ずず〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
お茶を飲んでいる。緊迫した空間の中お茶を飲む音だけが響いている。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・で、何で知ってるの?士郎の能力のこと」
黒髪の少女が沈黙を破る。その眼には殺気じみたものが宿っている。
「何でって、有名だぜ。日本から来た投影の天才だって」
少女の眉がありえない角度につり上がっている。どうやら俺の答えが気に入らなかったらしい。青年は少女の殺気に怯えている。
「っっっっっっ!だからなんで固有結界のこと知ってるのかってきいてんのよ!」
「さっき見せてもらった。」
そう言った瞬間、彼女の殺気の矛先が俺から彼に向けられていた。
「士郎?どういうこと?説明して」
「そんなこといわれても時計塔来てから一度も使ってないぞ!っていうか使えば遠坂にも
わかるだろっ!」
「・・・そっか。そういえばそうね。じゃあ・・・・え〜と、あなたどういうこと?」
少女は俺に向き直って説明を求めてきた。
「さっきドアが開けてくれたときに彼の魂の情報を見せてもらったんだよ。」
「魂の・・・・・・・」
「・・情報ですって?」
二人は魂の抜かれたような顔をしている。そりゃそうだ。魂の情報を見られる。それはつ
まりその人物の全てを知るということ。その魔術師の魔術の全てを把握されると
いうこと。
「そんな・・・つまりあなたは・・・・・」
「そう魔眼持ち。封印指定のヤバメのやつ」
「・・・・隠さないんですね。封印指定のこと」
「まーね。彼を見たときに隠さなくっていいかなっておもってな」
「士郎を?」
「ああ、彼ならいい友達になれると思ってね。友達になろうって相手に隠し事はないだろ う?それに彼の固有結界も見せてもらった。僕のパートナーとしても都合がいい。」
「「都合がいい?」」
「う〜ん。まあ口で話すよりみてもらったほうがいいな。そうだな、それがいい。よし、
君たち二人を俺の工房に招待しよう。」
「「招待?」」
う〜ん、この二人は息が合っている。パートナーとしても恋人としてもうまくいってるのだろう。見てて気持ちがいい。
「ちょ、ちょっとあなた!工房へ招待ですって?ふざけてるの?なめてんの?おちょくっ
てんのね?」
彼女の腕に魔術刻印が浮かび上がる。彼女が俺に指を向けるとその指から黒い塊がドン
と音を立てると・・・・・・・・・・ってナニィィィィィィィィィィィィィィィ!!?
「な・ん・で・よ・け・る・の・よっ!」
死にます。避けなければ死にます。まぁ殺すつもりで撃ってるのだろうが。
「や、止めろ遠坂っ!そんなのあたったら死ぬぞ!?」
その声を聞くと少女は正気に戻ったのか攻撃を止めてくれた。ありがとう青年、僕は君に
救われた。
「ふう、すまなかった。えっと・・・そういえばまだ名前聞いてなかったな」
「ああ、忘れてた。俺はアグニス=グランバース。アグニスでいい」
「わかったアグニス。俺は衛宮士郎。士郎って呼んでくれ。でこっちは遠坂凛、俺の師匠
だ」
「ああ、シロウ、ミス・トオサカ。こちらからもよろしく。それで俺の誘いは受けてくれ
くれるのかな?」
「ありがたく行かせてもらうよ」
よし、シロウの承諾は得た。あとはミス・トオサカだが・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・まぁいいわ。じゃあ早速行きましょう」
よかった、死ななくていいみたいだ。
「じゃあ二人とも俺についてきてくれ。」
そう言い放って俺はドアを開け、廊下へと出た。
続く
あとがき・なんとか書いている状況・・・・・まあ頑張ります。