、
セイバーもそう酷い怪我は無かった。
俺だって、ちょっと深い傷は合ったけど、聖杯戦争の時の比じゃない。
気絶してた、桜と遠野さんは布団に寝かせてきた。
大広間におそろいで。
遠野さんは見た目より傷が浅かったから、包帯巻いて処置した。
二人が並んで寝ているので、
目を覚ました時の反応が楽しみだ。
じゃあ、一体誰が一番大変だったか。
志貴さんである。
あのあと、洞窟の入り口で俺達は待ってた。
でも、なかなか姿を表さない志貴さん。
地震は止んだみたいだったけど、洞窟内がどうなっているかは分からない。
「俺、行って見てこようかな?」
「あ、私も行く」
そういって、二人の世話はセイバーに任せて洞窟内に入ろうとした時、
白い突風が吹いた――!
「へ?」
「は?」
お互いに顔を見合わせる、俺達。
振り向いた先には、
白い金髪の吸血姫が居た。
「え、えーと、あなたは…」
「ん?あー!シロウ、シロウって言うんでしょあなた?」
「へ?」
なんか自分の名前呼ばれてビックリする。
なんでそんなこと知ってるの?
「それで、あ、リンね?セイバーも。そっちで寝てるのが、サクラでしょ、
それで偽志貴だぁー!本当にそっくり!!」
凛もボーゼンといったところ。
この人一体…?
「えっと、アルクェイドさん…でいいのかしら?
志貴は無事なの?」
アルクェイドさんだよな、確か志貴さんの写真に写ってた…。
あの写真が4年前のだってのに、何も変わってなかった。
改めて、彼女がノーライフキング――吸血種だと実感する。
「始めまして、シロウ、リン、セイバー。志貴はねぇ…」
ほいっと腕を差し出すと、さっきまで気づかなかったけど、
そこに志貴さんが抱えられていた。
「あはははは、ちょっと恥ずかしいかな?」
照れた様に、笑う志貴さん。
その笑顔も満更じゃなさそうだった。
いや、だとしても彼女はどっから来たというのだ?
たしか外国に居たんじゃ…
「ほら、アルクェイド皆がビックリしてるだろ?説明説明!」
志貴さんが、アルクェイドさんの腕の中で、彼女を嗜めていた。
なんか可愛い図だなぁ…。
「ええ〜!面倒くさいわ、志貴にはもう説明したから良いじゃない」
「ったく、分かった、俺が説明するから、ちょっと下ろしてくれ、このままじゃなんだし…」
志貴さんは、恥ずかしそうにこちらをチラチラ見ている。
いや、なんか凄い不思議な感じだ。
あの志貴さんがこんな風なシチュエーションになってるなんて。
「だめよっ!両足、両腕にナイフ突き立てられてたんだから、私に大人しく抱かれてなさい」
へ?
両腕、両足っ…?
よくよく見ると、服や破けて血が滲んでる。
ええー!!
怪我してるじゃないか!?
「志貴さん、一体どうして!?」
「えーと、まぁ、詳しい話は家に帰ってからって事で、な?
それと、アルクェイド、お前もう一人くらい担げるだろ?
俺のそっくりさんも持ってあげてくれ。
士郎と遠坂だけじゃ帰りは辛いだろうから」
「えー!嫌よ、志貴をこうやって抱っこしてるの方がいい!」
すごい、あの真祖にここまで愛されているのか…。
なんかこうやって見ると本当に綺麗な人だった。
それが表情豊かにコロコロ変わるんだから、志貴さんが命を架けて
守りたい理由も頷けた。
良かったね、志貴さん…。
「なに、士郎…。そんなに見つめちゃって…。あんた人様の彼女に横恋慕しようだなんて
考えちゃいないわよね?」
「な、何馬鹿な事言ってるんだ?俺はただ志貴さんが幸せそうでよかったなぁって」
「へぇ、じゃぁ、士郎は幸せじゃないんだ…。へぇ〜」
「何でそうなるんだよ!俺だって…」
「士郎、わかりますよ。士郎は金髪の真祖を見て、
『ああ、やっぱ俺も金髪、いやセイバーが好きなんだなって』
考えていたのですね?
私は一向に構いませんが、凛?」
「良くそんな妄想がいえるわね、セイバー?」
「ふっふっふ…」
「ほっほっほ…」
怖い…、なんでこう平和になった瞬間、次の火種が生まれるんだ?
メンチ切り合う二人をよそに、アルクェイドさんはすたすたと先に行っている。
「おーい、士郎、早くこーい」
志貴さんも、冷たいよ。
こんな状況で、どうやって来いって言うんだ。
「凛、お言葉ですが、今回の戦いで私と士郎の絆は深いものに…。
凛といえば、ただ見ていただけではないですか?」
「はっ!良く言うわね。誰の魔力かっ攫って戦えてると思ってるの?
