それは有り得たかもしれない物語 そのよん (傾 シリアス


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1: 久遠 (2004/03/14 15:06:48)

  
 注意1:この作品の弓さんはアーチャーではないです。

 注意2:これはfateもしとは一切関わりがありません。

 注意3:これは電波による二次被害作品です。

     fateもしを書いていて本編で使用不可な電波がきたため別の作品として誕生しました。

 注意4:感想掲示板の方で次回バーサーカー戦と書きましたが

     "バーサーカー"とは戦わなくなりました、ご了承を。
 
 以上を踏まえた上で読んでやってもよいという奇特なかたは下へどうぞです。





    











 



 

        それは有り得たかもしれない物語 そのよん







 side by 凛

 
 あの後、衛宮君に事の次第を聞き、

 教会に連れて行った。

 どうやら彼は聖杯戦争に参加することにしたようだ。

 うん、私としてはその方が良い。

 それにしても、

 
 「まさか衛宮君が魔術師だったなんてね。

  迂闊だったわ」


 「そう言うなって。

  オレは半人前だし魔力回路も少ないから気づかなかったんだろ?」


 彼と雑談しながら帰路につく。

 今日は彼と戦う気分ではない、

 せっかく助けたのにその日の内に戦うなんてちょっと嫌だ。


 バトラーはセイバーの後ろ、殿を守るように歩いている。

 別に実体化しなくてもいいのになんでだろ?

 セイバーはどうやらバトラーが気になるようで後ろをしきりに気にしている。


 セイバーとの一瞬の戦いでさらに彼に疑問を持つ。

 あらためて考えてみると、

 彼のあの時の対応はサーヴァントといえど規格外だった。

 衛宮君の話だとランサーも不可視の剣に戸惑っていたらしい、

 なのに何の躊躇もなく一合目から不可視の剣を捌いたバトラーは何者なのか?


 そんなことを考えていると衛宮君が立ち止まった。

 私も立ち止まり前方を見て驚愕した。

 月明かりの下、

 白の少女と、巨人が佇んでいたのだから。 

 
 
 side by エミヤ


 「こんばんはお兄ちゃん。

  こうして会うのは二度目だね」

  
 イリヤが衛宮士郎に対して微笑みながら言う。

 そしてその背後の巨人、

 ソレに対し違和感を覚える。

 あの時とは別種のプレッシャーを感じる。
 
 まさかとは思うが――

 
 「なによアレ、まさかバーサーカー……?」

 
 遠坂もアレに対して釈然としないものを感じるらしい。

 前と違いクラスを断定できていない。


 「はじめまして、リン。わたしはイリヤ。

  イリヤスフィール・フォン・アインツベルンって言えばわかるでしょ?」


 「アインツベルン――」

 
 遠坂がその名を呟くように言い、


 「それじゃあ、”アーチャー”好きに殺って良いわよ」


 イリヤの声によって違和感の正体が判明した。


 「了解したマスター」


 その一度しか聞いたことのない重い声と共に、

 巨体が宙を飛んでくる。


 正直に言えば計算違いもいいところだ。

 ヘラクレスがバーサーカーであったなら勝てた。

 きつい戦いになるだろうが負ける戦いにはならなかっただろう。

 だが今回のソレのクラスはアーチャー、

 だとしたらおそらく宝具は"射殺す百頭(ナインライブス)"だろう。

 最悪"十二の試練(ゴッド・ハンド)"や他の宝具もあると考えたほうがいい。


 「凛、アレはかなり厄介だ。

  最悪私が奴を抑えている間にセイバーと衛宮士郎を連れて逃げろ」


 オレはヘラクレスから目を離さずに主人に告げた。

 
 side by 凛


 「凛、アレはかなり厄介だ。

  最悪私が奴を抑えている間にセイバーと衛宮士郎を連れて逃げろ」


 バトラーが今までの余裕を感じさせない声で言う。


 「どういうこと?

  あんたアレがなんなのか解るの?」

 
 こいつはランサーの正体にもすぐ気づいた、

 なので一応聞いてみる、すると――


 「アレはギリシャ最大の英雄ヘラクレスだ、

  おそらく宝具は"射殺す百頭"、

  最悪"十二の試練"も持っているかもな」

 
 ――こいつはさらりととんでもないことを言ってきた。

 どんな裏技を使えば見ただけで相手の正体と宝具を看破できると言うのだ。

 セイバーや事情をあまり知らない衛宮君も唖然としているし、

 イリヤスフィールも、ヘラクレスさえも多少の驚きを表している。


 「ほう、我が真名と宝具まで一見で見破るとは……。

  貴様の名を聞いておこう」


 アーチャーが感心したようにそう聞いてくる。


 「私はバトラー、遠坂凛に仕える執事だ。

  真名は言えないが、なんならセバスチャンとでも呼んでくれ」

 
 アーチャーを目の前にして何時もの調子に戻っている。

 やっぱこいつ変だ。

 
 「ふざけた名前だ、それに執事だと?

