聖女の運命 

                    M2O

2月半ば、冬木市を舞台とした聖杯戦争はひとつの結末をもって終わりを告げた。
聖杯戦争の舞台となった冬木市は行方不明事件、猟奇殺人事件等の不可解な事
件が頻発し警察等では混乱状態にあった。
当初は多少の混乱も見られたが、3月に近づくにつれ混乱は収まりつつあった。
そして3月半ば、街はもうかつての平穏を取り戻している。

そう・・・・・・・・・・・・・・・・・・表面上では。
だが、のちに知ろう。冬木市が深い闇に、魔女の闇に捕らわれたままだという
ことに。
その闇が少しずつその深みを濃くし、その大きさを広げていることに。

その冬木市の中心部にある聖堂。神の威光深き場所である穢れた聖堂の奥に魔
女は居る。
その最奥にある部屋の白い椅子の上で、その美貌に深く暗き愉悦を浮かべなが
ら。

「――――――――――――は、・・・・っ――――ぁ――――――――」

魔女を愉しませるのは音、天上の楽曲に勝る聖女の音色。
その音色は苦悶と絶望と僅かの悦びによって発せられたものだ。
魔女は聖杯戦争が自分とその主人の勝利で終焉を向かえ、すべての雑事が済む
までこの声を聞くことを自制した。
雑事に惑わされること無く、ひたすらに愉悦を味わうために。
何しろ極上の宝石にも勝る少女なのだ。味わうにも準備が必要だ。

「――――――くぅ、ぅ!――――――ぃ、――――――ん・・・・!」

魔術によって白い椅子と自分の周りに張り巡らせた鏡を見る。
白い純白のドレスに飾られた椅子は美しかった。
陵辱によって絶え間なく声が漏れる口唇、汗の浮かぶ白い臀部。震える太腿を
伝い秘部から床に落ちる蜜。

「っ――――――あ、ああ、んっ・・・・・!」

高まりによって紅く染まった頬。涙が浮かんだ蒼い瞳。絶え間ない陵辱にもく
すむことの無い美しい金髪。
その姿は聖杯戦争の陵辱の夜とほとんど同じ、だが、違う点がある。

目に見える相違点はふたつ。
ひとつは、その細い首に着けられた醜悪な首輪と鎖。その鎖の先は魔女の手の
中にある。
もうひとつは、前は磔にされていた肢体が現在は魔女の豊かな尻の下で獣の取
る姿勢をとらされ四つん這いになって居ること。

魔女は自分の椅子であり、陵辱に震える少女の汗の浮かぶ白い臀部を片手で鷲
づかみにする。

「かっ――――――!っ――――――!いぅっ――――!」

少女は涙の浮かんだ目を見開き、その背を、脚を、手を、朱に染まった肢体を
震わせる。
魔女は自分の下で絶頂に震え、のたうつ少女の動きを感る。
鏡に映ったパクパクと開いたり閉じたりする桜色の口唇を見つめる。
震える喉よりあがる絶頂の声音に耳を傾ける。
その総てが魔女の笑みを深くする。

「ふーっ、ふーっ。ぁは・・・ぅ――――はぁ――――はぁ」

目に見えない相違点はみっつ。
ひとつは少女の肢体がの淫らな魔術によって常に絶頂の寸前まで押し上げられ
ていること。
もうひとつは英霊として必要される魔力が必要最低限しか供給されておらず、
普通の人間となんら変わらないこと。
そして、この少女の主人が魔女であること。

少女の何も覆われていない秘部、ぬかるんだその部分を撫で上げる。
「あぁっ――――――!いぃっ――――――――――――!」

この少女は玩具だ。
愛し、仕え、願わくば愛されることを願う主人。葛木宗一郎を得た魔女にとっ
ては単なる玩具だ。
玩具の有無は魔女にとって致命的な物とはならない。
だが、その少女は、その玩具はあまりに稀少だった。
少女の身でありながら祖国を救うために王となり、幾多の戦場を駈け、幾多の
勝利を手に入れ、幾多の人々を救った。
その想いは、その少女は、あまりに尊く、あまりに神聖だった。

それゆえにその想いごと少女を蹂躙し、陵辱し、粉砕することは至上の悦楽と
なる。


少女の秘部の襞をつまみ上げ引っ張る。
「ぁあ!――――――ぃっ!――――――・・・・ぅ」

聖杯戦争の最初、なんら臆すことなく自らの理想のため、少年の隣で剣を振る
う少女は清らかだった。
剣戟を支配し、魔術を破り、戦う様は神々しかった。

排泄のための小さな穴に指を立てる。
「あぁ!―――――は、――――――っくぃいい!」

聖杯戦争の最中、二つ目の令呪を使い、自らの手で主人だった少年を手にかけ
させた時の少女は素敵だった。
絶叫を上げ、煩悶し、苦悩し、怨嗟と殺意を魔女に向ける少女はそれでも凛々
しかった。

小さな突起を剥き、その中の宝石を擦りあげる。
「んっ――――――――――っ!――――――――――!・・・ふっく、はぁ・・・」

聖杯戦争の終盤、自分の求めた聖杯が自分の求める物とは正逆の悪徳の塊であ
ることを知った時の少女の顔は秀逸だった。
絶望を通り越し、痴呆のような顔で現実に堪えきれず地に崩れ落ちる少女はそ
れゆえ美しかった。

少女の秘部の急所を総てを攻め立てる。
「あっ!あっ!んっ―――ぁ!―――ひっ!――――――――――うぅ。」

聖杯戦争の最後、戦いが終わっても自分が魔女に支配され続けるのだと理解し
た少女は最高だった。
消えることすら出来ず、死ぬ事すら許されず、ささやかな反逆も時と共に砕か
れるであろう事を悟り、
主人に哀れみと慈悲を乞う目を向けたその顔は淫靡だった。

少女の分泌させた蜜を潤滑油に秘部の上にある小さな蕾に指を差し込む。
「ん!ん――――――――――――!かっ!ぁあ―――――!」

これからどのように少女を陵辱するかを考えると堪らなくなる。
裸にして衆人環視のもと犬のように歩かせるのも良い。胸と秘部の突起に純銀
のピアスを着けよう。
尻で怒張を受け入れられるようにしよう。口戯も仕込まなくては。いや、まず
秘部の陰毛を剃り落とそう。
痛みも快楽に変わるように、羞恥も進んで受け入れるように。
命令で排泄するように、出させた排泄物をも口にし、どのような相手とでも交
わるようにもする。
獣と交わらせるのも良いだろう。卑猥な入れ墨をするのも良いかもしれない。
痛みも快楽に変わるように、羞恥も進んで受け入れるように。
etc,etc,etc,etc,etc,etc,etc,etc,etc,etc,etc,etc.

だが、決して純潔は奪わない。満たされぬ欲望と広がり続ける肉欲を抱え永遠
の時を過ごす性奴。
胸が高鳴り心が躍る。

少女の蜜で濡れた手を少女の顔の前に持っていき、魔女は問う。
「アルトリア。あなたは何?あなたの主人は誰?」


「――――――――――――――。」
少女は主人が望む正しい答えを返す。


魔女は唇を笑みの形にして。
「綺麗にしなさい。」

聖堂の最奥には淫靡な水音と天上の音にも勝る声が響き続ける。
聖女の運命を祝福して。