夜明けを呼ぶ者(M:ある意味ライダー 傾:クロスオーバー&ギャグ)


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1: kazu (2004/04/14 05:12:17)[kazuyan at alto.ocn.ne.jp]

夜明けを呼ぶ者







それは稲妻だった。

稲妻ならば人が防げる訳が無い。

故に必殺。

その槍は俺の心臓を確実に貫くだろう。

だけど―――――


「こんな所で死ねるかぁぁぁぁ!!!」


間に合わないからといって、何もやらずに死ぬなんてごめんだ!!

そう思い、何故か手近にあったフリフリエプロンに魔力を通した瞬間―――――


ギィン!


「なにぃ!?」


光が赤い槍ごと青い服の男を土蔵の外まで弾き飛ばした。


「君が僕のマスターかい?」


目の前には黒い癖毛にぽややんとした笑顔を浮かべた、頼りなさそうな少年が立っていた。

異様なのはその姿。

パワードスーツの様なフォルムに、所々に付いた装甲板――――――

何かの漫画で見たアーマード○ッスルスーツに似ている。


「えー、と・・・・・誰?」


「誰と言われてもねぇ・・・・・。僕は一応ライダーらしいんだけど?」


ぼくはこどもだから、よく、わからない――――――

余りの事態に先代が憑依した。


「―――――全く、どうかしてる」


「はぇ?」


「あ、いや気にしないで。ちょっと眼鏡の人が入ってただけだから」


成仏してください先代。

そりゃ死因が腹上死じゃ納得いかないでしょうけど、ここの主人公は俺なんです。


「え?あ、うん。――――――よくわかんないや。それより外の敵を倒すけど良い?」


「あー、やってくれるならお願いします。そりゃもうサクッと」


うん、親切な人だ。

俺の仇を討ってくれるなんて。

え?黒いって?

そりゃ一回心臓刺されりゃ誰だって怒るっちゅーねん。

と、謎の愚痴を零しながら、土蔵をゆっくりと出て行くライダーの後を追う。


「テメェ・・・本当にサーヴァントかよ?殺気も闘気も全く感じねぇぞ」


「嫌だなぁ、僕はちゃんとサーヴァントだよ。えいっ♪」


と、青いのと話しながら右手に燃盛る炎を纏った剣を出して軽く一閃。


「おわぁ!?あ・ぶ・ね・ぇ・なぁ!!」


「あはっ♪君も中々危ないよ」


凄まじい剣戟の音の中で暢気に語り合う青いのとライダー。

青いのの凄まじい突きの壁を、時にはかわし、時には剣で弾きながら距離を詰めていくライダー。

その全てが笑顔のままってのが、すんごく怖いんですけど?


「ちぃ!!」


その様子が余程癇に障ったのか、さらに速度を増す槍。

流石にちょっと余裕が無くなって来たのか、ライダーの動きに軽やかさが無くなる。

でも笑顔。

先生、この子怖いです。


「チッ―――――まぁいい。任務終了だ」


暫らく打ち合った後、無駄と悟ったのか何故か槍を収めて帰ろうとする青いの。


「―――――逃がすか」


それを笑顔で見つめるライダーがボソリと一言言う

何気に笑顔で言ったその一言に、本性が見えた気がして一寸だけちびった。


「その心は闇を払う銀の剣
 絶望と悲しみの海から生まれでて
 戦友達の作った血の池で
 涙で編んだ鎖を引き
 悲しみで鍛えられた軍刀を振るう
 どこかの誰かの未来のために
 血に希望を 天に夢を取り戻そう
 われらは そう 戦うために生まれてきた」


青いのの方を向いたまま、突然歌いだすライダー。

すっげー良い声&楽しそう。

青いのと俺は普通に置いてきぼりだった。


「それは子供のころに聞いた話 誰もが笑うおとぎ話
 でも私は笑わない 私は信じられる
 あなたの横顔を見ているから
 はるかなる未来への階段を駆け上がる
 あなたの瞳を知っている」


「ふざけてんのか!?」


あぁん?とでも言い出しそうなドスの効いた声でライダーに怒鳴りつける青いの。

ライダーは普通にシカトして気持ちよさそうに歌い続ける。

ちなみに俺はあの声に全然ビビッてない。

だって隣から毎日聞こえてくるし。


「今なら信じられる
 あなたの作る未来が見える
 あなたの差し出す手を取って
 わたしも一緒に駆けあがろう」


さらにヒートアップするライダーに、うんざりとした視線を向けると帰ろうとする青いの。

その様子を薄目で見ていたライダーは歌のテンポ上げる。


「幾千万の私とあなたで
 あの運命に打ち勝とう
 どこかの誰かの未来のために
 マーチを歌おう
 そうよ未来はいつだって
 このマーチとともにある
 ガンパレードマーチ
 ガンパレードマーチ」


