凛と剣と永久の旅人(傾:シリアス、クロスオーバー)


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1: レッドアイ (2004/03/20 05:33:50)


 どこまでも続く宇宙

   
 汽笛を鳴らして


 一両の汽車が走る


 次の駅へ向かって


 走り続ける


 汽車の中


 乗客には顔がなかった


 その中で1人だけ


 セーラー服に身を包む少女


 長く美しい黒髪


 瞳を閉じて寝息を立てている


 彼女にだけ顔があった


 しかし言葉を発するわけでもなく


 その少女は眠っていた


 汽車は本当に静かに


 ただ次の駅を目指していた







 凛と剣と永久の旅人・その1







「葉〜月〜」


 ふと、場違いな声が聞こえた。


 車掌の服を着た少年が少女に話しかけていた。


「……アーヤ?」


「葉月、ひさしぶりだね」


 葉月と呼ばれた少女は目を覚まし、アーヤという少年を見つめた。


「……何か用?」


 葉月はめんどくさそうにそういった。


「久しぶりなのにいきなりそれはないんじゃないかな〜」


 そういってアーヤは葉月の隣に座った。


「……そうかな?」


「どう?旅は楽しい?」


「……そうだね」


「いい世界は見つかった?」


「……そうだね」


「ボクのこと好き?」


「………」


「お〜い」


「……何?」


「つまんないよ?」


「……そうだね」


「………」


「………」


「冷たいなぁ〜葉月は〜」


「……そうだね」


「あらら…コリャ重症だぁ、葉月、なんかいやなことでもあったの?」


「……別に」


「そお?」


「………」


「………」


「……初美は」


「ん?」


「初美は今どうしてる?」


「多分、変わってないよ」


「そっか……」


 葉月の口元にわずかに笑みが浮かぶ。


「葉月は帰らないの?」


「……うん……」


「どうして?」


「………」


「………」


「……どうして、だったかな……」








 いつの間にか、汽車は駅についていた、葉月は汽車を降り、アーヤは汽車に残る。


「またね、葉月、良い旅を」


「……うん」


 汽車は走り出し、手を振るアーヤの姿はだんだんと小さくなっていく、葉月はよくわからない友人を見送ったのだった。










「ふぅ」
 ボクは駅のホームが消えていくのを見届けると振り返って本棚の山へ歩いていく。

 何十、何百回このことを繰り返したかもう覚えていない。

 そもそもこの世界には時間がないのだから覚えてもあんまり意味がない。

 もともとボクがいた世界なら何億年たっただろうか。

 ボクはその間ずっと旅をしていた、世界から違う世界へと気の遠くなるような時を過ごした。

 そしてこれからも旅を続けていくだろう。

 初美が愛する無限の世界を。




 本棚の間を歩き、目に付いた本を手に取る。

 選り好みはしない、すべて初美が作った世界だから。

 リリスから貰った定期券があれば世界の行き来は自由にできる。

 どんな世界でも、初美のソーマを浴びたボクの体は基本的に不老不死。

 コゲと分離するときについてきた狩人の鎌も持っている。

 これなら万が一にも死ぬことはないと思う。



「さて」

 手にした本を開く、次の世界への思いをはせながら。

 このときだけは心が弾む。

 世界は無限にある、ボクが知らないことも無限にある。

 見たことの無いものを見るのはとても楽しい。

 かつていた世界の常識などはものすごくちっぽけだ

 さまざまな知識を吸収したけど知らないことはまだまだある。

