Der Wecker einer weisen Prinzessin−届け奇跡は聖杯へ 5 M:凛、他 傾:シリアス


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1: 唄子 (2004/03/20 22:42:45)[orange.peco.chipi@m2.dion.ne.jp]

/5 Thinking warms have scarlet dream


間桐邸――――

人など居ないように思われる、明かりも灯らぬ屋敷。
その居間に、一人の老人が居る。
背丈は低く、顔面苦渋のためか深く刻まれた皺、皺、皺。
手には、愛用のものだろう杖が握られており、握る手も
顔のような深い皺が刻まれている。

だが、その両目だけは老人のモノではなかった。

長い歳月を生き、いずれ来る天寿を全うする。
今まで来た道を、時折懐かしそうに振り返り、
また歩き出す、老いを知るからこそ、優しくなれる
そんな目では断じて無い。

黒い穴。
光など入る隙は無い。
だが決して空虚なのではなく、
穿たれた穴のような窪みには
紅い野心の淀みが満ちている。


その淀みに、闇のようなローブを纏った人影が現れる。

「ふぉっふぉ、アサシンか…。
それで、御主は役目を果たしたんじゃろうな?」

「…問題ない、娘は行った。」

闇は―――
アサシンは抑揚無く老人へ答える。

「…だが、良いのか?
本当にあなのような者だけに任せておいて。
やはり魔術師殿が直に…」

アサシンは何かを危惧するかのように、非難している。

「問題ないわ。アレはその様に創っているからのぅ。
それに、この身だけでは聖杯をどうすることも出来ぬと、おぬしも知っておろう。
ワシだけではの、あの娘は聖杯を受け入れはせんじゃろう?
思いの外、鍛えすぎたようじゃわい…。
しかも、まだ聖杯は完全に満ちてはおらん。
だが、ちょいと細工してこの地の竜脈を食わせておる。
それほど待ずとも、時が来るじゃろうて」

老人は嬉しそうに顔を歪めて、愉快そうに笑った。

「だが、魔術師殿よ。情報と違い、教会の代行者が来ているようだが?」

「フンッ。好きにやらせておけば良い。
どうせ奴等が真相を知った時には、もう終わっておるのだからな」

永遠の命。
この腐敗する体からの開放。
永久の存在への昇華。

老人の狂気は、その目に宿る不吉さを増していく―――

もう会話は終わったのだろう。
既に佇む人は老人一人。
その老人も、精神はもうここから離れていた。
自己の狂気の奥へ沈んで――――












徐々に意識が明るくなってくる…。
目が光に驚いて、一旦閉じる。
んん…
もう朝か…?

それにしては、いまいちスッキリしない。
俺はこれでも早起きは得意なほうだし、目覚めもいい。
それにしてもなぜか背中が、痛い…。
また土蔵で寝ちまったのか?
あー、まずい。もうそろそろ起きないと、
腹を空かせた獅子や虎が俺を食べてしまう。

「くぅ〜、いたたたた、んーん!
んじゃぁ、朝飯作りますか」

と、伸びたあと体を起して、目を見開いた先には…


半眼で呆れている凛と、
嬉しそうにこっちを見たあと、
茶碗を出そうとしているセイバーの背中が居た。

「っと、あれ?凛に、セイバー…?
ってここ居間じゃないか!?俺こんなとこで眠ってたのか?」

「正確に言うと、眠ってたんじゃなくて気を失ってたのよ」

なぜか凛が不機嫌そうに言ってくる。

「ごめん、その、だらしなかったな。居間で寝るなんて…
って気を失って!?
ん、……あ!」

「やっと分った?そう、あんたはあの戦いに巻き込まれて…」

凛が、遠い目をして語りだす…。
って、

「おい。そこまでボケてない。お前のリバー撃ち。
あれがスゲー良いとこに絶妙なタイミングで入ったんだよ。
そうだよなぁ、凛?」

凛は、まるで悪行がばれた代官みたいに唸って

「くっ!覚えていたのねっ!」

なんて言ってる。

「お前なぁ、まず手を上げる習慣をなくしなさい。
そりゃまぁ、あれくらいで気絶しちまった俺も俺だけどさぁ。
やっぱ女の子があんなの打てるってのは、悲しいぞ」

「なによ、あれは士郎を邪でそれた道から救ってあげたんじゃない!
…柳洞君といい、志貴といい、あんたそっちの気があるんじゃないの?
私、すっごく不安になっちゃって、ついやっちゃったじゃない…」

