Fate/stay night again 此|翳圈〃后АΑΑΕ轡螢▲后


メッセージ一覧

1: タケ (2004/03/19 20:35:00)




あまりの出来事に全身の力が抜けていく

手から滑り落ちた双剣が、大地に打たれて砕け散る


「・・・・・なんでさ」

呆然と立ちすくみ、そう言うことしかできなかった



Fate/stay night again 此 素肋紊旅姫〜

中編



「士郎、無事・・・・・!?」


まもなく遠坂が駆けつけてきた

背後から呼びかける声に、振り返る


「士郎・・・・・・?」


「―――ああ、大丈夫だ。多分身体に怪我はない」
心配げな遠坂の声になんとかそれだけ答える


「―――そう、怪我が無くて良かった・・・・」
遠坂が安堵の息をつく




「それで、結局あいつ何だったの?私が来たときにはもう近くにいないみたいだったけど」

あいつが何か

その答えはこれしかない

「仮面ライダー」
確固たる自信を持って、俺は遠坂に答えた

顔の半分を覆ったマスク

やたらチューンナップされたバイク

あれを分類するならば、きっと仮面ライダーになるはずだ

俺の答えを聞くと、遠坂はにっこり笑って

「ふざけるなやボケ」
とのたまった

「ごめんなさい、相手はライダーです。自分で名乗ってたから間違いありません」

平謝り

きっと、遠坂はカルシウムが足りてないに違いない
時期を見て牛乳を大量に飲むように話してみよう
――――――胸も小さいし


「それで、マスターの姿は確認できたの?」
ギロリと睨んでくる遠坂

圧倒的存在感で俺を押しつぶそうとする遠坂のプレッシャー
その視線は、一欠片の偽りすら許さないという意思表示の表れであった

「――――――ライダーのマスターは慎二だった。」

ありのままを話す

遠坂とパートナーである以上、情報の共有は当然だし
何より慎二を止めるには、一人でも多くの力を借りられた方がいい

一人で挑むことの無謀さと虚しさを俺は知ってしまったから―――――


「・・・・・・・・・・・・・そう、可能性の一つとしては考えてはいたけど。
魔術師としての力はなくなっても、間桐の家には魔術の知識が残ってたハズだし」


「慎二には睨みを利かせておいたから、そう簡単には間桐本家をでて、人を襲おうとはしないとは思うけど・・・・」

これはその場しのぎの対策にしかならない、なぜなら―――

「相手が間桐の家に籠もってるとなると、迂闊に攻め込むのは拙いわね。
魔術師の家である以上、どんな結界が張り巡らされているかわかったものじゃないし。
となると、相手が出てきたところを抑えるしかないか」

「相手が出てくるとき・・・・・?」

「ええ。彼らが学校に結界を張っている以上、その結界を使うために必ず間桐の家から出てくるはずよ。
私たちは、結界を発動させられる前に慎二とライダーを止める。これくらいが妥当な案だとは思うけど・・・
今のところ、これがこちらのリスクが一番少ない方法ね」

「なら、セイバーも含めて、この作戦を中心に煮詰めていくか」

「ええ、そうしましょう―――」




「そういえば、さっきの子はどうなったんだ?」

ライダーに襲われた女性徒
遠坂の話だと、そこまで深刻というわけではないらしいが・・・

「大丈夫、もともとそこまで酷い物じゃなかったし。今は保健室で寝かせてあるわ」

「そうか、良かった・・・・」

美綴もじきに見つかるだろう。ひょっとしたらもう見つかっているかもしれない

慎二はまだ決定的な被害者を出していない

学校の結界さえ発動させなければ、慎二はまだ十分にやり直せる


・・・・ああ、大切なことを伝え忘れてた
遠坂も心配してたもんな

「遠坂」

「どうしたの?」

「美綴はおおよそ無事みたいだ。慎二の話だと女性徒と同じ程度にしか生気を吸われてないみたいだし。
路地裏に放置してきたって言ってたから、もう見つかってるころだと思う」

「・・・・・・・そう。綾子は無事なのね―――」

そう言って微笑みを浮かべる遠坂

その綺麗な微笑みに、胸が高鳴る

頭に血が上ってくる

「――――――ッ!」

いかんいかん!俺にはセイバーがいるじゃないか!!

・・・・・でもこの時代のセイバーは、俺のことをなんとも思ってないし―――

ってそういう問題じゃない!!