 知りたい心は止まらない、旅をやめられない理由にこのこともあるだろう。

 次の世界は何があるか、開いたページを見てみる、それは―――――――





「あっ」

 かつての。

 ボクと初美がいた世界に。

 ひどく、似ていた。








 ぱたん。


 本が閉じられ、床にゆっくりと下りていく。

 無人になった図書館は。

 とても静かだった。
   



































 
 深夜の冬木市 遠坂邸――――





 
 時計の針はじき午前二時を指そうとしている。

 私こと遠坂凛は成敗戦争に参加するマスターとなるべく、地下室の床に陣を刻む。

 ため込んだ宝石を惜しげもなく使い、陣を描いていく。

 セイバーを召喚するために、手を抜くわけには行かない。


「―――消去の中に退去、退去の陣を四つ刻んで召喚の陣で囲む、と」

 制限的にもこれが最初にして最後のチャンスだから、わずかでもミスをする訳には行かない。

「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」

 
 ……じき午前二時。

 遠坂の家に伝わる召喚陣を描き終え、全霊を持って対峙する。


「―――――Anfang」

 心臓にナイフを突き刺す。

 魔術回路が眼を覚ます、これより遠坂凛は人ではなく。

 ただ、一つの神秘を成し得る為の部品になる。


 大気から濃密なマナを取り込む。
 
 指先から満たされる感覚が広がっていく。

 もとの肉体の感覚が塗りつぶされていく。



「――――――――――――」

 全身に行き渡る力は、大気に含まれる純然たる魔力。

 これを回路となった自信に取り込み、違う魔力へと変換する。

 
 ………体が熱い。

 人である私の体が魔術回路になることを嫌っている。

 回路を魔力が通るたびに、言いようのない痛みが伝わってくる。

 
 熱く焼けた鉛が。

 茨の神経が。

 私の体を責め続ける――――


「――――――――――――」

 その痛みで。我を忘れて。


 同時に、至ったのだと手応えを感じた。


 あまりにも過敏になった聴覚が、居間にある時計の音を聞き届ける。

 午前二時まで後十秒。

 全身に満ちる力は、もはや非の打ち所がないほど完全。


「――――――――告げる」

 取り入れたマナを”固定化”する為の魔力へと変換する。

 あとは、ただ。

 この身が空になるまで魔力を注ぎ、召喚陣というエンジンを回すだけ――――


「――――告げる。

 汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば答えよ」


 魔力を注いでいく、目前で肉眼では捉えられぬという第五要素が舞いふぶき

 視覚は潰されるのを恐れ、自ら停止する。


「誓いを此処に。

 我は常世総ての善と成る者、

 我は常世総ての悪を敷く物。

 汝三大の言霊をまとう七天、

 抑止の渦より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 目の前で凄い光とエーテルの乱舞が感じられる、文句なし……!

 釣り竿でクジラをつり上げたってぐらいの巨大な手ごたえ、パーフェクト!

 
 「―――完璧……!間違いなく最強のカードを引き当てた……!」

 視覚が戻るまでに数秒かかった、その数秒がやけに長く感じられる。

 
 ゆっくりと、目の前が映し出される。

 そこには――――


 腰までの長さがある黒い髪。

 強い意志を感じさせる眼。

 手にした刀。

 そしてセーラー服を着た、

 引き当てた最強のサーヴァントが――――


 !?

