それは有り得たかもしれない物語 そのじゅういち


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1: 久遠 (2004/03/20 15:12:09)

  
 注意1:この作品の弓さんはアーチャーではないです。

 注意2:これはfateもしとは一切関わりがありません。

 注意3:これは電波による二次被害作品です。

     fateもしを書いていて本編で使用不可な電波がきたため別の作品として誕生しました。

 注意?:今回話の中では前回から十分も進んでいません。 


 以上を踏まえた上で読んでやってもよいという奇特なかたは下へどうぞです。





    











 



 

        それは有り得たかもしれない物語 そのじゅういち



 side by 凛


 「すまない、ライダーと世間話をしていて遅れた」


 …………は?


 ……ライダー?


 あーそうかそうか、

 桜を間桐の家まで送っていけば慎二のサーヴァントのライダーにも会うわよね。

 それで家のマスターが陰険だの、業突く張りだの、癇癪持ちだの話してきた訳ね。 

 うんうん、ご近所付き合いは大切だしね。


 
 …………って!


 「んな訳あるかーーーーーー!!!!」

 
 私は叫んだ、いやさ吼えた。
 


 side by エミヤ


 「んな訳あるかーーーーーー!!!!」


 遠坂が虎張りの声で吼える。

 ふむ、予想通りの反応だな。

 耳を塞いでおいてよかった。
  
 ん? 

 衛宮士郎とセイバーが蹲ってる、

 反応が遅れてガードできなかったか、南無。


 「おちつけ凛、社交辞令のようなものだ。

  会ってしまって何もせずに立ち去るなど執事としてありえないだろう?」

 
 その発言に「んなわけねーだろゴラァ!」と言ったオーラをだす遠坂。


 そうは言っても本気で話をしてきただけだし、

 アレにはオレもちょっと驚いたんだから。


 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 桜を送って行った、

 昨日は霊体で送っていったが今日は実体化して送っている。


 「バトラーさん、送っていただいてありがとうございます。

  明日は私が朝食を作りますから作っちゃ駄目ですよ?

  それではおやすみなさい」


 「はい、おやすみなさい桜様」


 そう挨拶を終えて桜は間桐の家に入っていく。

 違和感を感じる。

 間桐(マキリ)、今なら解る。

 この家は魔術師の家だ、しかも今も使われている。

 ……慎二には魔術回路が無い、

 慎二の言うことを信じるなら桜は魔術について知らない。

 だが、彼は聖杯戦争に参加するためのチケットと言える令呪を身体に持ってなかった。

 あの時慎二が持っていた本に令呪があったのだがこれは正規の参加方法では無い筈だ。

 
 「……はー」
 
 溜息がでる。

 だとしたら、導き出される答えは一つしかない。

 解らないのは何故魔りょ――、


 ――いささか思考に集中しすぎたか、みられていたことに気づかないとは。
 

 間桐の家に近づいたのだから当然と言えば当然なのだが。


 「出て来いライダー、

  私に用があるのではないのか?
  
  ないのなら帰らせてもらうぞ」


 そう言ってしばらくして、

 目の前10m程先に彼女が姿を現した。



 side by ライダー


 「お帰りなさい、サクラ」


 私の本当のマスターが帰ってきた。


 「ただいま、ライダー。

  ……兄さんは?」


 「シンジならもう寝ています。

  それよりサクラ、貴方を送ってきたあの男はサーヴァントでしょう?」


 「ええ、何のクラスかは解らなかったけどサーヴァントだと思う」


 確かに見た目から判断することは出来ない。

 なら確かめておくのもいいだろう。


 「サクラ、私は彼を調べてきます」


 「えっ! 

  もしかして戦う訳じゃないよね?

  だとしたら許可はできないわ」


 「……サクラがそう言うなら戦闘はしません」


 「解ったわ、気をつけてね。

  それにあの人は先輩みたいにとても優しい感じがするの。

  だから絶対戦っちゃ駄目ですからね」


 マスターがそう言うならそうするまでだが、

 ここで彼に少し興味を覚えた。

 サクラがここまで固執するのはシロウと言う男に続いて二人目だから。


 「それでは、行ってきますサクラ」


 「はい、いってらっしゃいライダー」


 家を出て坂を下りたあたりに彼はゆっくりと歩いていた。

 彼が英霊ならこの距離でも見破られる可能性がある。

 気配を可能な限り消して彼を観察する。

 彼は何か考え事をしているようだ。

 無防備なその姿はとても英霊とは思えない。

 
 「……はー」


 彼が突然溜息をする。

 何処か間の抜けたそれは目隠しごしにもその表情が解るようだ。

 しかしそこで気を抜いたのが拙かった。


 「出て来いライダー、

  私に用があるのではないのか?
  
