言峰神父の「恋のまじかるれんじゃあふぉおす」 傾:ギャグ


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1: にぎ (2004/02/25 00:31:00)


言峰神父の「恋のまじかるれんじゃあふぉおす」




我は悩んでいた。
何の事かなど言うまででもない、セイバーの事だ。

「どうしてセイバーは我のものにならんのだ」

むう、一体我のなにが気に食わないのであろうか。
一人では一向に分からないので奴に相談してみる事にした。

「言峰、少々聞きたい事がある」
「ほう?どうしたギルガメッシュ、私に相談などお前らしくも無い」

はっきり言って相談する人選を間違えている気はするが、我にはほかにちょうど良い知人もいないので仕方ない。

「まあ良かろう。私も神父として悩めるものを見捨てるような真似は出来ないのでな」

悩めるものを間違った方向に誘導する事なら平気でしそうだが、まあそれはさておき。

「うむ、実は他ならんセイバーの事なのだが…」

かくかくしかじか

「ふむ、つまりどうやったらセイバーを振り向かせることが出来るか…とこういう事だな」
「うむ言峰、なにか良い案は無いものか」
「そうだな、普段とやり方を変えてみてはどうか」
「なに?」
「普段のお前はいつも強引に誘っているだけだろう」
「む、男らしくていいではないか」
「それも結構だがな、押して駄目なら引いて見ろ、という言葉もある。
 時には違う方法を試みるのもよいと思うのだが」

なるほど、そういうものか。
さすが言峰、結婚経験者という肩書きは伊達ではないということか。

「むう…確かにそうかもしれんが、だとするとどんな方法が良いだろうか」
「ふむ…恋文などはどうか」
「文だと?」
「そうだ、お前は普段が騒がしすぎるからな。そのくらいの方が意外性が合っていいだろう」
「一理あるかも知れんな。参考にはなったぞ言峰、感謝してやろう」
「ふっ、私は自分の業務を果たしただけだ」


さてそれでは文でも書いてみるとするか。
要は我の熱い想いを文にぶつければ良いのだろう。
 




セイバー、我のものになれ。
我のものになれ。
我のものになれ。
我のものになれ。


我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ。我のものになれ――――――――――。








「ふう――――」

完璧だ。
ここまで思いをこめた文を見ればセイバーといえど分かってくれるだろう。
うむ半ば騙された気でやってみたが、こうしてみると文というものも中々趣があってよいではないか。
よし、ならば早速渡しに行こう。


そうして憎き雑種の家に着いたわけだが、

―――――待てよ。
せっかくの文なのだ。
ならばわざわざ直接渡すことも無いのではなかろうか。
今までの経験からゆくと手渡しした瞬間破り捨てられる公算が高い。

「ふっ、セイバーの恥ずかしがり屋にも困ったものだ」

我は心優しい故にセイバーを気遣って郵便受けの中に文を入れてやる事にした。
これを見つけたときのセイバーの反応が実に楽しみである。
何故かは知らぬが、毎朝郵便受けから新聞を取るのはセイバーの日課であるらしい。
いつもと同じように新聞を取ろうとした時、ふと違和感を感じるとそこには我の手紙が――――。
うむ、これは直に見なければなるまい。

そうと決まれば我は定位置である茂みの中に入っていく。
この位置は我が数々の実験と検証を重ねて見つけ出したベストポジションである。
こちらからは寝起きのセイバーをばっちり見られるのに向こうからは絶対に見つからないという特等席なのだ。

「ふふふ、セイバー速く来い」

もはや待ちきれぬ気持ちを必死に抑えながら、我は時が来るのを必死に待ち続けるのだった。








――――――そして次の日の朝。


ぎるがめさんからおてがみついた♪
せいばーさんたらよまずにたべた♪


「むう、おいしくない」
「って、食うなああああああああああああああ」



ちゅどーーーーーーん



うう、思わず飛び出たらセイバーにふっとばされてしまった。
ぐっしかし我はセイバーのことを甘く見すぎていたようだ。
まさかあのような行動に出ようとは…


ふっ、さすがだセイバー。
それでこそ我の女にふさわ……し……

がくっ。


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