「ああ、気がつかなかった、こんやはこんなにも、つきが、きれいだ。」
と、一人怪しく呟く彼・・・無者だった。
「それは志貴のセリフッ。」「いたっ。」
バコッ、鉄拳を受ける無者。
「だって、こんな夜に呼び出されて・・・いえ、何でもありません。」
そう言うと、無者は前を見た。
「まあいいわ、さあ、始めるわよ。」
<注意>今回も二人なので頭文字はありません。
「今回はオリキャラの説明ね。」
青子はくるりとこちらを見た。
「何故、私に出番が無いのかしら?、無者君?。」
怖かった、地下室のメロディーが聞こえるくらい、怖い顔だった。(笑顔ではある)
「せ、先生・・・今回の主旨が・・・変わってます。」
彼が本当に<邪皇>か疑いたくなる。
「・・・ええ、そうね、ごめんなさい。さて、まずは・・・。」
教卓に置いた本からページを選ぶ青子。
「<今宮隆一>ね。さあ、彼について言ってみなさい。」
「はい、
<今宮隆一>
現在14才、<三咲中学校>の2年生、前まで<鳳凰中学校>に居ましたが暴力事件を起こして転校。
父親は3代前の遠野家当主の子供から始まった<今宮家>前当主<春牙>。母親は先代<槙久>の妹<楓>。
<柚良>という妹も居ましたが、彼が小学校3年生の<誕生日の時>3人とも殺されています。
何か苦しんでいる人が居ると同情や良心の呵責で助けようとする傾向あります。
基本的に冷静に行動しましが、怒りが頂点に達すると周りが見えなくなってしまうのが短所。
幼い頃<遠野四季>達と遊んだ事があり、その時の経験が性格に影響しています。
能力として<命を視る>ことができますが、これは<遠野家>の能力ではなく、彼自身の能力はまだ明かされていません。
それと<遠野家>では<槙久により記憶が変えられている>事になっていますが実際は全て思い出しています。
でも、<志貴と四季>が入れ替わっている事にまったく気づいていません。
後、隆一は生きる事に異常なまでに執着していますが、死んだら「そうか死んだのか」とあきらめやすい所があります。
要は起きてしまったらしょうがない、という<成る様に成るさ>があります。
こんな所ですかね。」
「ええ、大体そんな所ね。後、彼にはもう一つ人格のような物がある事を忘れてはいけないわ。
でもこれは<シオン>の様な分割思考に似たものだから深く考える必要はないわ。」
「次はあなたが大嫌いな・・・。」「嫌です。」「答えなさい。」「嫌っ。」
プイッ、と首を右に向ける無者。珍しく逆らった。
「・・・。」「・・・。」「・・・。」「・・・はあ〜、まあ、これぐらいは良いか。」
「<蛇神時矢>
隆一が小学校3年生の時に転校して来て、隆一君と仲良くなったのが彼。
でも彼は<遠野家>に滅ぼされた<蛇神家>の末裔で、関わり合いの深い<今宮家>に近づいたのが本当の理由。
まあ、一緒に居る内にその気は無くなったそうよ。
でも、隆一君の誕生日の日、彼の兄<蛇神烈矢>が隆一の家族を殺害してしまったの。
その時<烈矢>は<魔眼を開いた隆一>君に殺されたんだけど、それを罪に思って姿を消したの。
そして数年後、日本中を放浪する彼は一人の<邪皇>に出会った。
それが・・・あなたね、無者君。」
「・・・。」
「二人は戦ったわ。でも所詮、時矢君には相手が悪く何とか逃げ延びたけど、その時もう彼の体は駄目だった。
その時、今度は<死徒>に出会ったの。分身だけど、<混沌>と出会ったの。
そして二つは合体して新たなる<ネロ・カオス>が誕生した。
その後、無者君、今度はあなたが殺されそうになった。あなたは逃げて新しい領土を見つけた。
その時だった、<協会の刺客>と隆一君が現れたのは。
かくして、あなたは倒され、二人は再会した。まあ、お互い仲は良かったからすぐにわかりあえたみたいだけど。
それと、彼の<混沌>は少し変わっているわ。
まず、本編で言っていた<乱れた系統>がうまく掴める様になったの。時矢君は素質があったようね。
後、戦い方に剣術を混ぜているわ。刀は<混沌>の中に常に入っているの。
と言うより、<四次元ポケット>状態ね。一応<世界>だから問題は無いわ。
ざっと、こんな所ね。」
「ううっ、奴さえ居なければ・・・。」
「次は<閻魔武忌>よ、じゃあ答えて。」
