電波な再構成Fate M:なし 傾:まじめ? H:なし


メッセージ一覧

1: ASKD (2004/04/05 05:21:13)[ASKD at zero.ad.jp]

「はぁ……なんでこうなるのかなぁ……」
今、俺は冬木市の新都にあるホテルの一室にいる。
俺はココにいる理由を思い出していた。

一言でいえばあいつの代わりにお前が逝って来いとのこと。
本来参加するはずだった奴は仕事が長引いて参加できなくなったとの事。
迷惑なことに「そいつ」が自分の代わりに、俺を指名したらしい……その辺どうよ?
問題は上の人間がその意見を取り入れて、俺に「逝って来い」といいやがった事だ。
微妙にニュアンスが気になったが上司に逆らえるハズもなく、休暇中の俺は日本に行くことになった訳だ。
久々の休暇がパアになりあまつさえ、殺し合いに参加しなきゃならない。
この憤りどうしてくれようか……
      あいつ      生きてたら
これもすべてバゼットのせいだ!帰ったら覚えてろよ!

「なぁ、マスター?溜め息つくのはいいが……これからの方針を聞かせてくれよ」
ベッドに横になってだらけている自分を見下ろす形で見つめてくる男。
青のボディスーツに身を包んだこのサーヴァント……自分が呼び出した英霊である。
肩を竦めているその姿は人間臭さを醸し出していた。
「方針?……んー……マスターは俺がやるからサーヴァントはよろしく」
俺は枕に顔を埋めつつ、適当に言う。
顔を埋めているため表情はわからないが、盛大に溜め息をつかれてしまった。
「わかった。敵と闘れればそれでいいからなオレは……なら今日から捜し回るのか?」
我がサーヴァント様は中々好戦的ですなぁ……っと思いつつ、
「いや、今日は寝る!明日は観光!明後日は骨休めだ!」
っと、言い放ってみた。

いや、やる気が無いわけでは無いですよ?我がサーヴァント君。
ただ全部のサーヴァントが呼び出されていないみたいだし、それが呼び出されるまで取れなかった休暇分を少しでも取ろうとする心意気を買ってくれ。
とは口には出さないでおく。
「おいおい……ノンビリし過ぎじゃないのか?早く闘り合いたいんだぜオレはよ」
むぅ……どうやってこのサーヴァントを誤魔化すか、考え物だな。
令呪を使えば手っ取り早いけど、こんなんで使うのも馬鹿らしいので良い案も浮かんだ事だし提案してみる。
「俺はこの三日間は休むよ。待ちきれ無いならその三日間、挨拶程度の交戦は許可するよ」
ただし宝具は自衛に必要な時意外は禁止な、っと付け加える。
この提案をだすと男は考え込んだ後ニヤリと笑い「話がわかるぜあんた」と言い姿を消した。

「殺し合いか……別に嫌いじゃないけど……休暇中は勘弁だよまったく」
そう呟き瞼を閉じ、押し寄せる睡魔に身を任せることにした。

2: ASKD (2004/04/06 03:18:28)[ASKD at zero.ad.jp]

  1月31日


「昨日、ライダーと闘りあったぜ」

俺が朝一番に聞かされたことである。

許可するとは言ったけど……初日に出会い、闘り合うとは予想外だ。

「どうだった相手は……強かったか?」

まあダメージを受けて無いみたいだし、ちゃんと闘って無いんだろうけど。

「強くないぜ簡単にあしらえた、腕に一突きいれたら逃げやがった」

お互い宝具は使ってないがな、そう締めくくる青いの。

ふむ……インプット、ライダーは強くないっぽいっと……ん?

「なぁ、なんでライダーだってわかったんだ?」

疑問に思って聞いてみた、すると……

「マスターと一緒に行動してたぜ、そいつがライダーと喚いてた」

おっ…やるじゃないか、いい情報ゲットだな。

マスターはどんな奴だった?と口に出す前に。

「しっかしライダーも不憫だな、あんな喚くだけのガキがマスターとはなぁ」

喚くだけのガキ?どんな奴だ?

