Fate/stay night again 次〃晃:ギャグ M:士郎


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1: タケ (2004/04/14 19:45:50)[tamaayu at sweet.ocn.ne.jp]






Fate/stay night again 次 Rocken Roll!〜


前編













目が覚めたら正午だった。


「・・・・・・・は?」


目をこすってもう一度時計を見直す。

無情にも、時計の針は時刻が正午であることを訴え続けている。



「・・・・・・・・・・・・・」



―――正午ということは、1〜4限全サボりだ。

無断欠席なんてしたら、藤ねえがどれだけ怒るか・・・・・・

しかも今日は、慎二が結界を発動させる日(遠坂談




・・・・・ヒョットシテ、カナリヤバイジョウキョウデスカ?







「あわ、わわわわわ!?」

思考がかなりパニック状態。


どうすればいいんだ!?



「そうだ!」


天啓の如く妙案がひらめいた。



時計を上下逆さまにすれば6時半になる!



そうと決めたら行動あるのみ。


俺は、時計の上下を逆さまにして一息ついた。



「よし、これで大丈夫――――――」


「なワケ無いでしょうが!
いらんボケかましてる暇があるならさっさと学校行くわよ!!」


遠坂にはり倒された。


「っは!俺は何を!?」


「お約束な事やってる暇があったらさっさと状況を理解しなさい!!」


・・・・・・遠坂の言うことも尤もだ。


混乱していてはどうにもならない。まずは落ち着いて現状を把握しなければ・・・・・・


「やっと落ち着いたみたいね。
―――じゃあ、早速だけど時計を見なさい」


遠坂に促されるままに時計の方を見る。


「――――――!」

絶句する。


「ようやくことの重大さに気づいたみたいね。それじゃあ、次は何をするべきか解ってるでしょ?」


「ああ――――
早く朝食を作らないとな。6時半だっていうのに何一つ準備が終わってな―――」


「そのボケはもうええわっ!!!」


ズビシッ!


遠坂の突っ込みが綺麗に決まる。


「っは!俺は何を!?」


今度こそ、俺は正気を取り戻した。


「いいから早くセイバー起こして、学校へ行く支度をしなさい!」


そう言う遠坂も、パジャマのままだ。


「わ、わかった!わかったから遠坂も、早く着替えた方がいいと思うぞ」

俺がそう言うと、遠坂は今気づいたというように自分の体を見下ろした後、顔を真っ赤にして部屋に戻っていった。


・・・・って、遠坂の動向を見守ってる場合じゃないか。

セイバーを起こさないとな。






あれだけ遠坂と暴れていたというのに、セイバーには起きる兆候一つ見受けられない。


「おいっ、セイバー。起きろ!」

そう言って、セイバーの肩を揺する。

「むに・・・・シロウ、そんなに食べられませんよぅ・・・・・・」

幸せそうな寝言を、天使のような声で紡ぎ出す。

ああもう、これが緊急事態じゃなかったら!!


「今は古典的なギャグかましてる場合じゃない、起きろっ!!」(注:人のことは言えません

強く揺する。

「っは、北京ダックは!?」

ようやくセイバーが目を覚ました。

「今度貯金下ろして作ってやるから、寝ぼけてないで早く戦闘準備!」

「わかりました!」

「うわ早っ!?」

一瞬で甲冑を身に纏うセイバー。

「北京ダック・・・・・、楽しみです」

夢見るような声で告げるセイバー。


うう、出費が痛い・・・・。




まあなんにせよ、セイバーの準備が終わった。


俺も早く制服に着替えないと・・・・!


寝間着を脱ごうと手をかける。


そしてその俺を、セイバーがじっと見ている。



「・・・・・なあ、セイバー」

「なんですか、シロウ?」

「制服着たいから、部屋の外で待っててくれないか?」

するとセイバーは、少し小首をかしげて言った。

「私は気にしませんが?」

「俺が気にするんだって!」


天然か?それとも狙ってるのか!?


