セイバー、デートへ行くの巻(M:セイバー,傾:恋愛(?)


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1: 非国民 (2004/02/24 01:20:00)[lc23-tri at sea.plala.or.jp]

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※拙作『サーヴァント一家の平凡な朝の風景』の続きとなっております。
 読まなくても別に構いませんが読んでおくと色々話が分かり易いと思います。
※途中一部壊れてます。苦手な方は読み飛ばし推奨。
※このSSは思い付きで書かれています。
 「この設定はおかしい」と言う方は諦めてください。
※キャラが不当な扱いをされる事がありますがご了承ください。
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太陽がさんさんと光る日曜日。
世の恋人達にとって、絶好のデート日和。

そんな朝の風景の中、走る姿がある。

日の光を受けて輝く、金色の髪。
きゃしゃな体つき、大きな翠色の瞳。

町で評判の美少女、とまで言われる少女、セイバーである。



サーヴァント一家の平凡な日常
〜セイバー、デートへ行くの巻〜



セイバーは急いでいた。

昨日から楽しみにしていた士郎とのデート。

それが、朝っぱらから不機嫌モード全開の母や妙にテンションの高い金ピカのせいで
気分は台無し。
金ピカの相手をしているうちに時間も危うくなっていた。

そのため、歩みは早足…いや、小走り。
時計を気にしつつ角を曲がる。

と。

ドンッ!

「きゃ―――」
「おっと」

誰かにぶつかった。
急いでいたので周りへの配慮が薄くなっていたようだ。

慌てて謝る。

「あ――す、すみませんでした」

言って、相手の顔を見る。

日の光を受けて輝く金の髪。
血の色のような、真っ赤な瞳。

「いや、大丈夫だ。
 そっちこそ大丈夫か、セイバー」

おめーかよ。

「ギルガメッシュ、貴方……」
「気が早いぞセイバー。
 それはまあいつかは嫁に貰う気でいるがまだ夫婦では無いからにしてまだ『貴方』
 は早いだがその言い方も悪くは無いなうんこれからは我もセイバーのことを『おま
 えさん』と呼ぶかうんそれがいいでもやはり恥かしいしセイバーと言う名は良い響
 きだし今までのままでいいか」

