Fate/stay night again 掘 雰后ДャグM衛宮士郎


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1: タケ (2004/03/04 10:29:01)



そんなセイバーを見つめていると、不意にセイバーの顔が引き締まった
「―――シロウ、魔術師とサーヴァントが近づいて来ています
私は迎撃に向かいますので貴方はここにいてください」



――――そう言ってセイバーは、塀を飛び越えていった




Fate/stay night again 掘 Double Red Demons〜





魔術師とサーヴァント・・・・・・・・?

「っ――――――――!」

間違いない、遠坂とアーチャーのことだ

迂闊だった
こんな大事なことを忘れているなんて――――!

セイバーは既に塀の向こう側だ


――――手遅れになる前にセイバーを止めなければ


塀に向かって駆け出す


――――全身に満ちた魔力が、四肢を強化していくのがわかる――――


セイバーを追いかけるようにして俺も塀を飛び越えた――――




塀の外に飛び降りて周りを見渡す

「セイバー、何処だ・・・!?」


月が雲に隠れ、あたりは闇に閉ざされている

――――だが、魔力で強化した俺の目には関係ない



「見つけた・・・・!」

人気のない小道に走る





――――それは、一瞬の出来事だった


アーチャーと対峙するセイバー


セイバーはためらうことなくアーチャーへ突進し、一撃で相手の態勢を切り崩し

――――たやすくアーチャーを斬り捨てた――――

「っ――――――――!」

アイツ、さっき俺が言ったことわかってくれたんじゃなかったのか!?

トドメとばかりに腕を振り上げアーチャーの首をはねようとするセイバー

が、刃がアーチャーに触れる寸前、アーチャーは強力な魔術の発動とともに消え失せた


セイバーは止まらない

そのまま、奥にいた遠坂に向かってつっこんでいく


「っく――――、投影、開始!」


相手を倒そうとするセイバーにどれだけ持つか知らないが、ここで止められなかったら遠坂は――――!



――――遠坂が大魔術を放つ、だが、魔術耐性Aのセイバーにダメージを与えることが出来ない



どん、と尻餅をつく音


奇跡的にセイバーの一撃をかわしたものの、遠坂はそれで動けなくなった


セイバーが遠坂を追いつめ、風王結界を突きつける――――

「――――」


セイバーの体が動く
風王結界で、相手の喉を貫こうと――――



「やめろ、セイバーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
――――投影、完了

手にした剣で、セイバーの風王結界を弾く

「・・・止めろ、さっきも頼んだだろ、セイバー。人を殺さないでくれ・・・・」


セイバーを見つめてそう言う
――――彼女が本気で遠坂を殺そうとするのであれば、令呪を使ってでも止めなければいけない


「・・・・・・・?何を言ってるのですか、シロウ?」

なんてことを言ってくる
やはり、彼女にとって敵は敵でしかなく、俺の意見は、所詮甘い理想論だということだろうか

「別に、彼女を殺すつもりはありません」

そうか、やっぱり、遠坂を殺すつもりかか、ならしょうがな・・・・って
――――今、かなり意外なこと口にしなかったか?

遠坂も何処か、呆気にとられたような顔をしている

「セイバー、よく聞こえなかった。もう一度言ってくれないか?」
確認してみる

「ですから、私に彼女を殺すつもりはあるません。
――――そもそも、シロウが殺さないようにと言ったではないですか」

おかしい、だってそれはセイバーのしていた行動に矛盾している


「だって、セイバー。アーチャーを斬り捨てて、遠坂――――魔術師に剣を突きつけてたじゃないか」
そう、それなのに殺す気がなかったというのは矛盾している気がする

するとセイバーはこんなことを言ってきた


「峰打ちです」


両刃の西洋剣に峰はないだろう


「いや、西洋剣に峰はないだろう」
つっこんでみた


「作りました」



聞き捨てならないことを言った

「作ったって、まさか片方の刃削ったのか!!?」

伝説の剣をそんな簡単に削ったらまずいだろ!



「・・・冗談です」
セイバーがニヤリと笑う


――――あぁ・・・、セイバーとあかいあくまがだぶって見える――――


なんだかもう疲れてきた・・・・・・
「ちなみに、冗談ってどの辺りから・・・・・?」

「シロウはどの辺りから冗談であることを望みますか?」
不敵に笑う







――――神様、いくら俺が改変を望んだからといってこれは多少酷くはないでしょうか?







俺がそんなことを思っているとセイバーは惚れ惚れするような笑みを浮かべていった

「大丈夫です、シロウ。
私は、貴方の剣となると誓いました。
――――私は、貴方の理想を見届けてみたい。だから、私から誰かを殺すということはしません」

「セイバー・・・・」

――――セイバーが俺の味方をしてくれている

これ以上心強いものはないと思った


「ありがとう、セイバー」
そういって、セイバーの髪をくしゃっと撫でる
絹のようにきめ細かな金の髪が指の隙間から抜けていく

「っな――!シ、シロウ!?」
セイバーが、真っ赤になっている

だけど止めてやるつもりはない
魔術の基本は等価交換
さっきは俺が遊ばれたんだから、今度は俺がセイバーで遊ぶ番だ


――――魔術関係ないけど


「どうした、セイバー?嫌なら止めるぞ?」

「い、いえ・・・別に嫌というわけではないのですが・・・・」
アーサー王として生きてきたセイバーだ
頭を撫でられたことなんてきっと数えるほどもないのだろう
心地よさそうに撫でられるがままにしている

