聖杯戦争に関する知識。
触媒となる品。
召喚のための魔方陣。
最低限必要な魔術の知識と技術、経験。
参加するための動機。
最初から全て揃っていた。
自ら欲する必要もなく、望むこともなかったのに全部この手にあった。
そして時は至り、最後のパーツが齎された。
令呪の兆しであるアザ、聖痕。
消えることのない証。
己が身に浮かぶソレを見て、
衛宮士郎は覚悟を決めた。
切嗣の遣り残した事を為すために、
自分の理想を裏切らないために、
闘うための覚悟を決めた。
そして己が手にする剣を強く願った衛宮士郎は、
最も気高き騎士の少女と出会った。