「は〜い、
<閻魔武忌>
<閻魔大王>を筆頭とする<閻魔家>一族の一人。<閻魔大王>以外は全て<死神>の仕事をしています。
昔、<転生者、ミハイル・ロア・バルダムヨォン>と邂逅した事で<完全な不老不死>を求めて<死神>から<鬼>へと堕ちたんです。
以後、<邪皇14帝>とまで恐れられる様になった武忌さんでしたが、完全のためには<転生術>が必要とロアを探しました。
でも、<遠野家>に転生した事しかわからず、しらみつぶし探しましたが見つからず、ついに隆一に接触する事に。
まあその時、武忌さんの妹さんと隆一のコンビに殺されてしまいましたが、何と驚き復活しました。
方法はまだ明かされてませんが、<歌月十夜の黎明>と似た様な理由だと思われます。
能力として<直死の魔眼>を持っています。さすがは元<死神>。
武器は刃だけで2mは有る刀。これは<心具>という<死神>特有の武器です。
性格は一言で言えば快楽主義者。自分が楽しめれば何でも良いという御方。
強い奴と戦うのが好き。後、復讐されるのも好き。憎しみこそ力だと思っているからです。
まあ、それで一回負けたんですが。」
「まあ、そんな所ね。油断大敵、これが敗因。後はパーフェクトの実力者。まあ<完全な不老不死>を求めているはずなのに快楽が優先になってしまっているけど。」
「次は<弓塚絵理>よ。」
「はい、
<弓塚絵理>
弓塚さつきの妹。姉を殺したのが志貴だとわかっており、悪魔と禁断の儀式をしようとしましたが裏切られた。
でも、勝った。勝って<魔喰い>となって志貴に復讐しようとしたが失敗。
現在は、隆一に保護してもらっています・・・ああそうか、だからここが<夜>なんだ・・・。」
「やっと気がついた?、そう、話はまだ完結してないもの。
それと絵理ちゃんは隆一君と同じ<三咲中学校>の1年生。お互い面識はあるわ。
後、復讐に隆一君を利用しようとしたけど、武忌君が出て来て失敗したわ。」
「さて、この四人の接点は?。」
「え〜と、<月姫本編>の<死徒四人衆>と関わり合いが有る、ですか?。」
「そうよくわかってるじゃない、それじゃあ次は<閻魔華連><神無月千鶴>を続けて言ってみなさい。」
「<閻魔華連>
武忌さんの妹で隆一と同い年。武忌を倒すのに隆一と協力し合った仲。
まあ、実際はバラバラに行動だったらしいですけど。
炎の<固有結界>の<業火死海>を持っていて、<心具>は刀、長さは普通。
自分に厳しくしている性格だけど、実際はやさしいらしい。
<神無月千鶴>
僕の討伐に来た<協会>の人間。
まあ、この僕の力でほとんど隆一に頼る事になってましたね。
武器として投降用の細い銀の棒を使う。
それぞれに術が掛かっていていますが、本作では<爆発>しか出ていません。
<退魔>の名門<神無月>の最後の末裔ですが、非情に成り切れず、自らの地位に低さに悩んでいます。
余談ですが<神無月>をここまで滅ぼしたのは武忌さんです。
こんな所ですね。何気に武忌さんと隆一が関わってますね。」
「ええ、そう言う事ね。」
「後は、あなた。」
「はいっっっっ、来た来た来た〜。
<無者>
その姿は「カット。」
「・・・はい?。」
「詳しくは<死月談話>を読んでね〜。」
「へえー・・・・・・何でーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
「カット、カット、カットカットカットカットカットカットォォォ・・・何てね。」
「何故・・・ワラキヤ・・・。」
「あなた・・・調子に乗りすぎ〜、それと時矢君を無視した罰。」
「そ、そんなーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
「さて、大体こんな所ね。」
「・・・まだ、サブキャラが居ますよ。」
「そうね、でも、これ以上は読者が覚えられないでしょう?。だからここでカット。」
「何で、ワラキヤの夜。」
「それでは皆さん、また。」
教室に残る無者。
ここで一言。
「差別だーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」
以上、悪役の最後でした。
後書き
ざっと、こんな所です。わかりましたか?。