・・・我ら七夜一族が忌み嫌われた筈の一族同士の近親交配により、血の純度を保ち本来であれば一代のみから、遺伝継承としたのは周知の事実である。
しかし・・・常人には保有しない保有しない力を持ち、尚且つ暗殺の技量を極限まで高めようとも所詮は人間。
本来の生命力では到底勝ち目は無い。
せいぜい、奇襲による暗殺がせいぜいなのである。
そして、これこそが人の体を持つ我らの唯一の戦法なのだ。
真正面から魔とぶつかり勝つなど万に・・・いや、億に一つも勝ち目は無い。
しかし、我ら七夜の歴史はその億に一つの勝機すらも得る鬼人を生み出した。
これは、近親の交配のみを行い超能力を固有化させた事への反動であったのかは不明である。
七夜に何代かに一人の割合で生まれながらにして異形にして異端の力を保有する者が生れ落ちた。
その者達は、例外にもれる事無く暗殺者として最高水準の力を持ち、時には魔を真正面から消滅させる者も存在した。
しかし彼らは、この世に存在した証を何一つ残す事無く同胞の手により処刑され忘れられた存在となっていた。
何故か?それは彼らの力以上に彼らの辿った運命に理由があった。
我らは、その血ゆえに常人より高い退魔の本能を有していた。
しかし彼らの場合、我らのそれを遥かに凌駕する本能を有していた。
それが理由なのかどうかは判らない。
しかし事実として、彼らは最期には狂い、眼につくものはことごとく抹殺し我らに討ち果たされる運命を辿った。
それゆえ、我ら七夜では彼らが世に浮上する事を何よりも恐れ、彼らの存在全てを消すと同時に彼らを別の名で呼ぶ事にした。
また先人達は彼らの処遇を正常であれば七夜として当主に奉り、狂う兆候が見られれば七夜の総力を結集し闇に処刑するのが暗黙の掟となった。
そう・・・七夜であって七夜でなく、七夜に禍をもたらす七夜、禍々しい七夜・・・
・・・・・・『凶夜』と呼ばれたもの達を・・・・・・
――『凶夜録』序章から抜粋――
後書き
本来でしたら本編を続けるべきかも知れませんが、それですと少しわからない所もあるかと思い、余話と言う形で『凶夜録』の内容をださせて頂きました。
前回志貴が読んでいたものです、はい。
これだったら前回にまとめて出した方が良かったのでは?と言う声も聞こえて来そうですが、あの時は私にも考えがあってこういう形にさせてもらいました。
さて、次回こそは本編に戻します。
鳳明の方は本番にすらも入ってませんから、一気にこちらも進めます。
それとあらかじめ言って置きます。
鳳明の方にもオリジナル(?)のヒロイン達を出します。
あまりにもお約束な内容で怒り狂われる方もいらっしゃるかも知れませんがそれは了承ください。
・・・・追記・・・・
感想を下さる方に、お願いがあります。
あまりにも身勝手なお願いですが、感想はここの感想掲示板に出来る限りお願いします。
と言うのも以前、正体不明のメールを開こうとした所、パソコンがフリーズしてしまい結局、再セットアップする羽目になってしまったからです。
(それも二回ですよ!!二回!!・・・まあまぬけな私が一番悪いのですし皆さんに愚痴を言っても仕方ありません)
直接のメールも見ていますが、できればこちらにお願いします。
出来る限り、返信も送ります。
ですが、直接ですと不明すぎればもう容赦なく消しますのであしからず。
それと最後に九月十六日にメールをくださった浜猫さんありがとうございます。
二十日の夜に返事を送らせて貰いました。
あとすみません!!
寝ぼけてメールアドレス及び名前を入れるのを忘れていました。
今後は気を付けますのでまた感想お願いします。
以上、極めて長くなりました、おまけに極めて個人的なことをすみませんでした