fate もし16 (傾 ほのぼの


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1: 久遠 (2004/03/15 19:03:02)

  
 注意1:前振りは飛ばしても本編に関わりが無いのでモウマンタイです。

 注意2:今回も修羅場なんてございません。

 注意3:今回は過激な電波は含まれていないのです。

 
  以上の注意点に気をつけ読んでもよいと思った方は下へどうぞ。










 
 














 緊迫した空気がその一室に流れる、


 敵は三人、


 しかし相手も互いを敵として見ている。


 オレは今この戦いが始まって何度目かの危機的状況におかれている。


 敵は三人ともオレに注目しその挙動の全てを見逃さないだろう。


 この戦いが始まった理由は些細なことだが、


 かと言って絶対に負けるわけにはいかない。


 オレは慎重に行動し相手を刺激しないようにする。


 ……どうやらオレに対して攻撃を仕掛けはしないようだ。


 そして数十秒間沈黙と緊張が続き、


 オレはその瞬間勝利を確信した、


 「セイバー、

  それはロンだ!」


 牌を倒しながら我がサーヴァントに宣告する。


 「なっ! そんな馬鹿な!

  シロウ、貴方はその捨て牌でこの牌を待っていたと言うのですか!?」

 
 「甘いなセイバー、

  オレの投影は本物と見分けがつかないほどだ、

  それを考えればこの程度の迷彩(フェイク)なんてことはない」


 「くっ……!」


 悔しげに呻くセイバー、だが勝ちは勝ちだ。

 
 「それにしても衛宮君強いわね?

  私も父さんや言峰に鍛えられたのに歯が立たないなんてね」


 「親父について中国近辺に行った時はオレがこれで稼いでたからな」


 「むーーーー! 切嗣さんも士郎も私に内緒でそんな楽しいことしてたの!?」


 藤ねえ、こんなのは序の口に過ぎないよ。


 ん、宝石の爺さんも赤い髪の魔女も黒いお姫様も麻雀を嗜むのは内緒だ。


 この三人と同じ卓に着いた時は地獄だったよ……ガクガクブルブル。














 こうしてオレは夜一人で寝る権利を勝ち取った。

 ……普通違うんじゃないだろうか?










       fate/stay night もし16

 
  
 夜、セイバーと一緒に帰宅したオレを赤いのが待っていた。

 どうやら固有結界を使ったことを知っているらしい。

 なんでだろう?


 まー特に気にすることもないのでそのまま居間の前の廊下を通り過ぎ、


 ようとして止まった。


 「あら衛宮君、こんな時間にセイバーと何処に行ってたのかしら?」


 よし、見なかったことにしよう。

 オレはそのまま部屋に向かう。

 
 「ちょっと士郎!

  なに無視してんのよ!?」


 何も聞こえない、オレには何も聞こえんぞ! 

 そして部屋に辿り着き一息つく。


 「全く遠坂のやつ、朝弱いなら早く寝ろよなー」
 
 
 そんなオレの独り言に、


 「そうですねリンが朝遅いと朝食まで遅くなる、

  これは由々しき自体です。

  シロウお腹がすきました」


 なんかまた聞こえてきた、

 
 「セイバー?

  オレも疲れたしそろそろ寝たいんだけど」


 「何を言っているのですシロウ、

  私はまだ夜食を食べていない。

  加えてこの剣達も早く使って欲しいと言っている。

  シロウお腹がすきました」

 
 その最後のは既に君の語尾になっているのか、セイバー?


 「わかったよ、ちょっと待っててくれ直に作るから」

  
 そう言った途端セイバーが、

 まるで花が咲くような微笑みをオレに向けてくる。


 「シロウに召喚されて良かった。

  やはり貴方は私の最高のマスターです」


 ……押し倒していいですか?

 って、いかんいかん!

 この家のなかでそげなことしたら村八分どころの騒ぎではない。


 「じゃ、居間で待っててくれ」


 セイバーにそう告げて台所に向かう、

 そうすると当然居間を通る訳で、


 「…………」


 アカイマオウが仁王立ちしておりました。


 オレがこなかったら朝までこうしてたのだろうか?