「特徴は?」

「どっちのだよ?」

以心伝心してくれよ、とは言わない。

「両方」

「ライダーは紫の髪を足元まで垂らして目隠しをしていたぜ」

目隠し?目が見えないのか?んな訳ねーか。

「魔眼の可能性があるな」

青いのは頷き、口を開いた。

「マスターの方はガキだ、二十歳過ぎてはいないだろうよ」

二十歳前ねぇ……なるほどなるほど。


「ん、了解。つーわけで出かけるぞコレを着ろ」

話しをやめ、俺はトランクからスーツを取りだし手渡す。

あっ呆けてる。

「コレはなんだ?」

「見てわからないか?お前の着替えだ、スーツしかないが我慢しろ」

「なんで着替えなきゃならないんだ?」

「出かけるからだと言ったが?」

「アホか、姿を消してりゃ問題ないだろうが」

「承知している……が、消えている間は幽霊みたいなものだろう?

 俺は幽霊なんぞ連れ歩きたくは無いしそんな趣味も無い、よってその案は却下する」

「なに言ってやがる、んな無駄な事してどうすんだよ」

「無駄なことをするのが人間ってもんだ

 無駄なことをしなくなったら生きててもつまらんだろう?

 ……それに意味もある」

「意味ねぇ……言ってみろよ」

「なに単純だよ、観光すると言っただろ?

 霊体に話しかけるなんて、一般人から見れば

 何も無いところに話しかけてるのと同じだ

 ついでに一人で食事してもつまらない

 もう一人いるなら会話しながらでも食べた方が楽しめるだろう?」

話しても無駄だとわかったのか、青いのは肩を竦めた。

……馬鹿にされてる気がする、使うか?令呪。

「はっ、まあいいだろう……おもしろい奴がマスターになったもんだ」

青いのはニヤッと擬音が付きそうな笑いをした。

「納得してくれたならいい、さっさとしろよ?

 色々見て回るんだからな」

「へいへい、辺りの地理もわかることだし付き合ってやるよ」

「そこらへんは勝手にしてくれ、休暇中は、まあ俺の勝手で決めたことだが

 聖杯戦争の事はあんまり考えたくない」

またも肩を竦め……着替えはじめた奴。

身長は同じくらいだから、着れるだろう。

まぁ、肉付きがちがうからピチピチになるかもしれんが……それはそれで面白いかも。






次回予告(偽)

「腹減ったな、おっ!ここに中華料理店があるな。ここにはいるぞ」

「……加減ってもんがあるだろ?赤すぎやしませんかこれ?」

「青いのが赤く!しっかりしろ!」

「ここでリタイアかよ……」

「私に任せれば彼を助けられるぞ?ただしその令呪をよこせ」

「くっ、仕方が無いか……」

「諜報活動に徹しろ、主換えに賛同しろ」

「─────間抜け」

「誰だ!?」

なんて結局同じ流れになるなんてことはありません(w


補足説明

独自キャラの名前と青いののクラスが出てこないのは仕様です。

クラスが出てこないのは最後に言ってたことがあるからです。

つまりクラスで呼ぶと否応無く考えさせられるとせめてもの逃避(おい

3: ASKD (2004/04/06 03:19:28)[ASKD at zero.ad.jp]

1行づつ改行を入れて見ました。

4: ASKD (2004/04/07 04:41:34)[ASKD at zero.ad.jp]



「むっ、値段の割にはうまいなこの鯛焼き」

「確かにいけるなコレ。んで?次はどこにむかってるんだよ」

「冬木教会だよ、一度会っておかないとな監督役に」


     



「意外と遠い所にあるな、このやろう」

教会前に着いたときに出た一言であった。

中々に立派な敷地じゃないか。

うらやましくなんかないぞ!このやろう!

