週末の夜。衛宮家に響くは艶美なる声。
「シ、シロウ、つよ、強すぎます、もう、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「いや、いや、士郎、はげし、ば、ばか、ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
「セ、センパイ、スゴイ、スゴイです、だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
翌朝。ライダーがキッチンに立ち、三人分の朝食を作っている。士郎は藤村家に出ている。
「おはようございます、ライダ〜。」
「お〜は〜よ〜。」
「おはよ〜、ライダ〜。」
三人娘が起きて来る。テーブルに朝食を並べる。
「昨日も大変だったようですね。」
「え、ええ、まあ。」
「何で、ああもケダモノになれるのかしら。」
「わ、私は、激しくて好きですけど。」
「あのね、三人同時に相手しながら、あれは異常よ。まったく、あ、あんな………」
思い出したのか、真っ赤になって顔を俯かせる三人。
「しかし、頻度が高くなってきていますね。このままでは日常生活に影響が出そうですが。」
「ええ、分かっています。私は家に居るから良いのですが。」
「私や姉さんは学校があるから、少しまずいかも。」
「で、でも、拒むと、次がその分激しくなるから…」
考え込む三人。と、ぽんと何か思い付いたのか、ライダーが手を叩く。
「話を聞く限りでは、主導権は士郎が握っているようですね。なら、たまには逆に、サクラ達が主導権を握れば良いのではないですか?」
「なるほど。ライダーの言う事ももっともだ。」
「でも、どうやるんです?」
「私は、殿方を悦ばす術を知っています。」
「いや、それじゃ、士郎がパワーアップするだけでしょうが。」
「く、確かに。あの時は大変でした。」
「姉さん、何か方法はないんですか?私も、たまには、先輩を責めてみたいなあ、なんて。」
「そう言われても、私、こう言う事に詳しいわけじゃないし…」
「では、士郎の意表を突くと言うのは、どうでしょう?」
「「「意表?」」」
その夜。士郎は風呂をあがり、寝室を目指す。
「は〜あ、今日こそは優しくしよう。」
実は、士郎自分の暴走振りを嘆いているのだ。
「でも、皆が、か、可愛すぎるのも、わ、悪いよな。」
十代の若い健康男児だからね。しかも相手は全員、魅力的な美少女。暴走せずにはいられない。
「だ、大体、土日だけってのがなあ。」
共同生活してると色々あるのだ。
「お、落ち着け。深呼吸、深呼吸。」
深呼吸して襖を開く。いつも、三人は先に士郎の部屋で待っている。
「お、お待た―」
フリーズ。
「シ、シロウ、み、見ないでください。」
ミニスカメイドセイバー。サイズがワンランク下でぱっつんぱっつん。
「ちょ、あ、あんまり見ちゃダメ!!」
ミニスカチャイナ凛。サイズがワンランク下でぱっつんぱっつん。
「せ、先輩、は、恥ずかしいです。」
ミニスカナース桜。サイズがワンランク下でぱっつんぱっつん。
確かに意表は突いた。だが、三人も恥ずかしくて動けない。
「あ、え。」
そして何より、三人は男心の機微に疎かった。意表は突いた。しかし、それは望むものと逆の効果をもたらした。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
咆哮。
「「「キャァァァァァァァァァァ!!!!!!!!」」」
ギリシャ最大の英雄以上の狂戦士がここに降臨した。
深夜。ライダーの私室。
「士郎?どうしたのでって、裸!?凄い!ではなく!何故、にじり寄ってくるんです!?」
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
「あれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」
何か、嬉しそうだぞ、ライダー。
翌朝。朝の食卓。
「ねえ、士郎。何で、セイバーちゃん、遠坂さん、桜ちゃん、ライダーさん、起きてこないの?」
「い、いや、四人とも、なんか疲れてるらしくて。」
「ふーん。」
「大方、シロウが無理させたんでしょう?ダメよ、シロウ。女の体はデリケートなんだから。」
目を逸らしてしまった士郎。大失敗。
「何してたのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!士郎ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!」
タイガー、咆哮。
結局、四人は翌日まで起きてこれませんでした。またどこかの平行世界で赤い狂戦士が生まれたのは別の話。
あとがき:電波受信しました。疲れてんのかな俺?どうしようもねえ。