 疑問に絶えないが、

 
 「何やってるんだ遠坂?

  早く寝ないと朝起きれないし美容にも悪いぞ。

  それともお前も腹減ってるのか?」

 
 台所に向かいながら言う、

 遠坂は俯きプルプル震えてい――


 「あほかーーーーーー!!!」

 
 どっかーーーーーーーん!!!


 ――雷が落ちました。

 おい遠坂、この時間にその大声は近所迷惑だ。


 「リン、この時間にはしたないと思いますが」

 
 セイバーさんもっと言ってやって下さい。

 
 「むー、この時間に夜食を要求する貴方よりもましよ」


 「そんなことはありません。

  シロウのご飯はおいしいのですから、

  お腹がすいたなら迷わず食べるのが最良なのです」

 
 嬉しいやら、それはちょっと間違ってるのでは等と感想が浮かぶ。


 「確かに士郎のご飯がおいしいことは認めるわ、

  ……全くなんで女の私よりも料理がうまいわけ?」


遠坂、オレの料理のスキルは必要に迫られて開眼したのだよ。
 
 
 「そんなこと言ってるなよ、

  ほら、できたぞセイバー。

  遠坂も食うか?」


 そう言って、チャーハンをだす。


 「こんなコテコテなの夜に食べれるわけ無いでしょ」


 遠坂さんが呆れながら言いやがります。

 視線をずらせば、


 「シロウ、御代わりをお願いします」


 既に一皿完食したセイバーさんがお皿を突き出していました。


 「やれやれ、それで君は英霊と言えるのかね?」


 赤いのが皮肉気にセイバーに問いかける。


 「む、何が言いたいのですアーチャー?」


 何故か臨戦態勢に入るセイバー、


 「朝も昼も3時のおやつも夕食も、

  ましてや夜食にいたってまで君は食べてばかり。

  先ほどの戦いも衛宮士郎一人で終わらせたではないか。

  サーヴァントの責務も果たせずなにをもって英霊と言う気だ?」


 おう、何気に赤いのが不機嫌だよ。

 同じ英霊として怒ってるのかな?
 
 セイバーをあんまり苛めるなよ。

  
 「ちょっとアーチャー?

  今聞き捨てならないことを言ったわね、

  さっきの戦いって何?」


 そこに横から殴りつけるようにアカイマオウが乱入してきました。

 
 「む、君の聞き違いではないのか? 凛」


 苦し紛れに赤いのが言う、

 その程度の切り替えしじゃあ誤魔化せないぞ、経験者は語るだ。

 まーしょうがない当事者はオレだからな、


 「赤いの、オレから説明するよ。


  実は、かくかくしかじかと言う訳だ」


 「へ〜そんなことがあったの……ってそれで解る訳無いでしょ!」


 ガーーーー!!

 
 怒る遠坂、なんでだ? 

 これでだいたい話は通じていたのに。(黒のお姫様とか宝石の爺さんとか)

 世の中不思議でいっぱいだ。


 

 
 事の次第を説明したり、

 そのせいで遠坂が暴走したり、

 セイバーがまたお腹がすいたり、

 アーチャーとセイバーが戦ったり、

 等していたら朝になってました……ねむっ!


 「なんだかんだで朝になっちゃったじゃない、

  これもあんた達のせいなんだからね」


 遠坂、他人に責任転換はよくないぞ。

 原因の三分の一はお前にある。


 ふと、横を見ればいつのまにかスヤスヤ眠るセイバー。

 毛布をかけたのは赤いのかな?

 セイバーに厳しく言ったり、そうかと思ったら優しさを見せたり、

 戦友と言えど何を考えてるのかよくわからんな。


  
 とりあえず朝飯でも作るか、

 眠いけど学校で眠ればいいし、

 セイバーも朝飯が出来ればすぐにでも起きるだろう。


 「あっ衛宮君、私には紅茶にあったのを作ってね」



 了解した。体重が増えろ遠坂。




 続く・・・のか?





 あとがき

 どうも久遠です。

 時間がかかったですよ。

 なぜか有り得たの方が先に二つ出来てるし、修羅場はないし。

 どうか笑って、もしくは見なかったことにして見逃してくれると助かりますです。


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