一人自分の世界に入るギルガメッシュ。
その隙に走り去ろうとするが、腕をがっちりホールドされている。

「何処へ行くセイバー」
「や…約束があるのです。
 放してください」

ギルガメッシュが険しい顔になった。
より強く腕を握られる。

「行かせぬ。
 あんな三股男の何処が良いのだ!」
「ちょ、痛い。ギルガメッシュ―――!」

引き寄せられる。

「我にしろ。
 我ならお前だけを愛し続ける」
「シロウは、そんな人じゃない。
 私を、ちゃんと見てくれている」

更に険しい顔。

「まだ言うか―――」

その時。

「せーの」

なんか変な掛け声が聞こえた。

「女の子の気持ちを、なんだと思ってるかこのバカちーん!!」

鈍い音が聞こえて、ギルガメッシュの顔面がひしゃげた。
その勢いのまま吹っ飛び、横にあった塀に激突。

ばしゃっ、と、血の飛び散る音がした。

死んだな、あれは。

「あ、貴方は…」
「通りすがりのタイガー仮面さ。
 お嬢さん、危ない所だったね(キラリーン)」

なんだか歯を見せて凄くさわやかに笑う、男前なタイガ。
なんかお面とか被っちゃってるけれども。

持ってる血まみれの竹刀が凄く恐い。

「あ、有り難うございました。
 それでは!!」
「あ、ちょっと!!」

何か言ってるけど、恐いので無視。
全速力で走る。

「ちょっと、待ちなさいってー」

それについてくるタイガ。
肩をポン、と叩かれる。

「ヒイィ!!」

スピードアップ。
こっちは全速力なのに「歩いて」ついてくる。

ひどく不気味である。

「あ―――」

そのまま走り去る。


「あーあ、行っちゃった。
 折角落とし物渡してあげようと思ったのにー」

そう言ってリボンをいじくる。
セイバーの髪を留めていた青いリボン。

「ま、いっか。髪を下ろしたのも可愛かったし。
 後でセイバーちゃんの家に届けておこっと」






「はあ、はあ、はあ……」

時計は既に10時を示している。
金ピカの相手をしているうちに時間が過ぎてしまった。

走る。
髪が乱れるが、今はそんな事よりも待ち合わせ場所に急ぐ事が最重要。

走って、走って、やっと目的地に着く。
時計を見ると、10:15を指していた。

辺りを見回して……見つけた。

「シロウ!」

走り寄る。

「遅れてすみません」
「………」

妙な沈黙。
不思議に思って士郎を見る。

呆けているようだ。

「……? 士郎?」

「あ、いや。俺も色々準備してたら遅れちゃってさ、さっき来たトコ。
 だからセイバーが遅れてくれてありがたいよ。
 怒られる所だったからね」

茶化して言う。
嘘である事はバレバレである。

「シロウ、空き缶、捨てて来ましょうか」
「あ? や、違う、これはその、落ちてたから拾っただけで!」

結構早くから来て待っていたのだろう、先程まで士郎が座っていたベンチの傍らには
空の缶が置いてあった。
それを遠まわしに指摘するとあからさまに慌てはじめる士郎。

セイバーはそれを微笑んで見る。
そんな士郎の不器用な優しさが好きだった。

「ほ、ほんとなんだからな!」
「はい、分かっています。
 ですから、私はそれを捨てて来ましょうか、と言っただけですが」
「……なんかセイバー、最近遠坂に感化されてきてないか?」

遠坂凛はセイバーと士郎共通の友達で、特にセイバーは親友として付き合っている。
しかしこの間、宣戦布告されてからは親友でありライバルであると言う微妙な関係と
なった。

ライバルとは、恋の、である。
セイバーと凛、その凛の妹である遠坂桜は3人が3人とも士郎のことを好いている。

そんな訳で。

「それより、早く行きましょう。
 予定は詰まっているのですから」

凛の話題を出されたのが少し不快で、考えているよりも幾分かぶっきらぼうな声が出
るのは仕方がない事の筈。

「そうだな。最初は服を見に行くんだっけ」
「ええ、すぐに衣替えの季節ですし、売れ残りを買う事になっても困るので。
 士郎も今の内に買っておいてはどうですか?」
「行ってから考えるよ。
 いいのがあればいいけど」

言って、歩きだす。
それを追おうとして、背中にぶつかった。

「…シロウ、いきなり止まらないで下さい」
「あ、ああ、ごめん。
 あー、その」

どもっている士郎を見て不思議に思う。
照れているようだが、何故なのか分からない。

「髪、下ろしたんだ。
 ……その、似合ってると思う」

言われて気付く。
そう言えばいつもの重さがない。

手を伸ばしてみると、編み上げた筈のお団子がない。
リボンを落としたようだ。

士郎は気恥ずかしくなったのか、早足で歩きだす。
少しだけ見える横顔は酷く赤い。

優しい気持ち。 こころが温かくなる。
リボンはお気に入りだった。 でもそんなのどうでもいい。

(また買えばいいか)

見ると士郎が振り返っている。
いつまで経っても着いてこないからか、心配そうにセイバーを見る。

「セイバー? 行かないのか?」

その問いに笑みで答える。
色んな事が、士郎の一言で報われた。

そう感じる自分に苦笑して、セイバーは小走りで士郎を追いかけた。





二人、手を繋ぎ隣にいる大事なひとを感じている。

太陽がまぶしい。
今日はきっと、いい日になるだろう。

続く。かも。
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あとがき

……あれ?なんで恋愛っぽく締めてるんだ自分?(ぉぃ
なんかもう壊れなんだか恋愛なのか分かりませんってか途中から完璧に恋愛ものですなー。

ども、非国民です。
ホントはほのぼの恋愛、シリアス恋愛が本領のSS作家です。

途中まで壊れを書く気満々だったのに段々恋愛ものに……何故(笑

えーと。
私は士郎×セイバー派でございます。
でも途中ギル様×セイバー書いてる時とても楽しかったです。
単にセイバーが好きなだけのような気がしてきました(笑

なんか違うのも書きたいなーと思う今日この頃。
ほのぼの恋愛、好きなんでこのまま行くかも、ですが。

では、また会う日を夢見て……
                              非国民でした。


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