どうしてこんなことになったのだろうか?
今は食事時。
目の前では赤い悪魔と大食漢が・・・いや遠坂とセイバーがものすごく機嫌を悪そうに座っている。
そして・・・俺の隣には・・・・。
話は三十分前に遡る。
俺は遠坂とセイバーと一緒に飯を食べていた。
今日は藤ねぇは臨時の職員会議でいなくて、桜も慎二の看病でいない。
「シロウの作る料理はいつもながらおいしい。」
セイバーが言った。
「ありがと、そう言ってもらえるとこっちもやる気がでる。」
こんなやり取りをしていた時であった。
ピンポーンと玄関の呼び鈴が鳴る音がした。
こんな時間に客人か?と思いつつも俺は飯を中断して玄関に向かった。
玄関を開ける。
と
そこには銀髪の長い髪をした、西洋風の綺麗な女の子が立っていた。
思わぬ客人に俺は少しばかり見惚れてしまった。
「あの・・・エミヤ キリツグさんはいますでしょうか?」
女の人は少しばかりニュアンスが悪い日本語で話しかけてきた。
それで俺は我に返る。
「あの、切嗣の知り合いですか?」
「はい。」
女の人ははっきりと答えた。
親父にこんな知り合いがいたなんて知らなかった。
まぁ、あちこち飛び回っていた親父じゃ不思議じゃないが・・。
「すいません、切嗣は死にました。」
俺は口にした。
女の人は少しばかりショックを受けたらしい。
「・・・ではエミヤ シロウさんはいますでしょうか?」
少し間をおいて問いかけて来た。
「あぁ、それなら俺ですけど?」
そういった途端に女の人の顔が明るくなった。
「そうなのですか、あなたがシロウなのですね?」
「そうだけど、何か用事でも?」
俺がそういうと、女の人は言葉と同時に・・。
「シロウ会いたかった。」
俺に抱きついてきた。
俺は急の事で対応し切れなかったのか、そのまま倒れてしまった。
「ちょ・・ちょっと、何を?」
その声で我にかえったの女の人は我に返り立ち上がった。
「すいません、やっと会えたからうれしくてつい・・。」
「やっと会えた?」
「はい・・私は・・」
女の人が俺の問いに答える所で、それは第三者の声で遮られた。
「ちょっと、士郎今大きな物音がしたけど?」
遠坂が心配して駆けつけてくれたらしい。
セイバーも後ろにいる。
それで、遠坂が女の人に気づく。
「あの、あなたはどちらさまで?」
遠坂の問いに女の人が答える。
「私は、ジェニファー・ストラスデロと言います。」
以後お見知りおきをと上品に言う。
その後にもう一言を付け加えた。
「エミヤ シロウの許婚です。」
「「「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」」」
三人の声が夜に響いた。
続くのか?