セイバー、そんな事言ってると契約断ち切るわよ?」
「結構です。そうなれば士郎と契約しますから」
「あら?セイバー士郎と契約しても、この世には現界できないんじゃない?」
「いえいえ、それは勘違いです。私と士郎の相性は抜群だ。毎晩夜を共にすれば…」
「な、なんですってー!あんたそんなこと考えてたわけ!?」
「ええ、毎日!」
「くっ!士郎、セイバーは今日は御飯抜きね!!」
「士郎、帰ったらキャスターの宝具を投影してください。凛に三行半叩き付けますから!」
俺は…
どうやって、桜と遠野さん二人をおぶって帰ろうか思案中だった。
まぁ、そんあこんなで、
帰ってきて、セイバーと凛が二人でワイワイやってる最中、
志貴さんにアルクェイドさんがここに居る訳や、
怪我の理由を聞いてたりする。
順を追って説明すれば、
志貴さんの傷は、サーヴァントに寄生していた間桐臓硯の仕業だった。
さすがにそれには絶句したが。
上には上が居る。
それをあっさり退治しちゃったのが、このアルクェイドさんだったりした。
そりゃまぁ、真祖だから余裕だったんだろうけど、
こんなに華奢な体でどうやって…、想像するのは難しかった。
俺が驚いて聞いていると、
アルクェイドさんは
「えへへー」
と照れたように笑っている。
はぁ、そりゃ可愛いが、こんなん真祖だってのか?
って思うくらい、普通に可愛い女性だった。
「士郎、アルクェイドこう見えてすっごい怪力だから気をつけろよ…」
と、真面目に言ってくるもんだから、
迂闊に扱えないで居るけど…。
それで、アルクェイドさん、彼女がどうやってここまで来たか。
まぁ、これは単純らしい。
寝てる最中に、どうやらアルクェイドさんは、志貴さんの事見ていたらしい。
猫のレンを通して。
それも最近になっての事らしいが。
これには、なぜか志貴さんが青くなってたりする。
「あのジジイ、細工しやがった…」
なんてブツブツ言いながら。
それで、最後の方はレンを置いていったけど、アルクェイドさんに力が注ぎ込まれて来て
力が流れて来る場所に向かうと、案の定、志貴さんが居たというわけ。
じゃぁ、どうやって、マナを汲み取ったか。
それを嬉しそうに、アルクェイドさんは見せてくれた。
隠れた耳を、髪を書き上げて見せる。
そこには金で丁寧な細工された、イヤリングだった。
そして、もう片方のイヤリングは、今はあの孔の中に。
片方が吸い上げ、そしてもう片方はそれを持ち主に供給する仕掛けだそうだ。
もちろん、その仕掛けを作ったのが、あの有名な魔法使いだって事は語るまでも無かったが。
なんでも、細工は志貴さんがデザインしたそうで、それを聞いてたアルクェイドさんは、
本当に嬉しそうにしていた。
それで、一気に来れたのは、こちらに自分ごと転送したらしい。
真祖ワープって志貴さんは言ってたけど、便利なんだなぁ、真祖って。
まぁ、精霊に近いアルクェイドさん――真祖ならではの能力らしいけど。
それで、見つけた志貴さんが怪我してるから、さぁ大変。
哀れ蟲ジジイ、真祖の姫にタコ殴りにされて、昇天なされたそうだ。
まぁ、また蟲で生き残っていても、今度は俺がタコ殴りにするけど。
「んで、志貴。夢で貴方を見ていたわけだけど…」
「んん?な、なにかなアルクェイド?」
なんだか、その話に来たかーってくらい志貴さんが強張ってる。
「随分とモテてるみたいじゃない?私がどれほど悲しかったことか…」
「ご、ごめん、俺、その好き勝ってやっちゃって…、でも、いつもお前のこと考えてた。
それは本当だ。信じてくれ…」
「…フフフ、なーんてね。私は別に構わないわよ。
私が志貴を好きで、志貴が私の事好きでいてくれれば。
私の気持ちが一番大事だもの。
志貴は志貴、私は志貴が私も見てくれるんなら、いいのよ」
どーん!
そんなSEが流れた……気がする。
なんて、なんて大人なんだこの人…。
これを聞いて、セイバー、凛が唖然としている…。
「ええ!?アルクェイド、貴方はそれでいいわけ?」
凛、もう呼び捨てか?お前、相手は800歳以上目上の方デスヨ!
「真祖の姫よ…、そのような気持ちで、不安ではないのですか?」
セイバーは、その意見は信じられないといった面持ちだ。
「セイバー、その呼び方はやめて、リンみたいに呼び捨てで良いわよ。
で、さっきの質問だけど、独占欲って言うのかしら?