百面相をしていたら顔を顰められた……ぐすん。

「はぁ、さっさとすますかぁ……行くぞ」

「へいへいっと」

扉を押し開くとそこは広い礼拝堂だった。

そして一人の神父らしき男がいた。

「あんたかい?監督役の言峰っていう人は?」

背を向けていた男はこちらに振りかえり

「君がバゼットの変わりにやってきた外来の魔術師だな?

 確かに私は監督役で言峰綺礼と言う」

それぐらいの情報は届いてるか。

今の俺は能面を張りつけていることだろう。

「ああ、間違いない。─────こいつのマスターだ」

後ろを親指で指してやる。

───顔を見てないが多分顰めていることだろう。

「現界させていたか……クラスを聞いておこうか?」

「悪いがそれは言えない。監督役といえど、どこから情報が洩れるかわからんのでね

 相手に有利になるかもしれない情報はなるべく出さないようにしているからな」

「───用心深いことだ、まあいい」

「呼び出したことと、参加する旨たしかに伝えた……じゃ、これで」

くるりと背をむけ歩き出す───その背に届く囁き。

「───道──その───求める」

聞こえるか聞こえないか或いはどちらであってもいいのか。

───だが確かにその声は届いた。

だからこちらも、一言返してやった。

聞こえるか聞こえないかは知らん。

「───夢幻を」





ふーっと息を吐き出し横になる。

場所は既にホテルだ。

あの後も色々と歩きまわったから、既に夜。

あとはシャワー浴びて寝るか……

「なぁ、あの時見せた顔はなんだ?」

と行動を起こそうとしたら聞いてきた。

「あの顔?ああ……能面の事か、あれは初対面の相手にだすんだよ

 表情から読まれないようにね

 まぁ、それ以前に一目見て───信用するな───

 って直感が働いたんだよ、自分の感は信じることにしてるから俺」

「ほー……じゃあよ、オレを呼び出した時は初対面だっただろう

 なんで、あの顔出さなかったんだ?」

むむ、説明は簡単だが……自分で言うのもアレなんだよなぁ。

「単純だよ、出てくる奴がどんなのであれ

 そいつと闘い抜くのが決定事項なのだから初めからそんな顔してたら

 信頼関係などできないだろ?」

どうだ!といわんばかりに笑顔で答えてやった。

ニヤーと擬音付きでな。

「クッ────ハハハハハハ!!確かになぁ───ククク

 最高だぜアンタ、ハズレ引いたかと思ったが当りだったかもな」

なんですと?ハズレだっただと。

ほっほう……なるほどねぇ。

「今更気付いたって遅い、始まったら当りだったと

 確信を持たせてやるよ」

「期待してるぜマスター」

「でも明日まではお休みだ」

「おいおい、そこはこのノリで闘いに赴くべきだろうが」

「嫌」

そうして時間は過ぎていく……



1月31日 END




後書かれ

言峰さんの不意打ちエピソードやるかやらないかで悩みました。

しても良かったんですが、その場合に

ギル様どうしようかなぁと思いまして断念(w

5: ASKD (2004/04/08 03:54:59)[ASKD at zero.ad.jp]