  ……それもどうでもいいことか、

  貴様等はここで潰えるのだから」


 そう言いソレは巨大な剣を持つ

 どういうことだろう? 弓兵が剣を持つなんて。


 「私もなめられたものだ、

  今回お前のクラスは弓兵なのだろう?

  だとしたらそんな宝具(もの)ではなく弓を出すべきだ」


 そう言いつつバトラーも剣を持つ。

 とても綺麗な装飾をされた剣で――


 「そんな……!?

  あの剣はカ・・ーン」

  
 ――どうやらセイバーにはあの剣に心当たりがあるらしい。  


 side by セイバー
 

 「そんな……!?

  あの剣はカ・・ーン」

 
 私がかつて失った聖剣をあのサーヴァントは当然のように持っていた。

 いったいどういうことなのか、

 そもそも私の風王結界を意図もたやすく、

 まるで剣の長さや形が見えているかのよう捌いた時点でその存在に興味を持った。


 それに彼の私を見る目は酷く悲しげであり又嬉しそうでもあるのだ。

 意識するなと言うほうが無理に近い。


 英霊ヘラクレスの正体を看破したことにも驚く、

 なら彼は私の真名にも気づいているだろうか?

 だとしたら由々しき自体であろう、

 私がアーサー王と知られたならそれ相応の戦い方をされてしまう。 

 後々の聖杯戦争のことを考えるならば倒せるうちに倒しておくべきだ。
 
 私が風王結界を構えどうするか思考していると、


 「セイバー、アレは強力だ。

  ここはお互いの利益のために共闘することを提案する」
 

 彼はそんなことを言ってきた、

 確かに今の私の状態ではヘラクレスを一人で打倒できるか微妙なところだ。
 
 この提案は魅力的なのだが、

 
 「バトラー、あなたのマスターはその提案についてどう思っているのか?

  それにシロウの意見も聞かなければならない」


 「あら、私は賛成よ。

  正直あんな化け物バトラー一人じゃきついだろうし」


 「オレもそれでいい、あいつが尋常じゃないことぐらいオレでも解る」


 なら私も異論はない、


 「……相談事は終わりか?

  ならば始めるとしよう」


 アーチャーは律儀に待っていてくれたようだ。

 さすがに最大の知名度を誇る英雄だ、

 前回のアレとは同じ弓兵でありながら全然違う。

 私もその高潔な態度には好感を持てる。

 
 「セイバー、君がこの剣を使うといい。

  その聖剣は使うわけにはいかないだろう?
  
  なに、私は正直この剣は使い慣れてないのでな。

  これを使うことにする」


 そう言いながら彼は私にあっさりと剣を渡す。

 見ると、既にその手には新たな剣を持っている。

 それに私の聖剣にも気づいている。

 やはり彼が何者なのか興味が尽きない。


 「さて、こちらの準備は出来た。

  ヘラクレスよ、命の貯蔵は十分か?」

 
 そんな緊張感を感じさせない言葉と共に戦いが始まる。





 
 
 ふぃん




 あとがき


 どうも久遠です。

 ……バーサーカーがいないです。

 しかも戦闘にまで逝かなかったし。

 彼の持っている剣ですが解る人はいるのだろうか?

 ヒントは"バーサーカー"、"他作品"、"でっかい剣"です。
 
 どうか笑って、もしくは見なかったことにして見逃してくれると助かりますです。

2: 皇 翠輝 (2004/03/14 15:27:27)

・・・・・ベ●●●ク?
あれ宝具ちゃうやんっww!!
笑えるのでOKっすw

3: M (2004/03/14 15:47:23)

皇 翠輝様へ
感想掲示板がありますので、感想はそちらに書き込みされると良いと思います。
確かに思わず書き込みしたくなるかと思いますが、書き込んでしまうと作品の位置が変わってしまいますので…。
(私自身の苦い経験多分に含んでいます…はい、以前他作品で此処に書き込みをしてしまいました…)
そういう訳で、感想は感想板に…。


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