そんなの相手を縛るだけ、契約と一緒よ。セイバーでいうなら令呪ね。
本当に好きなら、大切なのは、まずは自分の気持ちなんじゃない?
私は、世界を壊してでも志貴を守る。だってそれ以上大切な物なんて無いんですもの」
ああ、志貴さんが照れてますよ。
まぁ聞いてる俺も、なんだか照れるんだけど…。
凛は、うーんと唸ってるし、セイバーはこくこく頷いている。
しばし、そうやって考え込む二人。
「アルクェイド、欲参考になりました!」
と、セイバーはトコトコ凛に近寄り、
ぽんっ、と凛の肩に手をかけて、言った。
「凛、士郎を愛しても良いんですよ」
そりゃぁ、朗らかな笑顔付きで。
あ、あははは。
凄い事言ったよ。
そんな事言ったら、お前、凛が…
「こんのぉ、なんであんたに言われなきゃなんないのよぉぉぉぉ!!!」
赤い悪魔は、髪を逆立てて怒っていた。
あーぁ、しばらくこの戦争は終わりそうに無い…。
志貴さんは、アルクェイドさんと楽しそうに話している。
俺も、そんな風になれるのかな…?
当分は先のようだけど…
ん?
足元に黒い塊がコロコロしている。
俺は、それを撫でながら、桜や遠野さんが起きたら、
ある事を提案しようと考えていた――――――
で、今は朝食の席。
その皿の量たるや、以前の倍に近かった。
以前から居るのは、俺、凛、セイバー、藤ねぇ、
それに桜。
新しく加わったメンバー、志貴さん、アルクェイドさん。
そして…七夜さん。
あの夜の次の日、遠野さんと桜は、俺や、凛、セイバー、志貴さんに
土下座して謝っていた。
「本当にすまなかった。君達を、助けようとした君達をこの手で…」
「先輩、セイバーさん、姉さん、それに志貴さん、本当にすいませんでした」
「いや、いいんです。あれは呪いのせいだったんですから。
それにこうやって皆無事に揃ってる。
そして、桜も遠野さんも。これ以上の幸せはないですよ。
なぁ、凛、セイバー?」
「ええ、志貴も、もう土下座なんて止めて、なんか向こうの志貴がとほほって
悲しんでるわよ。
それに、桜、姉が妹助けるのに迷惑がかかるわけ無いじゃない、バカ…」
凛と桜は泣いて抱き合っていた。
俺もその光景に、本当に助かったんだって、改めて思えたんだ。
遠野さんが振り向いた先には、苦笑している志貴さんが…。
その横で、アルクェイドさんが二人を交互に見て
「うーん、こっちの志貴がかっこいいわね」
なんて惚気たりしているけど…。
志貴さんは、縁側から腰をあげて遠野さんに近づいていく。
「なぁ、お前、名前無いのか?」
って聞いていた。
「え?ああ、名前か…。いや、僕には遠野志貴としか名前が与えられなかったから…」
そうかと、志貴さんは考えて、ぽんと手を打った。
「よし、それじゃあ、俺の苗字をあげるよ。といっても『遠野』はやれないから、もう1つの…」
そう言って、志貴さんの子供の時についていたらしい
『七夜』
をあげたのだった。
「ありがとう、あり…」
七夜さん、その後泣いてたっけ。
そうだよな、名前も無い人間なんていない。
やっと七夜さん苗字がついたんだ…。
で、名前はどうしたかっていうと。
これも志貴さんが勝手につけていた。
そっちは人の名前らしいが…
「俺の義理の兄ちゃんで、今は居ないからそれを貰っとこう。
なに、違和感は無いだろ?シキって発音は同じなんだから」
そう言って、紙にかかれた漢字は、―――そう素敵な名前だった。
日本だから在る。
素敵な名前、『四季』と。
こうして、遠野志貴さんの名前を借りていた人は、いまは七夜四季となった。
なんだか凄い豪勢な名前に感じるけど、本人は至って喜んでいるようだった。
そして、俺からの提案。
「んじゃ、七夜さん。これは俺からの提案なんだけど、一緒に住まないか?」
これには、七夜さんも面食らったようで
「いやいや、そこまでして貰うわけに行かないよ!」
と、初めは反対していたが、
俺達が後一年したら、倫敦に行って暫く帰ってこないこと。
それに桜が、ここだったら頻繁に顔を出せる事を説明すると、
「じゃあ、お言葉に甘えて…」
という具合に決まったのだった。
今の時刻は朝の6時―――
もう少ししたら、少しづつこの居間に人が集まって来るだろう。
それぞれの思いを抱きながら――――
また、騒がしい毎日が始まる。
それまで、一時の休息を楽しむ事にしよう―――――。
春の風は、優しく。
大気は、その遥か遠くまで澄み渡る。
まだまだ、俺達の道のりは長く、果てしないものとなるだろう。
だけど、きっと。
この日を思い出して、笑い合える。
俺の周りの人が、全て幸せになれた日。
それは、この差し込む木漏れ日のよう――――
