ネタバレ含みます、たぶん。
キャラは壊れかけです、きっと
未来の世界のアーチャー型サーヴァント
最高の王があんなことを言うから。
「欲するのではない。世の財は全て我の物。
自分の物を他人に使われるのが我慢ならんだけよ」
あんなユメを見てしまったんだ。
……それは、遺産のような物だ。
系譜、時代を遡っていけば必ず“原型”は存在する。
ならば各国に伝わる漫画、アニメ、台詞の原型があるのは道理だ。
そして―――遥かな過去、それらの原型を言う事が可能だったのなら、
その系統全ての台詞を所有した事になる。
その台詞を言える人物は一人だけ。
「ジャイ○ン―――人類最古のガキ大将―――」
―――これはユメだ―――
「うわ〜ん、アーチャー」
「どうしたの士郎くん」
「ギルガメッシュがぼくのこと偽者っていじめるんだ〜」
「もぅ〜いいかげん自分で何とかしなよ〜」
「できないよう〜、ねぇ〜アーチャ〜、いつもみたいに便利な道具出してよ〜」
「しょうがないなぁ、士郎くんは〜」
たらららったら〜
「あんみりてっどぶれーどわーくすぅ〜
これは自らの固有結界という魔術を…(中略)…
「うわ〜い、これさえあればギルガメッシュもけちょんけちょんのぎったぎただね〜。さっそくやっつけてやるー」
…(中略)…なんだけど、制限回数はちゃんと守ってね、それ以上やっちゃうと…
あれ? まったく…いつもいつも話を最後まで聞かないんだから、
どうなっても知らないよ〜」
―――これはユメだ―――
「しょうこりもなくまたやられにきたのか偽者め」
「あんみりてっどぶれいとわーくすぅ〜」
「このっ、犬か何かのくせに生意気だぞ」
「あんみりてっどぶれいとわーくすぅ〜」
「ぐわっ、いたい、ごめんゆるして」
「あんみりてっどぶれいとわーくすぅ〜」
「ちきしょう、覚えてろ雑種!」
「とどめだ〜あんみりてっどぶれいとわーくすぅ〜」
「うぎゃー」
―――これはユメだ―――
「やったー、勝ったー……あれ? 変だよ、体が、どんどん固まっちゃうよ?」
「あ〜遅かったかぁ〜」
「あ、アーチャ〜、これどうなってんの?」
「人の話を聞かないからだよ、アンミリテ(略)は、一定回数以上使っちゃうと
その人の体が剣になっちゃうんだよ〜」
「えぇ〜そんなぁ〜アーチャ〜助けてよ〜」
「しばらく反省しなよ」
「ひどいよアーチャ〜」
「まったくダメだなぁ士郎くんは」
という本編ならばDEAD逝き必須なオチが永遠に続くユメを―――
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
がばっ、
跳ね起きる。
「はぁ、はぁ、はぁ、――――なんて、ユメを―――」
たたたた
今の声を聞いたのか、この足音は、セイバーが来たようだ。
「シロウ、どうしました?…! すごい汗ではないですか」
「なんでもない、ちょっと変な夢を見たんだ」
「……ふぅ、それならばいいのですが、もうすぐ朝食の時間ですね。
―――おはよう、シロウ」
「あぁ、おはよう、セイバー」
いつものほのぼのだ。
階段を下りていく足音を聞きながら思う。
なんてことはない、アレは単なるユメ。なにを心配するというのか。
だと言うのに、このイヤな予感は一体―――
―――唐突に声が聞こえた。
「8時30分。絞殺」
「…は?」
「12時07分、毒殺」
「…な…なんだんだよこの声…」
「16時49分、病死」
「どこからだ……」
「21時22分、出血死」
その声は、窓の方からする。
そして、赤い外套を纏ったそいつは
一つだけ色が違う机の引き出しの中から
うにょ〜〜、と
「今日も厄日だな。衛宮士郎」
いつかみたいな皮肉と共に現われた。
上半身だけ。
―――ってゆーか正夢なのか?
――――
続く?
「知れたこと、おまえの未来を変えに来た」