「ば、馬鹿!お前何言ってるんだよっ!
一成はそもそも友達だし、遠野さんはいきなりでビックリしただけだよ。
ハァ、凛は早とちりだかなんだか、ったっく。
でも、ヤキモチ妬いたんだろ?」

お!ボンッってな音がしそうなくらい真っ赤になっている。
まぁ、俺も少し赤くはなっているかもしれないけど。

「ヤキモチって、な、何であたしが男に妬かなきゃなんないのよっ!
し、士郎こそちょっと自意識過剰なんじゃない?」

フフンッ、と自信を取り戻したような微笑。
まぁ、これ位にしとこう。
それよりも…

「それより、桜は?」

「あの子ならいま私の部屋で休ませてるわよ。
気を失ってるだけ見たいね。
多分、軽い当身か、もしくは魔術で。
調べてみたけど、外傷、魔術の残留もないみたいだから
朝には目を覚ますわよ」

「そうか。凛もごくろうさん。
大変だったんじゃないか?」

「フ、フンッ。どっかの誰かさんは気絶しちゃってるし、
しょうがないじゃない。それに桜は女の子なんだから
あんたが色々調べるのは不味いでしょ。」

また顔を赤くして、ぷいっと横を向いてしまった。

ああ、凛はやっぱり可愛い。
それにしても、桜が無事でよかった。
やっとこの戦争が終わって、また皆で
楽しく暮らせていけると思ってたから。

もし、桜がそこに居ないなんて事になったら…
いかんいかん!縁起でもないこと!
現にこうして桜は無事だし、現状は100点満点だ。

「でも、士郎。なんで桜は襲われたのかしらね?」

「えっ?」

そうだ。今夜は色々在りすぎて…

凛が言うように、桜が襲われなきゃいけない理由は、無い。
確かに慎二は、前回の聖杯戦争ではマスターだったが、桜はそれを知らないはずだ。
だが、仮に知っていたとしても、どうして襲われる理由になる?

いや、そもそも何で今ごろになってサーヴァントがウロウロしてるんだ。
聖杯戦争は終わったてのに…。

そして、サーヴァントを退けた遠野さん。
悪い人じゃなさそうだけど、あの力は一体?

「ああ、そういや遠野さんは?それにシエルさんも」

「シエルさんなら、教会の上司に報告しなきゃならないからって帰ったわよ。
志貴は今、休んでる。疲れたんですって。
あんたを運んだのも志貴よ。
そうそう、あんたの部屋の隣、貸しといたからね。
私の部屋は、桜が使ってるし。」

「そうか…。まぁサーヴァントとあんだけやればなぁ。
それにしても凄いよな、あれって。
どういう鍛え方したらあんなことできるんだよ。」

「さぁ?でも教会の代行者、それもごく僅かな上位の人たちだけらしいけど、
あんな人も居るでしょうね、人外の者と戦うんだから。
もっとも志貴は関係者ってだけで、教会の人間じゃないみたいだけど」

「シエルさん言ってたもんなぁ。でもそうすると遠野さんは何やってる人なんだ?」

「それこそシエルさんにでも聞かないと解らないわよ。
それに、あんたやけに志貴のこと信用しているみたいだから
言うのも何なんだけど、シエルさん帰り際に私に言ったわよ。
『今の遠野志貴は信用するな』ってね」