セイバーも嬉しそうだし、たまに頭を撫でてあげようかななんて俺が思っていると――――


「・・・・・・・・・・・・・・・・で、そろそろ話してもいいかしら?」


不意に、尻餅をついていた遠坂が言った


「――――――――!」
とっさに、俺から離れるセイバー

いや、今更離れてもさっきからずっと見られてたんだってば
――――まぁ、俺もかなり恥ずかしいけどさ


遠坂に手を差し出す

「ありがと、衛宮君」

そう言って、遠坂は俺の手を取り立ち上がる

ぱんぱん、とお尻を払って

あーあ、とばかりにふてくされる遠坂


「それで、なんで遠坂はこんなところにいるんだ?」
聞いてみた

すると遠坂は、ギンッと凄い目で俺を睨んでいった

「人が、ランサーに殺されそうになってやしないかと心配できたっていうのに、そういう言い方はないん
じゃない?」

怖ッ
本家あかいあくまの登場だ

ん・・・・?今なんかこいつ、変なこと言わなかったか?

「なぁ、遠坂――――」

「なんで、俺が殺されると思ったんだ?」

「っ――――――――!」
あ、今痛いところ突いたみたいだ
遠坂がしまったっていう顔をしている

俺がランサーに襲われるかもしれないなんて知ってる奴は――――

1.俺が魔術師ということを知っている

・・・・これはないか、聖杯戦争ってののルール上、味方に引き込んでもなんのメリットも無かったと思わ
れる俺を遠坂が助けに来る理由にはならない

2.ランサーのマスター

遠坂はアーチャーのマスターだ。これは絶対無い


3番目の仮説・・・・

――――そうか、そうだったのか

「――――――――遠坂」

「な、何かしら、衛宮君?」

――――3番目の仮説
それは、ランサーに殺された俺を助けてくれた人であるということ

「ありがとう、遠坂」

「あ・・・・」
赤い宝石を差し出す

遠坂が俺の命を助けてくれなかったら今の俺はいなかった



「シロウ、展開が読めません」
セイバーがそんなこと言ってくる

まぁ、セイバーが召喚される前のことなんだから、察するほうが無理だよな


「遠坂はな、ランサーに殺された俺の命を助けてくれたんだよ」

「っな――――――」
セイバーが絶句する

遠坂が顔を真っ赤にして言う

「それは当然のことをしただけなの!いい?衛宮君がランサーの注意を引きつけてくれなかったら私達
がランサーに殺されてた。
――――魔術の基本は等価交換。助けられた命を命で助けることは当たり前なの!!」

「だけどさ、遠坂。聖杯戦争には犠牲がつきものなんだろ?だったら、遠坂が俺を助けてくれる理由は
無かったはずだ。
―――だいたい、あんなところうろついてた俺が悪かったんだし」

「だからさ、遠坂。俺の命を救ってくれてありがとう」

「っ〜〜〜〜〜!」
今度こそ、遠坂は何も言うことが出来なくなったみたいだ
あかいあくまを言いくるめることが出来たのはこれが初めてかも知れない

「・・・・・・・・・・・・・・」
セイバーが何かぶつぶつ言っている

「・・・・危なかった、もう少しでシロウの恩人を手にかけるところだった・・・」

をい

「いや、俺は何も聞かなかった――――」
そうだ、セイバーは誓ってくれたんだ、彼女が自らの誓いを反故するとは思えない
きっと聞き違いだろう、うん






「サーヴァントを連れてたってことは、やっぱり遠坂も魔術師なのか?」
一応聞いておかないとな

「ええ、衛宮君も同じみたいだし、わざわざ隠す必要はないわね」

「――――いろいろ話したいこともあるし、とりあえず中に入りましょう?
立って話すのは疲れるでしょ、衛宮君?」

そういって、ずんずんと門に向かって歩いていく

「いや、正論だとは思うけどさ・・・普通は立場逆じゃないか?」
小さな声で意見を言ってみる
だって怖いし

「何か言ったかしら、衛宮君?」
あくまのほほえみ
さっきの復讐をされてるかもしれない

遠坂は門に手をかける
――――だが

「衛宮君、この門開かないんだけど、何か魔術的な処理でもしてあるの?」
真顔で遠坂が聞いてきた

「そんな高度な魔術使えるわけ無いだろ?たんに閂がおりてるだけだって」
正直に答える

――――あ、しまった――――

そう思った時にはもう遅かった

「なら、衛宮君はどうやって家の中から出てきたのか教えてくれない?」
遠坂の瞳に敵意が混ざる

警戒されてるのがわかる

「はぁ・・・・、その辺りの話も含めて中で話し合おう
――――セイバー、中に入って閂開けてくれないか?」

「わかりました、シロウ」

そう言って、セイバーは塀を飛び越えていく


「洗いざらい、吐いてもらうわよ――――」
優等生モードから切り替えた遠坂が言う






――――夜はまだまだ長くなりそうだ――――






――――――――――――――――――――
あとがき

第三話です。まだ読んでくれてる人が果たしているのでしょうか・・・

ついに、みんなのヒーロー(誤植にあらず)遠坂さんの登場です

バーサーカーとの話も入れるつもりだったのになにやら長くなってしまったのでこれで1話とさせて頂き
ます

だって、性格のちょっとヒネたセイバー書くの楽しかったんだもん(ぁ


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