ことの真意はわからないままだが、俺がそう言うと、セイバーは不服そな顔をしながらも渋々出て行ってくれた。





セイバーとの漫才ともつかないやりとりのせいで、結構な時間がたってしまった。


早く着替えないとな・・・・・・・・


「衛宮士郎の名は伊達じゃない!」

そう叫び、上下のパジャマをルパンダイブで脱ぎ去ると、その勢いで制服に着替える。



完璧。

30秒かからずに制服をここまで着こなせるのは俺だけかも知れない。




着替え終わった俺は、外にでたセイバーと合流する。

まもなくして、遠坂が部屋から出てきた。

傍らには、アーチャーも具現化している。

「行くわよ!」

「応!!」

遠坂の号令の元、俺達は家を飛び出した。






「遠坂!物置に自転車が二台あるからそれ使うぞ!」

門を出て行こうとする遠坂の背中に、そう呼びかける。


「―――いえ、その必要はないわ」

俺が物置に向かって駆け出そうとするのを、遠坂の声が制止した。

遠坂自身は、門を出て周りを見渡している。


「なんでさ?」

「いいから私に任せて――――――あ、あれなんて良さそうね」

そう言って、遠坂が指さす先には一台の路上駐車の車。

その車に、遠坂はつかつかと歩み寄っていくと、俺達に言った。


「みんな、この車奪って学校に行くわよ!」


「いや、待て待て!」

「わかりました」

「承知した」



反対意見俺だけ!?



「シロウ、リンの言うようにこの車を奪った方が早く学校に着きます。我々には手段を選んでいる時間はありません」

「いや、それはそうかもしれないけど・・・・・・・・
でも!そんなことしたら持ち主が困るんじゃないか?」


「大丈夫よ士郎。聖杯戦争での被害は、全部教会がなんとかしてくれるから」


そう言って遠坂が親指を突き出す。勿論下に向かって。

遠坂、使い方間違えてるぞ。


「でも、キーもないし―――何より運転できる奴がいないだろ?」

「鍵のことなら問題はない」


そう言って、アーチャーが車に近寄る。

そして懐からおもむろに短刀を取り出すと、鍵穴に突き刺した。


「この手の荒事は慣れている」


・・・・・・ああ、そういや紛争地帯に行ったとき、よく車奪って逃げ回ってたっけなあ


「あははははは・・・・・・・」

乾いた笑いが、俺の口から漏れる。

さよなら倫理観。お前のこと、嫌いじゃなかったぜ・・・・・・。

車のサイドミラーを見ながら黄昏れる。



「それではシロウも納得してくれたようです出発しましょう。運転は私に任せてください」

そっかー、セイバーがうんてんするのか。それならあんしん―――


「って、なんでさ!?」

朝から絶叫しすぎて、いいかげん喉が痛い。


「何か問題でも?」


起きてから問題だらけです、セイバー先生。


「もうこんな状況だから免許のことは不問にするとしても、セイバー車の運転できるのか!?」

俺の問いに対して、セイバーは胸を反らして言った。

「安心してください、私の騎乗能力はBです。並のドライバーよりも早く目的地にたどり着いて見せます」

「だけどセイバー――」

「ごちゃごちゃ煩いわーーーー!!!!!」

――運転の経験はあるのか?

そう続けようと思った俺の言葉を遮って、遠坂が咆吼した。

「もう時間無いんだからさっさと車に乗る!運転手セイバー、アーチャー助手席でナビ!」


「わかりました」

「了解した」

アーチャーとセイバーが車に乗り込む。

「士郎も早く車に乗る!っていうか乗れ!」


遠坂に首根っこを掴まれ、車に引きずり込まれた。


バタンッ

車のドアが閉まる。



「準備OK!セイバーGO!!」

「Yes Mam!」

とたん、体がシートに沈み込む。

窓の外の町並みが、風のように流れていく。



それを、遠坂に首根っこを掴まれたままの状態で見つめながら俺は思った。



目覚まし時計を買おう、と――――



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後書き

更新が早い作者様、尊敬いたします。
どうか爪の垢を郵送してください(;´Д`)人


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