 
 一瞬で眼を閉じた。

「変なものが見えちゃった……きっとまだ視覚が正常になってないのね……」

 そう言いつつもいやな予感が体を支配して、先ほどの体の熱さはひっこんだ。
 
 冷や汗が出ていた。
 
 眼を開けてみる。

 やはり最強のサーヴァントの姿はどこにもなく。

 セーラー服を着た女の子が。

 じっとこちらを見つめていた。

「わかったわ、現実逃避はやめましょう、私の目は悪くないみたいだし」

 と、腕を組んで言ってみたりして。

 うん、手ごたえは抜群で最強のカードのはずの女の子、セーラー服を着た英雄が目の前にいる、現状認識完了。


「――――――――」


 遠坂凛の頭脳から検索、セーラー服の英雄。


「――――――――」


 検索完了、該当なし。


「………当たり前よね………」


 聞いたことないし。

 なんかさっきから自分だけ考え込んでる気がする。

 向こうから見たら私が百面相してるみたいに見えるんじゃないだろうか。

「………………」

 女の子はこっちを見てるけど動かない。

 とりあえず女の子を見てみるけど人間そのものに見える。

 ……しかしこうしていると、女の子が桁外れの魔力を帯びている事が判る。

 外見に惑わされてはいけない。

 あれは間違いなく人間以上のもの、人の身でありながら聖霊の域に達した”亡霊”のはず、全然そうは見えないけど、たぶん。

 いつまでも圧倒されている場合じゃない。

 確かめることはさっさと確かめないと――――

「―――確認するけど、貴女は私のサーヴァントで間違いない?」

「………………」

「………………」

「………………」 

 動かないし。 

 召喚したときから女の子が全然動かないから心配になってきた。

 向こうはこっちを観察してるのか視線がわずかに動いたりする。

 負けじとこっちも見つめ返す。

「………………」

「………………」
 
 あ、この子凄い綺麗な顔してる、

 髪の毛もすっごくさらさらしてて、

 ちょっと触ってみたい――――
 
「……ねぇ、キミ」

「え?えぇ何――――」

 いけない、見とれてた、なんか悔しい。

「名前は?」

「え?――――」

「名前」

 
 彼女は私の使い魔のはず、ならば私の質問を優先させる権利がある。 

 
「それよりあなた、サーヴァントなの?」

 とりあえず基本的なことを聞かなければ、召喚したんだから間違いなくそうだと思うんだけど―――― 

「……サーヴァントって、なに?」

 予想もしない言葉で返された。

「……はい?」

 サーヴァントを知らないサーヴァント?最近のサーヴァントって何も知らずに呼び出されるのかしら、いやいやそんなはずはない、綺礼に聞いた話だとサーヴァントは召喚されたときすでに必要な情報を持っているはず、サーヴァントのことをサーヴァントに教えるなんて聞いてない、綺礼がうそをつくはずないんだけど―――― 

「ボクの名前は葉月、君の名前は?」

「……私は遠坂凛よ、とりあえずよろしく……サーヴァントのことを知らないってことはもしかして聖杯戦争のことも知らないの?」

「知らない」

 
 即答された。

 なぜか凄く眠いけどこの問題をほっといて寝ることはできない、こうなったら意地でも問題を解決してやる、覚悟しろ。

 遠坂凛の聖杯戦争はまだ始まってもいないのに大苦戦です父さん。



 


 私は、葉月と名乗る謎の女の子を連れて居間に戻る、葉月は黙ってついてきている、居間へ入る扉を開けたとき――――

「あ―――」

 私は自分のミスに気がついた。

「……しまった、時計」

 すっかり忘れていた、うちの時計すべてが私に反旗を翻したのを、普通なら大失敗してるところだ。

「―――む」

 振り返って葉月を見てみる。

「………………?」

 ……失敗したのかも。






  ――――で。

「……魔術師同士の殺し合い?」

「そうよ、それが聖杯戦争、これに参加する魔術師がマスターでそのパートナーがサーヴァントよ、私もマスターになろうとしてサーヴァントを召喚したらあなたが出てきたってわけ」

「サーヴァントって言うのは?」

「サーヴァントは過去の英雄そのものよ、奇跡を行い、人々を救い、偉業を成し遂げた人間が英霊と呼ばれる精霊に昇格したもの、それを
聖杯が力ずくで呼び出したものよ、サーヴァントはそれぞれ七人のマスターに従い、自分のマスターを守護し、敵のマスターを駆逐する、それが聖杯戦争よ」
 

 一気に説明した、説明の途中で気づいたことだが、私の手にはマスターの証である令呪がしっかりとあった、さらに私の魔力の何割かが葉月に流れていっているので葉月が私のサーヴァントであることは間違いない。

