・今回はショートショート×4くらいの短いネタをちょこちょこ集めてみました。
・まあ、苦笑してほんの少しほのぼのしていただければ私の目論見は大成功です。
・某サイトに似てる(てゆーか似せてる)けど怒らないでくださいね。
・ネタがどっかでかぶってても笑って許していただければ恐縮です。
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1.《不敬罪》
セイバー「シロウ。アキハが呼んでいましたよ」
士郎「ん、お嬢様が? 解った、今行く。……でも、何でセイバーはお嬢様とか呼び捨てにしてるんだ?」
セイバー「いえ、私も初めは『様』を付けていたのですが……『貴女に『様』と呼ばれていると自分がとんでもない事をしている気がする』と、言われたので」
士郎「ああ、成る程。(王様だもんなあ……)」
2.《果ては纏う空気まで》
士郎「俺はどうです?」
秋葉「貴方からはとてつもない『執事オーラ』が出ています。違和感はありませんね」
士郎「そ、そうですか……」
誇るべきやら悲しむべきやら。
3.《日常生活における魔術の応用》
欲するのはただ一振りの刃
赤き剣の丘より検索検索検索検索検索検索発見し
切れ味鋭く、なおかつ切った野菜が刃に付かぬ――
士郎「――投影、完了」
セイバー「……シロウ、投影魔術でそんなものを具現するのはどうかと」
士郎「なにおう、刃物市で一番高かったやつを解析したものだぞ」
セイバー「そういう意味ではありません!」
穴あき万能包丁(ニューセラミックス製)が士郎の手に。
4・《浪費家の妻と食べ盛りの子供》
士郎「ふ、解ってるさ、セイバーの言いたいことは……。でも、でもさ、遠坂は冗談みたいな宝石をバカスカ買い込むし、セイバーはいつもいっつも三人分くらい毎食食べるし、うう、こうでもしないと俺の稼ぎじゃ、俺の稼ぎじゃ……」
セイバー「シ、シロウ……」
5.《まだこのネタで引っ張るか》
セイバー「な、泣かないでください、シロウ。みんな貧乏が悪いのです」
士郎「悪いのはセイバーと遠坂だろ!」
涙は止まらない。
6.《そのころの倫敦》
???「ぐはははははは、ははははははは、は、腹が痛ッ! 痛、いたははははは!」
魔術師1「なあ、あそこって《宝石》の部屋だよな。――いったい何があったんだ?」
魔術師2「さあ……。何でも、日本に居るあのエミヤから、待ちに待った荷物が届いたらしい」
リピート再生はもう12周目。
7.《そのころの倫敦・2》
凛「……あちゃ、失敗か」
ルヴィア「あら、ミストオサカ。またですの? あの二人が居なくなってから貴女、精彩を欠きますわよ」
凛「くっ……、あ、あらミスエーデルフェルト。そちらこそアルバイトの使用人が一人、来なくなったら溜息ばかりだそうですわね?」
ルヴィア「…………」
凛「…………」
ルヴィア「ほほほほほ」
凛「ほほほほほ」
8.《師弟談話》
志貴「うわ、凄いな衛宮さんのは」
士郎「はは、志貴様のほうこそ」
志貴「俺、こういうのは趣味じゃなかったんだけど……」
士郎「俺の方もです。何か、お互いに、新しい自分に目覚めたみたいですね」
志貴「触ってもいいですか?」
士郎「ええ、どうぞ。……あの、俺もそれを」
志貴「え、は、はい。どうぞ」
秋葉「…………」(顔を赤らめている)
琥珀「…………」(いつもの120%増しの笑み)
翡翠「…………」(泳ぐ目)
セイバー「…………」(なんとなく、居心地が悪い)
晶「…………」(なぜか居る。鼻血吹きそうな笑顔)
士郎「いやあ、俺、西洋剣ばかり集めてたからなあ」
志貴「和モノも良いもんでしょう? ……しかし、これも良いなあ」
七つ夜と夫婦剣を交換しながら。
9.《ヨ・コ・シ・マ》
晶「あ、あの、先輩! わたし、なんだか創作意欲が湧いてきました! 今日はもう失礼させてもらいますね。それじゃあ、衛宮さん、セイバーさん、今後とも宜しくお願いしますッ!」(だっしゅ)
志貴「ああ、晶ちゃん。それじゃあね。……晶ちゃんって漫画描いてるんだ。上手いらしいよ、俺は見せてもらったこと無いけど」
セイバー「『こち亀』?」
士郎「(藤ねえが俺の家に全巻置いてたからな……)セイバー、世の中の漫画はそれだけじゃないんだよ。……それにしても、あの歳で創作意欲ってのも凄いですねぇ」
10.《感染済み》
秋葉「瀬尾」
晶「は、はいいぃぃ!」(逃げたいが足が動かない)
秋葉「出来上がったら私に見せにいらっしゃい」
晶「え? は、はいッ!」(歓喜の笑み)
志貴「あ、じゃあそのときは俺にも見せてよ」
士郎「俺も興味ありますね」
秋葉&晶「「絶対ダメですッ!!」」
志貴&士郎「「は?」」
13.《感染拡大》
セイバー「こ、これは……!」
晶「ふふふ、会心の作です」
秋葉「どうかしら? セイバーさん」