と、ライダーが歌い終る。

その目は何故か達成感に満ちていた。

ライダーの歌を結局最後まで聴いていった青いのは、呆れ顔で背を向ける。


「んじゃあ帰るぜ―――――――あれ?え、マジ?」


帰ろうとしていた青いのが、突然こちらに振り向くとわたわたし始める。

その様を見つめるライダーの笑顔は3割り増しだ。


「撤退できねぇぞおい!?って、か、体勝手に―――――!!」


「帰るんじゃないの?」


パニクる青いのに笑顔で問いかけるライダー。

うっわ、すっごく嬉しそうだよこの人。


「うん、じゃあ仕方がないね。僕も全力で相手をしないと」


そう言ってにっこりと微笑むぽややん悪魔。


「闇を切り裂く希望の翼 OVERS(ウィングオブサムライ)!!!」


ライダーがそう叫んだ瞬間、庭に銀色の巨人が現れる。

俺も青いのもポカーンとバカみたいに口を開けて巨人を見上げる。


『じゃあ行くよ♪』


とっても楽しそうな声で喋る巨人―――――もといライダー。

そのままゆっくりと足を持ち上げると――――――


「うわっ!ちょっタンマ!いや待っ――――」


『えい♪』


ぷちり


巨人が青いのを普通に踏み潰した。

ちなみにギャグなのでスプラッタではなく、普通に地面にめり込んでシクシク泣いている青いの。

その後彼は悔しそうに泣きながら、「俺が一番ガン○ムを上手く扱えるんだ!!」と捨てセリフを残し、そのまま逃げた。

いや、正確には逃げようとしたところをライダーが、『手伝ってあげるよ♪』と良いながらサッカボールキックで蹴飛ばしたのだ。

この日新たな星が夜空に生まれましたとさ。














「も、モビル○ーツだと!?」

「アーチャー!?どうしたの?何を見たのよ!!」


何故だかそんな声が塀の外から聞こえたが、ライダーと俺はサクッと無視して部屋の中に入った。

ってかライダー、何の違和感もなくフリフリエプロンを着るな。






















つづかない




あとがき

最近流行の単発異英霊にチャレンジ。
悪ふざけですねぇ・・・




前ダークヒーローのおまけで書いた設定のコピペ


クラス:ライダー

真名:アツシ

身長:162cm

体重:46kg

属性:混沌・善

筋 B+ 魔 B 耐 C+ 幸 A++ 敏 B 宝 A++


宝具

闇を切り裂く希望の翼 OVERS(ウイングオブサムライ)C++〜EX  ゴッドハンドとの併用により威力up

神が誇りし火の宝剣(ドラグンバスター)A++  悪しきゆめに絶大な威力を発揮する。反英霊に対しても同様

万物宿る精霊手(ゴッドハンド)C〜A++ 呼び出された世界の精霊の多さにより威力が変化


スキル

決戦存在(偽)A

世界に選ばれずして人類の決戦存在となった生きた伝説のみが持つスキル。
人々の希望を力に変える。
どれだけ傷付いてもこのスキルの保有者を信じる者が居る限り、消滅するまで立ち上がり戦う。
信じる想いがより強く、より数が多ければその分だけ各能力が上がる。


カリスマEX

人を統制する才能。
若くして世界を統一した男と同一存在である彼の呪いじみた魅力。
ヒーローであるが故にその人望は絶大。


絢爛舞踏A++

人にして人を超えた者が、屍の道を歩んだ末に辿り着く境地。
世界に夜明けを告げるとさえ詠われる力は人々に希望を与える。
カリスマのランクを二つ上げる効果もある。


歌唱力B(限定)

ガンパレードマーチの効果を引き出して歌うことができる。
このスキルを使ってガンパレードマーチを歌うと、敵味方共に撤退不可能になる。
歌い終わる前に敵が逃げると無効。


冷酷B

自身の本性を隠し、平気で相手を騙し利用する。
アツシの本来の性格であるが、決戦存在(偽)の効力により無効化されている。

2: kazu (2004/04/15 16:02:27)[kazuyan at alto.ocn.ne.jp]


おまけ


「なんでこんなのが呼び出されるのよ・・・・」


「フフフフフ・・・・マスター、貴方はとっても良い選択をした」


「なんでよ?」


「このイワッチに任せれば聖杯戦争を笑いの渦に巻き込む事などラクショーハラショー!」


「黙れ!」


「おおぅ!?」


「ゼー・・・ハー・・・・・うう・・・こんなのと一緒に居るのヤダよ・・・・」


「泣いてはいけませんよイリヤ嬢。立つのです!アスファルトに咲く花のように!――――――それに当たってこれを差し上げます」


「ボタン?・・・・なによこれ?」


「私の自信作です!それはもうスバラシィィィィィィ物ですよぉぉぉ!ささ、押して押して!」


「なんか怪しいわね・・・」


カチッ


チュドォォォォン!!


「・・・・・・ケホッ」


「スバラシイィィィィィ!イリヤスフィール、貴方は今輝いている!」


「・・・・・・・・殺すっ!!」


「エクスタシィィィィィィィィィィ!!!」


ドゴメキャボキメグボシャ


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