  ないのなら帰らせてもらうぞ」

 
 彼に気づかれてしまった、しかし解せない点がある。

 何故私のクラスまで特定出来ているのか?

 しかも戦う意思が感じられない。


 しばらく逡巡し私は……彼の前に出ていた。

 自分の行動が信じられない、

 今のマスターであるシンジによるサポートでは本来の力を出せないというのに。

 しかし目の前の英霊に興味を持ったのも事実だ。

 そして私は、


 「こんばんわ、月の綺麗な夜だと思いませんか?」


 こんなことを喋っていた……自分の行動が理解できない。

 

 side by エミヤ


 「こんばんわ、月の綺麗な夜だと思いませんか?」


 驚いた、彼女が悪い奴ではないとは前回思ったことだが。

 このような行動を取ってくるとは予想外だ。

 予想外だが挨拶はしておかなくてはな、


 「ああ、こんばんわ。

  月は……そうだな72点といったところだな」

 
 「微妙な点数ですね。

  ……貴方が何故知っているか解りませんが、

  初めまして私はライダーのサーヴァントです」


 と、いきなり自己紹介か!?

 唐突だし、理由がわからんが、


 「私はバトラー、執事のサーヴァントだ。

  真名は教えられないがそこは許して欲しい」


 これぐらいは問題なしだ、

 バトラーはオレのみの限定的なクラスであるので不利にはならないだろう。

  
 「バトラーですか?

  聞いたことがありませんね。

  ……それで他に話すことはありませんか?」


 このお姉さんは何をおっしゃてるのでしょうか。

 オレをつけて来て用があるのはそっちじゃないのか?

 我が師匠の言動も時々……度々ついていけないが彼女も中々だ。

 
 「用があるのは君ではないのか?

  ……まあそんなことはどうでもいいか。

  今夜は用がある、話は明日にしないか?」

 
 オレはそんなことを言っていた、

 実際彼女についてはよく知らない、話し合って損はないだろう。
 
 オレの発言にライダーは驚いた顔をするが、


 「いいでしょう、では明日の夜この時間に、

  そうですね公園がありましたからそこでどうですか?」


 「了解した、ではおやすみライダー」


 「……おやすみなさいバトラー」


 そんな会話をして別れた。



 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 

 うんうん、一般的な世間話以上のものではないな。


 
 side by 凛


 「おちつけ凛、社交辞令のようなものだ。

  会ってしまって何もせずに立ち去るなど執事としてありえないだろう?」

 
 その発言に「んなわけねーだろゴラァ!」と一瞬思ってしまった。

 はしたない、反省。


 「で、本当のところはどうなの?」


 「ん? 本当も何も私は彼女と自己紹介等をしてきただけだが」


 ふーん自己紹介ね……は?


 「ちょっと待ちなさい、ライダーに自分のことを話したの?」


 「自己紹介なのだから当然だろう?

  それとも凛は自己紹介なのに一方的に相手のことを聞くだけなのか?」


 駄目だ、この執事に私は口で勝てない。

 それに、自己紹介といってもおそらくクラスぐらいだろう。

 なら問題はない。


 「……はー、このことはなんかもういいわ。

  すごく疲れたから」


 溜息を漏らしながら横を見れば、

 士郎とセイバーが蹲っている……何やってるのあんたら?

 


 ふぃん




 あとがき

 どうも久遠です。

 あれ? ライダー出張りすぎのような気がするですよ?

 次回小次郎戦にズームイン。

 今日中にfateもしと合わせてUPするですよ。

 どうか笑って、もしくは見なかったことにして見逃してくれると助かりますです。

 以下ネタに使用した作品

 >師匠
 毎度毎度ですがオー○ェンのキ○スです。
 というかこのネタしか最近でてないし。


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