 間違いないのだが――――



「……ボクは英雄じゃないよ」

 葉月はこう言う、英雄っぽくないのはわかっていた、セーラー服だし、英雄じゃないサーヴァント、ならいったい何なのか。

「じゃあ結局のところあなたの正体はなんなわけ?それもわからないなんて言わないでよ?」

「人間…だと思うけど」

「ふざけないで!私はサーヴァントをちゃんと召喚したはずよ、それに人間だって言うならその魔力量はどう説明するのよっ!」

 葉月の魔力は私と比べても圧倒的だ、ただの人間にこれだけの魔力が持てるとは思えない。

「ボクは人間だよ、ちょっと長生きしてるけど」

 そんなことを言った、やけに気になったので聞いてみる。

「ちょっと長生きしてるって、ちょっとってどれぐらいよ?」

「そうだね…この世界で言う1000年以上は生きてるよ」

 そんなことを言われた。

 1000年と言われてもあまりピンとこない、冗談かとも思ったが、あまりに真剣な眼をしていたのでとりあえず信じよう。

「じゃあ何でそんなに生きてるのよ、人間のまま1000年生きるなんて到底無理よ。」

 少なくとも『人間』でそんなに長生きしたという例は聴いたことがない。

「それはボクにもよくわからない、ケンちゃんに聞いたらソーマを浴びたからだって言ってたけど」

 それを聞いて私はため息をつく、彼女は1000年もよくわからずに生き続けたというのか。

 ソーマってのは聞いたことないけど、それを浴びれば不老不死になれる薬かなんかだろうか、しかし――――

「ケンちゃんて誰よ」

 そっちのほうが気になった、なんかいきなり妙なあだ名が出てきて彼女がそう呼ぶ人物を見てみたくなったのだ。

 彼女は一言。


「インコ」


 と言った。

「インコって、鳥の?」

「うん」

 わからない、何でいきなり鳥が出てるのか。

「……たぶん近くにいると思う」

「え?鳥――って言うかその、ケンちゃんが?」

「うん」

 まぁ、いいか、それより――――

「あなた、生きてるのよね、ならどこから来たの?」

「図書館から」

 また来た、この子の発言はいきなりすぎる、インコだの図書館だの不老不死だの、訳がわからない、どうせその図書館の普通じゃないんだろう、魔術師の私にすら理解不能な何かのはずだ、私の想像力が貧相なんじゃないかと思えてくる。

「どこの図書館よ」

 まともな答えを期待してそういってみる。

「どこのって聞かれると……宇宙かな」

 宇宙にある図書館からここに来た不老不死の少女、しかもなんかインコのほうが学があるっぽい。

 だんだん頭痛くなってきた。

「……で、その宇宙にある図書館とやらは何のためにあるのよ」

「図書館の本は世界なんだ、平行世界は無限にあるから図書館も本も無限にある」

「平行世界!?何なのよその図書館って!?」

 平行世界に行く、なんてのは魔法の類だ、ならば彼女は魔法使いだとでもいうのか。

 

 それからしばらく彼女の話を聞いていたが驚いた、彼女が言うには平行世界を管理している図書館があり、彼女はそこからさまざまな世界を旅しているという。

 この世界に来たとき彼女は誰もいない公園に出るはずだったが、急にこの家に引き寄せられたらしい。

 さらに彼女はこの家に引き寄せられて世界に現れる瞬間。そこにあった魔力やら召喚されかかっていたものやらを自分の中に取り込んでしまったそうだ。


「令呪があるんだから聖杯は葉月をサーヴァントとして認識したみたいね、葉月が聖杯からの魔力を取り込んだせいかしら」

 どうやら葉月は人間でありながらサーヴァントの特性も持つというなんとも複雑な状況に陥っている。

「さて、私としては葉月に聖杯戦争に参加してもらわないと困るわけだけど――――協力してくれないかしら」

 葉月が私のサーヴァントなら戦ってもらわないとこまる、まぁ不慮の事故によってそうなったわけだけど、責任は取ってもらいたい、いざとなれば令呪を使ってでも参加してもらおう。

 などと考えていると――――

「いいよ、ボクのせいで困ってるなら助けなきゃ」

 意外とあっさりと返事をくれた、ここまではOK、遠坂凛にはサーヴァントが手に入ったというわけだ、しかし――――

「ありがとう、でもいいのかしら、聖杯戦争はサーヴァント同士の潰しあいよ?あなたはサーヴァントと戦える?」

 これが問題だ、もともと人間だというのだからサーヴァントにかなうはずがない、しかし彼女は聖杯からの魔力を飲み込むほどの器があり、彼女の持っている刀は見ているだけでとんでもない物だとわかる、葉月は強いのだろうか。

