fate もし18 (傾 諸行無常大会編


メッセージ一覧

1: 久遠 (2004/03/17 17:34:03)

  
 注意1:fateもしは電波製なので全体的な話の流れなんてないです。
 注意2:今回も修羅場はないの……アレ?
 注意3:作者は弓道を見たことはあってもやったことはないので矛盾点などが
     あっても気にしない方向でどうかお願いします。
 注意4:この作品はfateもしである点を踏まえてお読み下さい。
 
  以上の注意点に気をつけ読んでもよいと思った方は下へどうぞ。








 
 


 第一節 足踏み
 弓を射る時大切な足場作り。

 第二節 胴造り
 
 弓は上体の姿勢によってその後が左右する。

 第三節 弓構え
 矢を取り、呼吸を整え気力を充実させる。

 第四節 打起し
 ここから自己の内に沈んでいく。

 第五節 引分け
 尤も大切な部分、この行為を疎かにしては射の意味が無い。
 
 第六節 会
 既に脳裏では的に当たった矢が見える。
 
 第七節 離れ
 これまでの延長のような流れによって矢が放たれる。

 第八節 残身(心)
 オレにとっては既に知った結果を確認する行為であり、
 また自己を浮上させる時間でもある。




 以上、衛宮士郎的八節。




       fate/stay night もし18

 
 競技内容は近的の個人戦と団体戦で、
 団体戦は三人一組のトーナメント制で全六校が参加している。
 ちなみにオレ達は二回勝てば優勝である。
 個人戦は一人あたり十二射の合計で順位を決する。
 男女は別れていて、
 オレと慎二が個人戦、団体戦共に出ていて、
 団体戦の他のメンバーは一年の土岐塔君である。
 女子の方では美綴と桜が個人戦と団体戦に出ている。
 
 当日、当然の如く皆が居た。
 オレは言ってないのにどうしてかと思ったら、
 美綴が遠坂に教えてそこから伝わったらしい。
 赤くない赤いのもいるしセイバーもいる。
 眼鏡をかけたライダーにイリヤもいる。

 ……もちろんバーサーカーはお留守番だ。

 
 大会のほうは順調に進んでいく。

 オレも慎二も四射全て当てて土岐塔君も三射当てて一回戦を勝ち、
 女子のほうも美綴と桜の頑張りで一回戦を勝ち二回戦も勝った。
 
 団体戦決勝では土岐塔君が、
 
 「慎二先輩! 見ていて下さい!」

 などと頬を赤く染めて張り切っていた。

 ちなみに土岐塔君、フルネームを土岐塔崖(ときとうがい)と言う。
 背は150cmで華奢な外見にどこからどう見ても女顔の美少年である。

 慎二が引きつった顔をしていたが勝てるなら問題無しである。
 
 
 結果から言えば団体戦は男女共に優勝した。
 午後から個人戦が始まるがその前に昼飯を食べることにする。

 そうするとあのメンバーでご飯を食べることになるわけだ、
 囚人観衆の中で。

 目立ってるよ、そこはかとなく目立っていますよ!

 ライダーさんそのお箸をオレの前に持ってきて、
 「アーン」
 はやめて下さい、周りの目が怖いです。
 食べるんですけどね、
 ウルウル目の眼鏡っ子ライダーにどう抗えと?

 えーと、美綴さん?
 その私も的な期待に満ちた目はなんでしょう?
 食べますけどね、ああ食べるさ!
 ちくしょう!
  
 普段どちらかと言えばかっこいいのにこういう時はかわいいって反則だ!

 ……セイバーさんそんなもの欲しそうな目をしなくてもあげますよ。
 そう思いながらセイバーにオレが箸で"掴んでいた"から揚げを口に入れてやる。
 瞬間、周囲の気温が一気に下がり、
 殺気が皆から漏れ出す……オレはなにかしたのか?
 
 「衛宮君、私にもから揚げくれないかしら?」

 上品に凍える微笑みを浮かべるアカイマオウ……お前の目の前にあるじゃないか。

 「シロウ、お姉ちゃんは手が届かないから取ってくれるわよね?」

 ロリ姉、さっきお腹いっぱいだって言っていた気がするんだけど。

 「姉さん、イリヤちゃん駄目ですよ。
  先輩は午後も頑張らなきゃならないんですから――

 ああ、桜さん。
 今日の貴方は天使ですか?

  ――試合が終わってからにしなきゃ駄目ですよ」

 違ったようです。

 ぐぬぬ、最近修羅場が無いから安心していたのに、
 最初の説明的な文から今回も無いって安心してたのに!
 裏切ったな! 
 オレの純情を裏切ったな作者!

 ……でもとりあえず今は大丈夫ってことだよな?

 


 ダンッ!

 ……残心をしつつ、解っていた結果を見る。
 その瞬間オレの優勝が決まった。

 個人戦は最終的にオレと慎二の一騎打ちとなり、
 慎二がミスをするまで続いた。
 疲れた、本気で疲れた。

 ……別にアカイマオウ達のプレッシャーに疲れたわけではないぞ、多分。

 とりあえず大会はうちの学校の優勝となり、
 我が家の食費も助かった。
 この後は藤ねえの奢りで打ち上げに行くのだが、
 何故か皆も着いて来るらしい。
 弓道部の野郎どもは喜んでるし、
 女子も赤いのが来ることで喜んでいるようだ。

 だがその時オレは見てしまった、遠坂の目が怪しく光るのを。

 
 ……この後オレは生きて帰れるのだろうか?


 
 
 続く・・・のか?


 あとがき
 どうも久遠です。
 今回の弓道の所はよく解らんとですよ。
 
 最初は説明的で真面目に行くかと思ったら段々と壊れてくし。
 と言う訳で次回「打ち上げ編」を長い目で待って下さい。
 どうか笑って、もしくは見なかったことにして見逃してくれると助かりますです。


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