琥珀「あはー、秋葉様。セイバーさんもハマったみたいですよー」
翡翠「…………」(顔は真っ赤。目はセイバーの捲るページに釘付け)
12.《まおう、襲来》
シオン「久しぶりですね、士郎」
士郎「……何をしに来た、シオン」
シオン「貴方を笑いに来た、とでも言えば気が済むのでしょう?」
士郎(殴る)
シオン(避ける)
士郎「よくもまあいけしゃあしゃあと……!」
シオン「ふふ、今のは半分は冗談です。――ところで、私は今この屋敷の客人としてここに来たのですけど?」
士郎「くっ……! (目を閉じ、深呼吸して、引きつった笑みで)よ、ようこそいらっしゃいました、シオン・エルトナム・アトラシア様。歓迎いたします。荷物をお持ちしましょうか?」
シオン「ええ、お願いします」
13.《達人は達人を知る》
士郎「…………」
セイバー「どうしたのですか? シロウ。ヒスイをじっと見つめて」
士郎「……洗練されたメイドの動きは、武技に通づる。使用人の中の伝説だがな。極めたメイドはハタキからのホコリすら物理的な攻撃力を持ち、絶大な精神攻撃は相手の身体感覚すら狂わせるらしい。ま、ただの迷信だけどな、迷信。――いや、しかし、あの動きは……(再び真剣な眼で)」
セイバー「馬鹿なこと言ってないで仕事をしてください」
翡翠「…………?」
14.《慣れとは生物の最大の武器》
士郎「琥珀さん、いますかー……ってうわっ、翡翠さん!? 吃驚したよ……」
翡翠?「――――」
琥珀「あはー、衛宮さん。それはひすりーちゃんです」
士郎「へ? ひすりーちゃん?」
琥珀「メカ翡翠ちゃんまーくスリー、の略です。ひすりーちゃん、挨拶して」
ひすりー「(起動音) HSI-3-MM(ダブルエム)デス。ドウカ宜シクオ願イシマス」
士郎「へえ、これがあの有名なメカ翡翠さんか……。ダブルエム?」
琥珀「マジカル&メカニカルですよー。今回は前回の反省を踏まえて、さる人形師の助力を得ました。……それにしても衛宮さん、あんまり動じてませんねー」
士郎「まあ、倫敦にも、ここまでいかなくても似たような人形があったしね」
琥珀「あはー。(セイバーさんとセットじゃないと面白くありませんねー……)」
15.《男の本能》
士郎「(おもむろに)……ねえ琥珀さん? ひすりーさんのスカートの中ってどうなってるんです?」
琥珀「あはー、残念ですがそれを見ていいのは志貴さんだけですよー」
士郎「それは本当に残念」
16.《策士、策に泳ぐ》
士郎「あれ、こんなところにひすりーさんが……?」
ひすりー「――――」
士郎「…………」
右見て、左見て。
士郎「ま、まあ、これもお約束だよな」
――ぴらっ♪
セイバー「何をしているのですかシロウーーーーッ!!」
士郎「う、うわッ! ち、違うぞセイバー! いや、違わないんだけど、ちょっとまてえ!」
琥珀 (物陰から)「あはー」
16.《そしてこれもまたお約束》
セイバー「覚悟しなさい、シロウ!」
士郎「お、おい落ち着けセイバー。そんなもん振り回したら遠坂の奴の魔力が――」
セイバー「もはや問答無用ッ!」
ぎにゃー
17.《そのころの倫敦・3》
凛「あ、あれ……、何だか魔力が抜けて――」
ルヴィア「ちょっと、冗談はおよしになって下さらない!? 今貴女とわたくしの魔力のバランスが崩れたらこの装置がばくはt――」
ぎにゃー
18.《お約束は最後まで》
セイバー「シロウ、貴方のせいでリンからの魔力の供給が滞っています。ついては、貴方から直接魔力を頂きます」
ずるずるずるずるー。
士郎「……確信犯か?」
19.《男親は大変だ》
士郎「よし、こっちの味付けはこんなもんかな? ――あ、こら、セイバー。摘み食いしない!」
セイバー「……掴み食い」
士郎「屁理屈言うな! 掴むほど食うな!」
20.《使い魔×2》
これ以上は進めない。だが、ここから引くこともできない。
絶妙の緊張感。
張り詰めた空気。
最大密度の緊迫感。
そして――
レン「…………」(もぐもぐ)
士郎「ついに……、ついにレンちゃんが俺の手からお菓子を……!」
志貴「嬉しそうだね、衛宮さん」
秋葉「ええ、ほんとに」
翡翠「やっとレンさまも衛宮さまに慣れたようで……」
琥珀「『レンちゃんからはまだここで暮らす許可を貰ってない』って言ってましたからねー」
セイバー「むう」(ちょっとおもしろくない顔)
《つづくかもね?》
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ほのぼのです。
誰が何と言おうとほのぼのです。
たとえ世界中の皆が否定しようとこれはほのぼのです。
……ごめんなさい。『こんなのもいいなあ』とか思っちゃいました。
ので、またこんなかんじで出すこともあるかも。
まあ、次は多分ちゃんとしたssで出したいですけど。
それでは。」