其の身が宿すは・・・・・・・世界の根元。
魔術師たちが渇望し、魔法使いがたどり着いたソレを体現せしモノ・・・・・・・両義。
退魔にして退魔に非ず、魔にして魔に非ず、其の家が目指すは唯一つ。
・・・・・・・・・ヒトにしてヒトではない何か。
ああ、そうだ何で気が付かなかったんだろう・・・・・・・ソレはきっと、もう・・・・・・・・・・・・・・・・・・人外であると。
私はそんなものいらない・・・・・・アイツがいれば私は充たされる。
私はアイツと同じ『人間』でいたい。
私はアイツと同じ『存在』でいたい。
私はアイツと同じ『意義』でいたい。
もうあの・・・・・・・・光一筋ない漆黒たる・・・・・・・・闇はいやだから。
同じ『黒』ならアイツのほうが何万倍、いや考えるのも馬鹿らしくなるぐらい暖かい。
このヌクモリをなくすぐらいなら・・・・・・・・・私は死を選ぶ。
「ねえ・・・・・・・・こんな事言うのは恥ずかしいけど・・・・・・・・・死ぬまで一緒にいてね」
隣で寝息を立ててるコイツを・・・・・・・私は許(はな)さない。
やっと気付けたんだ。
自分なんかどうでも良くなるぐらい私は・・・・・・・・・コイツを愛している。
それは好きなんて生易しい感情ではない、激情。
狂々狂々と、私は少しづつコイツに支配されていく。
それは不快なものではない、落ち着き。
そうして私はコイツと時を刻み続ける。
太陽から三歩離れた墓標で・・・・・・・・・・・・私はコイツと意味なんか考えず、愛し合う。
それは至上の・・・・・・・・・幸せ。
ああ、今夜も空には・・・・・・・・空っぽな月が・・・・・・・・・太陽に照らされて・・・・・・・・・・・輝いている。