「サーヴァントの強さは知らないけど、戦うことは慣れてるし、大丈夫だと思う」

「自信があるのはいいことだけど、サーヴァントを甘く見ちゃだめよ、彼らは人間以上の存在なんだから」 

 まぁ私はどの道葉月に頼るしかないわけだ、ならその言葉を信じておこう。

「じゃあ葉月、これでサーヴァントとマスターの契約成立って事でいいかしら」

 葉月はそのときわずかに微笑みを浮かべ。

「うん…凛と一緒に戦う」

 そう言ってくれた、私も思わず笑顔になり返事をする。

「えぇ、よろしく、葉月」
 
 そこまで言うと急に眠気が襲ってきた、今になって疲れが襲ってきたのだろう、私はその眠気に逆らうことはせずにソファーの上で横になった。

「ごめん葉月、ちょっと疲れたから、眠るわ…」

「風邪ひいちゃうよ…凛?」

 葉月の忠告が聞こえたけど、やっぱり眠い、寝てしまおう――――
   






 葉月Side 
  
 


 


 今、ボクの目の前では、凛が眠っている、安心したのか、ぐっすりと眠りについてしまった。

「…しょうがないなぁ」

 風邪を引かれると困るので、寝室に運ぶことにする、ボクはソファーから凛を抱き上げて寝室を目指す、ちなみにお姫様抱っこの状態だ、ボクは一応女の子なのだから軽々とそれをこなしているのはどうかと思うが。

 
「よ……っと」

 凛の体をベッドに横たえて布団をかける、凛は完全に眠っている、起きる気配はない。

 
 ボクは近くにあった椅子に腰を下ろし、今の世界のことを考えてみる。


 さて、今回の世界はかつてボクと初美がいた世界に似ているけど違うようだ、気づいてなかっただけかもしれないけど、魔術師はいなかったはず。

 自ら今回の戦いに身を投じたのは他にやることがなかったのと、困っている人はなるべく助けるようにしているだけのこと、困っている原因がボクのせいだからなおさらだ。

 それにボク自身が絶対に死なないという自信を持っていることも関係している、伊達に1000年以上生きているわけじゃないのだ。

 旅の中で魔術師に会ったこともあった、この世界の魔術師も大体同じだ、凛の言っていることも理解できるし、ボクもある程度は魔術を使える。


 とりあえずこの世界での当面の行動は決定した、この今この家を出てもやることがなさそうなのでボクも寝ることにする。

「……………」

 少し考えてみる、今は聖杯戦争という争いが起ころうとしているはずだ、敵襲があるかもしれない。

 ―――それに、少し寒い。 

 そう思い、ボクは凛と一緒のベッドで寝ることにした、幸いベッドは結構広いので二人ぐらい大丈夫だろう。


 ベッドに潜り込み、目を閉じるとすぐに眠気が来た。



 そして、意識が闇に沈む瞬間、かつての姉の姿を思い浮かべる。



 どんなに時を重ねても、その笑顔の輝きは決して曇らず、葉月の心に焼き付いていた。

 
 











 あとがき
 
 初SSで初投稿です、さらにクロスオーバーと来たもんだ、なんとも無謀極まりないですね。
 
 ネタがかぶらないように、と思いこうなったんですが、クロスオーバーは難しい。

 クロスするのはヤミと帽子と本の旅人、趣味丸出しです、誰もやらんだろうなこれ、一応ゲーム版の初美エンドから続いてます。

 ゲーム版では葉月の出番が少ないので、アニメ版を参考に。

 なんとアーチャーを消滅させるという暴挙に出たわけですが、メインキャラのサーヴァントの席を空ける必要があったのです。

 さすがにセイバーは消せないので。

 感想書いてくれるとうれしいです。  

 ……すいません、内容ボロボロなのはわかってます、ホントごめんなさい。 


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