Fate/stay night again 機 雰后Д轡螢▲后M:衛宮士郎


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1: タケ (2004/03/03 12:34:39)



「まさか・・・!」

・・・思いついた仮説を受け入れるために、心を静かに落ち着ける

「俺はタイム・ストリップしたのか?!」



しっかりまだ混乱していた





Fate/stay night again 機 繕笋霊壱陝






――自宅が学校の側にないことをこのときほど恨んだことはそう無いだろう
俺が懐かしの衛宮邸にたどり着けたのは日付が変わったあとだった

当然、屋敷には誰もいない
これからランサーが襲撃してくることを考えるとその方が好都合なわけだが

「・・・そんなことは、分かっちゃいるんだけどな」

そう、今家に誰もいないと言うことはこれ以上ないほどありがたいというのはわかってる
だけど、久々に藤ねぇや桜に会いたかったってのが本音なんだろう
思わず溜息が出た


自分の体を見回してみる
間違いない、この体はあの時の衛宮士郎のものだ
切嗣の言いつけを守って愚鈍にも体を鍛え続けた少年の肉体だ



俺は、再びセイバーに会うことを世界に祈った
だが、結果として俺はこの時代に戻ってきてしまった
ただ会うためだけならばこの時代に戻る必要はなかったはずだ
なら、俺がもう一度この聖杯戦争で戦うのにはきっと何か意味がある

―――――衛宮士郎がそして切嗣が望んだのはみんなが笑っていられる世界だ
なら、ここで俺が出来ることはただ一つ――――――

「――今度こそは誰も死なせない、誰も悲しませない」
たとえ歪であろうとも、これが俺の正義の味方としてのあり方だから







「――――――!」

天井に付けられた鐘が鳴る
結界内に害意を持った何者かが侵入してきたということだ
クソッ!考え事に時間を取られすぎた
こっらはまだ何一つとして準備が終わってないってのに!


このタイミングで衛宮の家に訪れるのはただ一人
目撃者の息の根を止めるためにやってくる青い鎧を纏った槍兵――――――!!


「――――――」

屋敷は静まりかえっている
その静かな空間に奴の殺気がじわじわと染み込んでくる
俺は奴を迎え撃つために二双剣を投影しようとし――――
「っ――――――!」
痛みが走る
「投影が、出来ない・・・・?」
そうか――――
この体は魔術回路を全く使いこなせていない状態だった
そんな枯れた魔術回路に二双剣を作るほどの魔力を通せるわけがない
そんなことを考えているうちにも居間は奴の殺気に浸食されていく
考えろ、考えろ、考えろ―――
投影することの他に何かこの危機を乗り越える手段はないか――――!
俺に許された魔術は投影と、物を強化することだけ
なら、今俺が出来ることは決まっている
たしか、藤ねぇの持ってきたポスターがあったはずだ。アレなら――――

「――って、無いし!?」

慌てて、周りを見渡すがそれらしき物は見つからない
かわりに『らいが』と書かれたふんどしがあった。というか居間にはそれしかなかった
「なんでさ・・・・・」
泣けてきた
というか藤ねぇ、なんで爺さんのふんどしを持ってくる
どうやら俺の知っている過去とは微妙に異なっているらしい

「いいよいいよ、もう。コレ強化して戦うから・・・・・」
涙の数だけ強くなれるなら、俺はきっと誰よりも強くなれると思った


「――――同調、開始」
あんまり同調したくなかったけど、自身に働きかけるための暗示を変えるわけにはいかない
「――――――構成材質、解明」
綿100%だった
だからどうした
理不尽な怒りを込めて、ふんどしに魔力を通していく
「――――――構成材質、補強」
ふんどしの隅々まで自分が満たされていく感触
―――血潮は鉄で心は硝子、だからこれくらい耐えられる
頬を伝う冷たい液体のことは考えないようにする
「――――全工程、完了」
瞬時にふんどしとの接続を切る
汚れてしまったという事実に身震いした

今、ふんどしの強度は鉄並になっている
俺という支えが無くなっても天に向かってそびえ立つふんどしというのはある意味圧巻だ
案外出来映えとしてはしっかりしてる
これなら多少はランサーの攻撃に耐えられるだろう
「ともあれ、これで――――」

両手でふんどしを握りしめて居間のただ中に立つ
見栄えがこの上なく悪い気がするがそんなこと気にしちゃいられない

今やらなくちゃ行けないことは土倉まで生きて逃げることだ
土倉にいけばまだふんどしよりかはましな武器がある


――――それに、土倉に行けばセイバーに会えるかもしれない

―――俺は再び、彼女を呼び出すことが出来るのだろうか―――


セイバーのことを考えて気がそれた瞬間、天井を突き破って奴が降ってきた――!