「はぁ?なに言ってんだよ、シエルさんは遠野さんの昔からの知り合いだろ?
信用してくれってならともかく、信用するなって、なんだよ?」

「そんなの解らないわよ。
まぁ、私は前から信用してなかったから。
あんたもおかしいと思わないの?
彼と今回のサーヴァント、時期が近すぎない?
それにあの力。油断したらこっちがやられるわよ。」

確かに、遠野さんは謎が多い。
それにあの体術。聖杯戦争も知っていたし。
分るのは名前と年齢。まぁ実家もか…

「なぁ、遠野さんの実家に電話して聞いてみるとか?」

「うーん。最終手段ね。大体私達なんかが、あの遠野家に電話しても
まともに取り次いでもらえるのかしら?
お金持ちの家って、いたずらとか多いし。なんか厳しそうじゃない?」

「そうだよなぁ。
ドラマとかじゃ、アポイント無しには取り次いでもらえないし。
こう冷たいお手伝いさんとかが出てきて、電話切られそうだもんなぁ。」

「まぁ、だからそれはよっぽどの時って事で、ね?」

今は出来ることをするだけだ。
そう、明日に備えてしっかり睡眠。
今後のことは、明日にでもまた話し合おう。
時計を見ると、もう2時を回っていた。

「んじゃ、今日は休みますかっ」

「そうね、明日になったらまた何か分るかもしれないし。
志貴との話もまだ途中だったから、明日また続きをやりましょ。」

そう言って、凛は居間から、大広間へ続くほうへ歩いていく。

「あ、お前今日そっちか?」

「ええ。桜と一緒に寝るのも無理だしね。
あ、そうそう、志貴にあんたの布団貸しちゃってるから。
あんたもこっちよ。」

「!?
そりゃどういう…?」

「どういうって、あんたも大広間に布団敷くのよ。
幸いここは布団の数が多いから助かったわ。
ほら、どうしたの?寝るんでしょ?」

寝るんでしょ?寝るんでしょ?ねるんでしょ?ねるんで…

「り、凛。その今日はお客さんも居るし、その、やっぱまずいんじゃ…」

「え?
…………
…………
………………!!
あ、あんたねぇ…。違うわよっ!
そんなんじゃなくて、布団は別々!
セイバーには真ん中に入ってもらうから、
その、そんなんじゃないわよ!」

「へ?ご、ご、ごめん!!
いや、おれその仲直りして、そのはじめの夜で、
その、一緒の布団かもって、んで、その期待してたっていうか、
いや、その、ごめん」

「…べつに謝らなくてもいいわよ。
期待しててくれて嬉しいし…。」

凛は、それっきり赤くなったままこっちを向いてくれない。
あぁ俺ってば、なんてことを。
そりゃ、早とちりしてしまったのは、こっちが悪いんだが。
俺だって男だし、やっぱそういうの期待してしまってるわけで…

「…が終わったらね」

凛が何か言ったようだ。

「え?ごめん凛、よく聞こえなかった」

「今度のごたごたが終わったらねって言ったの!
もう!その、士郎は期待してたんでしょ!?」

うわー、真っ赤っ赤だ。
てか、俺もか。

「うん、その、よろしく!」

それが精一杯だった。
こうして、俺と凛は大広間に向かった。
セイバーが真ん中かぁ。
俺は凛の隣でもいいのになぁ。

ん?そういやセイバーは…









ピロロロ〜ロ〜ピロロ〜♪
ジャーから、電子音が鳴っている。

「ん♪ご飯が炊けたようですね!
フッフッフ、私だって、全然料理が出来ないわけでは無いことがこれで
分ったでしょう、士郎!
さぁ、ではおかずを作ることは無理なので、作ってくれることを所望します!」

さぁ、とセイバーが振り向いたほうに、二人の姿はもう無かった。
そこには、猫が一匹、こちらを馬鹿にしたように横目で見ていて…。


出て行った。




くっ!このような、このような理不尽が許されて…!!!
許されて良いものでしょうか!?