「あーもう!俺は一体何を考えてるんだ!!」

「・・・・・・・・・・・・・?」
頭を抱えてウンウン唸る俺を、遠坂はいぶかしげな表情で見つめていた―――――――――








晩ご飯は遠坂が担当した

なんでも、美味しいニンジンが大量に手に入ったらしい

・・・・・まさかな


「「「「いただきまーす」」」」

4人で囲む食卓

晩ご飯にも桜は来なかった

・・・・それもそうだろう

慎二からしてみれば俺は敵以外の何者でもない

敵の所に人質になるような人間を、わざわざ送り出すような真似をアイツがするわけ無い

明日からは、学校にすら来なくなるかもしれないな・・・・

考え事をして箸を止めていたら、セイバーが話しかけてきた

「シロウ、食べないのならばその八宝菜は私がいただきますね」

俺が返事を言う前に、セイバーはもう八宝菜を自分の皿に移してしまった

・・・・・・・食いしん坊万歳






「なあ、藤ねえ」
食後、藤ねえに話しかける

居間にいるのは俺と藤ねえの二人
遠坂は台所へ食器洗いに
セイバーは道場で俺をしごく準備をしている

「ん、なーに士郎?」
座布団を枕に転がっていた藤ねえが、横になったままの姿勢で答える

「―――美綴は見つかったのか?」
藤ねえが息をのむ
そして体を起こして俺に向き直る

食器を洗っていた遠坂がいつの間洗い物を中断してこちらに注意を向けていた

「どうなんだ、藤ねえ。やっぱりまだ変化は無しなのか」

たとえ大事はないと聞かされていても、不安な物は不安だ
俺からの又聞きである遠坂も、その思いは同じだろう

藤ねえは、しばし思案したあと言った

「・・・・・そっか、士郎も弓道部だったわね。美綴さんとも仲が良かったし。
―――うん、美綴さんは見つかったわ。外傷は無し、軽い意識混濁状態だったからしばらく自宅で
療養することになるだろうけど、二三日もしないうちに学校に出てこられるわ。
―――これ以上の話しはダメ。士郎も友達なら、あとは美綴さん本人から聞きなさい。」

「美綴は無事・・・・・」

安堵の溜息が漏れる

遠坂もきっと同じ気持ちだろう

再び食器洗いに向かった遠坂の、後ろ姿を見てそう思った







食後のセイバーとの訓練

これは、自分からセイバーに頼んだことだった

この体で動きを完全にトレースするには、一回でも多く、動きに体を慣れさせておいた方がいい

そう思い、セイバーに頼み込んで始めた訓練だったのだが・・・・


―――多少武術の心得があったからだろうか

セイバーのしごきは記憶にある物よりもかなり厳しい


右胴を狙ってくる攻撃を右の竹刀で受け止め、左手の竹刀で反撃を試みる
肩を狙ったその攻撃を、半身になることで難なくかわし、次の攻撃へと転じるセイバー

ちなみに、セイバーの使っているのが一般的な竹刀。俺の使っているの竹刀が、普通の物を二つに折ったくらいのサイズで、干将莫耶を模した物だ


セイバーの猛攻は続く

両手の竹刀を合わせて、何とか刃を押しとどめるものの、セイバーの力の前に疲労だけが蓄積されていく

このままじゃ、いずれうち負ける・・・・・!


俺は反撃に転じるために心眼スキルを発動させた

これで、勝利の確率が1%でもあればそれを引き寄せられるはず・・・・・!

―――状況を客観的思考で分析
相手の攻撃パターンを解析
自らに可能な対処法を想定する

導き出される勝率は・・・・


―――0.9%


足りてないし


がっくりきた

それが拙かった

気力が萎えたその瞬間


「はっ――――――!」

胸を貫く一撃―――

とっさに十字に竹刀を構えるが、セイバーの一撃は俺の竹刀を打ち砕き、十分すぎるほどの威力を込めて俺に叩き込まれる―――!


「っぐぅ―――!」

ダァン!!

道場の壁に強く叩きつけられ、ずるずると落ちていく

それを感知したのを最後に

俺の意識は闇に飲まれていった―――――



――――――――――――――――――――――――
作者旅行のため執筆がかなり遅れてしまいました
あんまり更新しないと各所から怒られそうなので、短いですがこの辺りで一度投稿させていただきます

本来なら前後編に分けるつもりだったので、後編は一層短くなりそうですがご容赦ください


記事一覧へ戻る(I)