これから先も、ずっと
優しく、皆を照らしていくのだから。
Fin
夜空には、満たされた月が煌々と輝いている。
その光は、繊細にして移ろい易く―――
今もこうして、愛しい人の顔を白く照らしている。
「なぁ、アルクェイド…」
彼の手が、私の髪をさらさらと梳いて遊ぶ。
あぁ、心地いい。
この刻が、また再び来るという事を願わなかったことは無い―――
「なに?志貴…」
膝の上に頭を乗せ、今もこうやって私の顔を見つめてくれる。
それだけで、この胸は満たされていく。
「俺が死んだらさ…どうする?」
こんなに月が綺麗だから、この人がそう言う気持ちが分かる。
この人は、もう永くない…
その残された時間の多くを、こうやって私に注ぎ込んでくれる。
何事にも代えられぬ、黄金の刻。
「さぁ…。わからないわ…」
本当に分からない。
いや、興味がないのだろう、私は。
この人が私より先に逝く事に、変わりはないだろう。
その後、私がどうなるか…
そんなことはどうでもいい。
今はこの人の顔を見つめるだけ。
他には何もいらないから。
「そうか…」
そう、貴方もきっと同じ気持ち。
私が眠りに入った時、
貴方は私の傍に居てくれた。
あの冷たい石の城に、
人の身では永い4年もの間。
そうして貴方は、自分の命が少ない事を知って
危険を冒してまで、私の事を救ってくれた。
なら、私も貴方を救うわ。
貴方が望む、どんな方法をもってしても。
永遠が欲しいといえば、
この命で、貴方を繋ぐ。
逆に、穏やかな死ならば、
傍に居て、貴方の手を握っているわ。
永遠に。
「志貴、それはその時に…、またこうやって話しましょう…」
「そうだね…まだ明日は生きているだろうから…」
それで充分だった。
明日もこうして、貴方といられるなら、
また明日、次の日の事を祈ればいい。
こうやって、毎日貴方を刻んでいく。
それが私の幸せだもの。
志貴――――愛している。
ずっと、ずっと貴方のこと―――――
月は、もうすぐして、その身を地平の彼方へ沈める。
それは、明日も変わらぬこと。
そうして、いずれ別れの時が来たとしても。
その時、自分が何を思うかなんて…。
彼を愛していること以外にない。
だから、今しばらく。
この身の命にして刹那の間だけ――――
彼を感じていたかった。
The tale of his and her.
It is approaching of his death.
However, the spring evening wind is gentle.
The moon of a night sky watches them calmly.
The tale which starts from now, and the tale which finishes.
It crossed and was left.
―――――――――――Quietly and gently.
END
――――後書き
お、オワッタァァァァァ!!!
やりましたわ、ルヴィアお姉さま!(意味なし
やっとこ完結いたしました。
永きに渡りやってきたこのシリーズSS。
読んで下さった、皆様方。
感想を下さった、神様みたいな皆様。
そして、ブレインになってくださった似非金ぴかさま、穿さま―――
この場をお借りして、感謝の意を表させていただきます。
はぁ、本当に一時期は終わるのか、もう投げちゃおっかなとも
思いましたが。
誰かがどこかで、書いておられた名言。
「終わってこそ作品」
をもっとうに何とか完結することが出来ました。
はぁ、本当に嬉しいです。
こんな初めて書いた拙いSSにも感想がいただける上に、
考察までして頂いて…。
最高に幸せです。
今回は、ちょっと腕の限界にチャレンジしましたが、
補完できていない方々も多数居ます。
その一
カレーさん
そのニ
シオンさん
その参
藤ねぇ
藤ねぇに関しては、ただ謝るばかりです。
あれほど原作では出てくるのに、出てきたのは
カッパえびせんを床に散らかす1シーンのみ。
まぁ、こちらはもういっこのSS「ふぇいとら」で補完ということでw
でも、最後は無茶苦茶ですが、書きたいシーンがかけてよかった。
士郎とアーチャーの協力プレイや
アルクと志貴の切ないシーン
セイバーの下克上等
もう、言う事はないです、私には(汗
では最後にもう一度。
読んで下さった方々、本当にありがとう御座います。
SS初心者ではありますが、これからもなにかしらの
作品を書けたらと思います。
暫くはギャグです、下ねたですw
では、またどこかで。
座椅子を買わないと、腰痛になってしまいそうな唄子でした。