かっと、目を見開いたまま、拳を握る
心とは裏腹に、とりあえずジャーを開けた。
カパッ。
鼻腔をくすぐる、ほんのり甘い暖かい湯気。

「あぁ!そういえば、士郎が以前言っていましたね。
『炊き立てのご飯。それは何よりのおかずだ』と。
どれどれ、むぐむぐ…。
ん!これは、これはご飯だけでいけますね!4杯はっ!」


と、茶碗に注ごうとしたところで、不意に影が落ちる。

「ちょっと、セイバー?何しているのかしら?」

顔をあげた先には、主である少女が不機嫌そうに立っている。

「凛!?
…そうですか、貴方も…。
ふっ、分りました、一杯だけですよ?」

爽やかに、口元に米粒をつけたサーヴァントがこちらに
よそおった茶碗を向けてくる。
しかも、何気にこちらを見下したかように…

ああ、眩暈が、あの誇り高き騎士王が…

「こんのぉぉぉ、レッドイービルチョォォォップ!!!」

この日以来、セイバー深夜食事禁止法が、衛宮家で設けられたのだった。












――――――私は、紅い紅い平原に居る。
あれ、こんな所、冬木市にあっただろうか?
なんでこんなところに来ているのだろうか?

周りには大小様々な、真っ赤な花が咲き乱れていた。

綺麗なところ、先輩にも教えてあげよう。

近くに少し大きな花があった。

わぁ、綺麗な花。
手に取ろうとして、それが花から違うものに変わった。

それは誰かの手。
それは誰かの目。
それは誰かの足首。
耳、頭、胴、指、臓器、―――――――
血液、紅い紅い紅い紅い紅い紅い紅い――――――――

いやぁ、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー―――――――――!!!

走る、走って逃げる。
足が滑る、何かに躓く。
何かは、何かだ、見ないし、考えない。
なんどもこけて、倒れて、滑って、
薄桃色だった、お気に入りのスカート。
もう着れない。
先輩が、珍しく先輩が褒めてくれたのに。
『綺麗だね』って。
あの、服装には鈍い先輩が。
『桜色、名前のように良く似合ってる』って褒めてくれたのに。
もう履けない。

だってこんなに毒々しい真っ赤なスカート。
クリーニングに出してももう落ちないだろうなぁ。
そう考えながら走って、また躓いた。

そもそも、自分はどこへ向かっているのだろう。
こんなに走っているのに息が切れない。
汗もかかない、きつくない。

あれ、私はこんなに走れたのかな?
何で走ってるのかな?
スカートは何で汚れたのかな?
なんでこんなとに居るのかな?

分らないけど走る。どこに行きたいなんて
もう考えない。
行きたいところは一つしかない。

―――先輩!!

紅い平原にも終わりが見えた。

そこには、大好きなあの人が笑顔でこっちに手を振っている。
あはは、良かった。
やっと終わる。
先輩は、あたしのスカートに驚くかもしれないけど、
理由を話したたら、きっと同情してくれる、気に掛けてくれる。
姉さんのこと少しでも忘れて、私のほうを見てくれる。
うん、このまま抱きついて泣いてしまおうか?
そしたら今日は泊めてくれるかな?
そうだ、そうしよう。
あと少し、もう少し、先輩までもう少し。

先輩の顔がはっきり見える。
その顔は私に向けて――――

「士郎下がって!」

姉さんが出てきた。
ああ、邪魔。
なんで、もう少しで先輩と。
いつも姉さんは邪魔だ。

「士郎、貴方の身は私が守る!」

ああ、セイバーさんまで、鬱陶しいです。
貴方は大人しくしていればいいんです。

先輩、先輩、先輩――――!
なのに先輩は私の顔見て引きつってる。

ああ、この服は、さっき転んで。
でも、痛くないから平気なんですよ。
先輩が褒めてくれたスカート、汚れちゃいましたけど。
何かのせいなんです。
何かがたくさん落ちてて、気持ち悪くて、慌てて。

ねぇ、先輩?
何で逃げるんですか?
何で姉さんなんですか?
セイバーさんは何故まだ居るんですか?
ねぇ、私じゃ駄目なんですか?

