※多分凛ルートグッドエンド後の話です
「あ〜、疲れた…」
近頃はバイトに追われる日々だ。
藤ねぇ・桜に加えて、遠坂とセイバーまでうちに飯食いにくるからなあ…
マジ勘弁してください、特にセイバーさん。
やっとの思いで家にたどり着く。
すると、
「嫌だと言っているのが何故わからないのです!」
セイバーの怒鳴り声が聞こえてきた。ちなみに遠坂には合い鍵を渡してある。
セイバーがそれを使ってうちにいることは日常茶飯事なのだが、今日はどうも様子が変だ。
「ただいま〜。セイバー、何をそんなに騒いで…」
「久しぶりだな、雑種」
そこにはギルガメッシュがおりましたとさ。
なんでさ。
「悪霊退散!!」
「うわ、待て! 塩をまくな! 話を聞け!!」
とりあえず話を聞くことにした。
「なんでお前がいるんだよ」
「うむ、我は抑止力によって召還されたのだ」
「ちょっと待て、抑止力って滅亡の危機に発動するんだろ? ヤバイじゃないか!」
「ああ、それなら心配いらんぞ雑種。抑止力が『わりぃ、お前召還したの手違いだわ。まあ、召還しちまったもんは仕方ねえから適当に生きてくれや』と言っていたからな」
「抑止力ってそんなに軽いのかよ!」
「バカですか抑止力は!」
「抑止力などそんなものだ。で、自由を得た我はセイバーに求婚しに来たというわけだ」
「ああ、さっきセイバーが怒鳴ってたのはそれか」
「ええ、そうですシロウ。私はギルガメッシュなどというウジ虫と結婚するつもりなど毛頭ない。反吐が出ます」
「むう、あんまりではないかセイバー。我が雑種に劣ると言うのか?」
「貴方などシロウの足元にも及びません。ゲートオブバビロンの中にでも引きこもっているのがお似合いです」
遠坂と暮らすようになってからセイバーは口が悪くなったなあ…
でも罵られてるギルガメッシュが、心なしか嬉しそうに見えるのはなんでだろう?
「雑種のどこが良いと言うのだ! こやつの趣味は盗撮だぞ!」
なんだと!?
「なっ…」
「盗撮・盗聴なんでもござれだ! 他にも部屋には美少女フィギュアが隠してあるし、下着ドロだってするのだぞ!」
ナゼコイツガソレヲシッテイルンダ―――
「そういえばこの前干していた洗濯物が無くなっていましたが、まさかシロウだったなんて… 見損ないました! 不潔ですシロウ―――!!」
セイバーは外へ駆けていった。
おそらく遠坂に話すのだろう。
終わった、俺の人生―――
「む、セイバーが行ってしまってはここにいても仕方ない。さらばだ、雑種」
「待てや」
ギルガメッシュの肩を掴む。
「とりあえず聞いておこう、何故俺の秘密を知っている?」
「我はこの家の屋根裏で暮らしているからな。全部筒抜けだ」
「ハッハッハッ…」
渇いた笑いが聞こえる。その笑いを発していたのは―――
「愚弄してくれたな、英雄王」
アーチャーだった。
「お前が何故ここにいるかは後で聞かせてもらう。アーチャー、お前もエミヤシロウなんだから俺が何をしようとしてるかわかるな?」
「ああ。秘密をバラす奴に慈悲は与えん」
ギルガメッシュの目前と背後の床に二本のデュランダルが突き刺さる。
「「行くぞ英雄王… 死にゆく覚悟は十分か?」」
「スイマセン! 調子こきました! マジ勘弁してください!!」
卑屈だな、ギルガメッシュ。
だが、俺の怒りは収まらない。
俺とアーチャーは無言で指を鳴らす。
剣という剣が全て英雄王に突き刺さる。
「戦いの後はいつも空しい…」
「オヤジ、俺は理想を貫いて生きていくよ…」
アーチャーと二人空を見上げ…
って、どこ行きやがったアーチャーの野郎!?
「さらばだ、衛宮士朗。私は成すべき事があるので失礼する。フィギュアを抱いて溺死しろ」
もうあんな遠くに!
「裏切り者〜!!」
その後我が家に殴り込んできた遠坂とセイバーにボコボコにされました。
主に以下のモノによって。
・ガンド
・竹刀
・宝石
・約束された勝利の剣
雲の向こうでオヤジが最高の笑顔を浮かべている。
ああ、俺もあっちへ行ってしまうのか…
グッバイ、マイフィギュア―――
その頃のギルガメッシュ。
「セ〜イ〜バ〜 我は諦めんぞ〜」
キモいことこの上ないのでコメントは差し控えさせていただきます。
Fin
またしても勢いだけで書いております。
ギルガメッシュとアーチャー、設定無視してしまいました。
どうしても出したかったので・・・
最後に、読んでいただきありがとうございました。