白。
それは死の色だと誰かが言った。
成る程、眼の前にいる自称現実不適合者の少年は、
白によって自身の死を生まれながらに決定されている。
死に至る病。
生まれ出ずる瞬間から死に往く定めを持つ全て。
ならば生に何の意味があろう?
死ぬ為に生まれてくるのか、生きる為に死ぬのか。
其処には道はなく、唯、未知が潜む。
螺旋構造。
捻られた奇妙なオブジェ。
閉じた輪でありながら、絡まり解ける構造。
もし螺旋を崩せたなら、この世界の果てを視ることが出来るのか。
少女は目を凝らし、世界を兇る。
歪んだ現実。
誰もが意識せずにしている矛盾だらけの根元。
望まぬコトですら想い描く、意思あるモノ。
置換されることのない現実にこそ、唯一真実がある。
永遠。
それはただ言葉でしかない。
何処にでもあるようで何処にもない儚い蜃気楼。
全て死に至る病より派生する定め。
ならば。
永遠を創るには輪を創る以外に方法がない。
砂で出来た脆い輪と知りつつ男は追う。
罰。
それは何処にもないモノ。
誰もが自分以外には与えることが出来ないモノ。
ならば、社会の定める罰とは果たして何処にあるのか。
そんなの決まり切ったコト。
罰とは罪を犯していない者達の為にあるのだ。
両儀式という初めに奪われ、
黒桐幹也という経過を経て、
死を視るという回り道をし、
置換された現実の中において、
浅上藤乃は永遠へと至る未知を登る。
行き着く先には断罪の澱のみが待つ。
「常に俺達が感じている現実はずれているんだ。本当の現実ってのは何処にもない。
この世にある者は全てが不確定で、不安定だ。
確かなモノはたった一つだけ。
それを見ている俺達が、見え方によって現実を歪めて曲げる。まるで螺旋模様に。
置換を取り除いた現実。
其処にこそ、全てへと至る未知がある───────────」
置換現実
(プロット)
……ごめんなさい(汗。
何となくノリで書いてしまいました、置換現実。
空の境界の浅上藤乃のSS……になる筈です(汗
彼女が主人公のSSは未だ見たことがないな……可愛いと思うんですがねー(w
といっても、現在「蒼ノ姫 月ノ香 ソノ、カケラ」を書いてる途中でして……
寄り道してもいいモノかどうか焦ってます。
……どうなんでしょう?
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