  2月1日


────それは偶然────再会は唐突であった。




今日は骨休めと定めた日だった。

故にこの身を休め、くつろぐ事にしか興味がない。

青いのは実体化してベッドで寝こけている。

そう豪快に寝られると逆に自身の眼が冴えてしまう。

そして───昨日、食した鯛焼きを食べに行こうとし───

今現在、お寺にいる。



「へぇ……今はこんな所にすんでるんですか?」

数年間会っていなかった相手───葛木宗一郎───話しかけた。

葛木は自分に茶を出した後、自身の分も入れてそれを飲んでいた。

「ああ……住職の厚意でな、ありがたいものだ」

しばらく会わなかったが、変わらないなこの人も……

「あっちの仕事はやめて、今なにやってるんです?」

「ふむ……今は教師をしている」

「なぬ!?資格持ってたんですか?知りませんでしたよ」

「言ってないからな、知らぬのも無理はあるまい」

「ははは、言われなきゃわかりませんよ

 あなたが教師してるなんて」

「さて、冬木には仕事で訪れたか?」

あー……まあ付き合い長いし、そんぐらいわかってしまうか。

「さいですよ。此度は仕事ですよ

 あーいやいや、そう騒がしくはしませんよ」

「ふむ……そうか」

納得したのか、少し頷き茶を啜る葛木さん。

「まあそろそろいい時間なんで、帰ります」

「大した持成しもできんで済まんな」

「十分ですよ、いいお茶でした───

 しばらく夜中の外出は控えてください

 ───じゃあ、仕事を終えたらまたきます」

そう言いお寺を後にする。

わざわざ門の所まで見送ってくれた。

「ではまた帰る時にでも」

「うむ、ではな」



あのお寺───柳洞寺といったか───すごいな。

龍脈でもあるのか───満ち足りた場所だ。

あそこを拠点にできたら───なんて無駄か。

一般人を巻き込むわけにはいかないしな。

まあ、あの人を一般人というのかどうかは別として。

もうじき夜が来る───その時間までには帰らなくては。




   interlude


「宗一郎様……あの男はマスターだったんですよ?

 何故、消してはいけないのですか?」

「あれには借りがあった……だから見逃した

 やるのであれば自身がマスターであることを明かしてからだ」

「そんな!?相手のクラス次第では

 私の魔術が効かないかもしれないのに───」

「キャスター」

「っ───!わかりました……」

「こだわるべきではない───だがそうするべき理由があった、ただそれだけだ」

「……どういった関係だったんですか?」

「───何回か仕事で手を組んだことがある、背をまかせたこともある」

「そうですか……なら───」

「ああ、できないこともない」

   interlude out




ホテルに戻ると奴は既に起きていた。

「どこに行ってたんだよ?」

とりあえずネクタイを緩めながら答える。

「なに数年来の知り合いと出会ってね、話しをしてた」

「でだ、もう十分だろ?そろそろ正式に行動を起こそうぜ」

「随分と焦らしたからな、今夜から回るか?」

「ああ、気力は満タンだぜ」

これから出会うであろう英霊達と早く闘いたいらしい。

ちょいとフライングでライダーと闘ったというに……

「あいよ、シャワーあびて食事とったら出るぞ、準備はバッチリか?」

「問題ないぜ───前線担当でいいんだよな?」

「もちろんだ、思う存分その力を振るってくれ」

「任せとけよ───オレ等の敵は全て穿ってやるぜ」

「頼もしい限りだ───ランサー」


そして俺の───橘 涼───聖杯戦争は幕を空ける。






後書かれ

おうおうおう、ようやくのお披露目。

マスターとクラスの呼び名(おい

ここでまた独自設定ー。

葛木さんと知り合いという設定でした。

さて、もうそろそろバトルに入れそうな予感がしてきました。



次回予告


我等がアイドル遠坂凛嬢が召喚したものとは……

半壊した居間に居たその生物の正体は!!

「ななな……」

「まお!まーお!まおお!?まおー!」

黒のマントを着た角の生えたピンクの物体だった……

サーヴァント・大まおー、その人(?)であった。

「あああ……私の聖杯戦争が……もう、終わりを告げちゃった……」

「まお!まおー……」

しゅんとするピンクの物体。

そして───ジェスチャーするピンク。

「なによ、口?中?歯?ああ、歯ね

 手?二本の指?チーズじゃないわよね……ん?あっそうか、手に濁点……で、か

 ───なになに───派・手・に・召・喚・さ・れ・て・す・み・ま・せ・ん

 がーーーー!!そんなこと伝えるためだけに三十分も取るなーーーー!!!」

「まぉぉ……」

果たしてどうなるのやら……凛は勝ち抜けるのか?

この続きは次回で!!


(注:続きません嘘です。


記事一覧へ戻る(I)