ねぇ、先輩――――――――――!!



「ふぉっふぉ、それはしょうがないことじゃて。
御主は呪われておる。
呪われておる聖杯じゃからなぁ。
のぅ、桜」

いや、いやいや。
なんでおじい様が?
なんで、何しに来たんですか?
もう嫌です。
もう間桐の家には戻りません!
いや、いあやぁぁあぁぁぁ!!!

「子供では在るまいに。
じゃが、それでは御主はどこへ行くというんじゃ?
のおぅ?桜よ。
衛宮の倅のとこにでもいくのか?
ふむ、それは別に良いがの」

行っても良いんですか?

「ああ、じゃが約束じゃ…。」

約束って、一体…?

「なぁに、簡単なことじゃ。
良いか桜?
人を殺めてはならんぞ。」

え…?そんな、私そんなことしません!

「それじゃ、なんでお前の服は血に染まっておるんじゃ?」

そ、それは。これは転んで、そのときに、何かがたくさんあって
怖くなって、走って、転んだ時に…

「…そうかそうか。では、桜よ、何故お前は嬉しそうなんじゃ?」

別に嬉しくなんか…
そう思って、手を顔へ運ぶと、口元が綻んでいる事に気づいた。

あ、きっと、さっき先輩を見たから…

「先輩、衛宮の倅か。では、桜お前が持っているそれは何じゃ?」

ん?
私何も持ってない。
何でそんなこと…

手を開くと、何か重みのある音が足元にした。
えっ?
そこに在ったのは先輩。
目を見開いたまま、舌をだらしなく伸ばしている
先輩の顔が――――――

「ふぉっふぉ、困ったもんじゃて。
さて、これでは衛宮の倅のとこには行けぬのぅ。
フォフォっフォフォっフォ―――――――――――――」


わ、私、何を、私じゃない、私のはず無い、私じゃ、

「聖杯はの、人を殺すことしか出来ないんじゃ。
桜、御主はもっともこの世に居てはいけないものなんじゃよ」

ち、ちがう、ちがうちがう――――
私じゃ。
でも、なぜか涙は出てこなかった。
先輩死んじゃった。

やっぱり私かもしれない。
姉さんの所に行かせる位ならと。
思ったことは――――ある。
でも、だからといってそんなこと。
分らない、分らない、わからないわからないわから――――――
そこで意識は止まったままだ。
目をつぶって闇に沈む。

今はただ目をつぶって、今は何も考えずに、この眠気にも似た
眩暈に身を任せて――――







「はっ、くぅっ!!」

自分で自分の胸を強く抑えてた。
私、私、一体?
明るい日差しが、窓から零れてくる。
見たこと無い部屋だったけど、いつものお屋敷の中ということは
直ぐ気が付いた。

きっとここは姉さんの部屋だ。
先輩の家に、自分の部屋を…
さっきの気持ちを思い出す。
私のたった一つの綺麗なものが、
私のたった一人の姉だった人のもとへ行く。
そして私には何も。

「だめ、だめよ…。」

暗くなりそうな、考えを振り払って、
起きようと思った。
まずは先輩にお礼だ。

なにより早く先輩の笑顔が見たかったから。
私はベットから身を起した。

初めに顔をあわせるのが先輩である事を祈りながら―――









黒猫は、娘が出て行くのを見ていた。
憔悴しているように、足取りは疲れているようだ。
だから猫が居ることにも気づかない。
それを見て気持ちよさそうに喉を鳴らす。

そして、すぐまた気まぐれの様に、
その場所を離れるのであった。



〜あとがき

 また、ちょっと進行が遅れております。 
 ええ、ちょっと詰が甘くてなんども書き直したせいです。
 ほわぁ、次はもっとかっくぃぃ話に!
 なりますように。

 セイバーさんが壊れていってるような。
 いや、好きなのに!もっと活躍させなきゃと思いつつ  唄子


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