「っく――――!」
何とか転がることで身をかわす
無様に畳の上をごろごろ転がる
そのままごろごろ転がって居間の端の壁にぶつかったところで
「オイ、テメェ――」
ランサーに声をかけられ慌てて立ち上がりふんどしを構える
ヤツはふんどしを構えた俺を前にして一瞬何事かと目を見張ったあと、何事もなかったように
「余計な手間を…、見えていれば痛かろうという俺の配慮を無にしやがって」
と言って、けだるそうに槍を持ちかえた








――――――その仕草が

前回よりもけだるそうに見えたのは錯覚であると思いたい――――――








「まったく、一日に同じ人間を二度殺すハメになるとはな」
ヤツはなるべく俺を視界に入れないようにしてそう言った
気持ちは解るけど、こっちは本気で構えてるんだからその態度はないと思います、先生!
誰だよ先生って
何度経験しても命を狙われるというのは慣れられる物ではないらしい
混乱している思考に喝を入れる


依然、居間にはランサーが出入り口をふさぐように立っている

土倉は俺が背にしている窓から行った方が近いからそのことに問題はあまり無いのだけれど
問題は俺がランサーに背を向けて窓から飛び出すのを奴が許してくれるかどうかだ


相対する―――――
といっても相手は微妙に目をそらしているから一方的に見つめているだけな気もするけど


何度目かの溜息のあとヤツはこう言った
「じゃあな。今度こそ迷うなよ、坊主」

ただの一撃で俺の命を奪うことのできる閃光がはしる―――!
だが、甘い!
俺は手に持ったふんどしでそれをなんとかそらした
そらされた槍先は背後の窓を粉々に打ち砕く!

「――――――!」

砕け散る窓
ランサーは信じられない物を見たというような顔でこちらを睨む
―――否、俺の手にしたふんどしを睨む
おおかた、ただの布きれだと思っていたのだろう
予想外のできごとに奴の注意がそれるであろうその瞬間――――

俺は奴自身が割った背後の窓から一気に土倉に向かって駆け出す

駆ける

駆ける

駆ける―――!

「しまっ――――――!」
遅い
土倉との距離は残り5m
このタイミングで追いつけるわけはない――――

だが、俺は大切なことを失念していた
相手ははランサーのサーヴァント
サーヴァント一の俊足を持つ男と言うことを――――

「っな――――?!」
ランサーは一瞬で俺と肉薄すると手に持った槍を横殴りに振るう

「ぐっ――――――!」
手に持ったふんどしでヤツの攻撃を受け止めて背後に
―――――土倉のある方向に向かって跳ぶ
ヤツの攻撃の勢いを乗せて飛び上がった体は
土倉のドアにぶつかり、その鉄の門をを弾け開ける――――!

「は、あ――――――」
肺の中の空気が全て吐き出されるような感覚
背骨が折れるほどの衝撃
体中に激痛が走る
だが、これで―――――
這うようにして土倉に滑り込み、立ち上がってふんどしを構えて周りを見渡す
たしか土倉には親父と使っていた竹刀があったはずだ

どこだ!どこだ――!?

見渡す限りのがらくたの山
藤ねぇの持ち込んだがらくたの世界がそこには広がっている
予想以上の散らかっていたせいで竹刀のある場所見つけるのには数瞬かかった
――それは、衛宮士郎にとって絶望的な時間で、侵略者にとっては十分すぎる時間だった――

ランサーが土倉に入ってくる
「がんばったな、坊主。まさかそいつで迎撃するとは思わなかったぜ」
俺の手にするソレを見ながらランサーはそう言った
「なるほど、微弱な魔力を感じると思ったら魔術師だったってわけだ。惜しかったな、ひょっとしたらマス
ターになれてたかもしれないのによ」
動けない―――
一歩でも動いたらその瞬間奴の槍がこの体を貫く―――
「だが――――、ここで詰みだ」
目の前には槍を突き出す青い鎧を纏う男
――勝てない
英雄としての俺ならともかく
高校生である俺では勝てない
それ以前にふんどしじゃ奴に勝てない
満足に回路に魔力を通すことさえできない今の俺では奴に勝てる何かを作り出すことも出来ない

迫る銀光

その動きがやけゆっくりと見える
もうほんの数瞬でその槍が俺の肉に食い込み、心臓を貫くのがわかる
「――――――――――」
ここで終わるのか
セイバーに会うことも出来ず
誰一人として救うことも出来ずに
なにもかえることができないままで

頭にきた
そんな簡単に俺が死ななくちゃならないなんてふざけてる
そんな簡単に人が死ななくちゃならないなんてふざけてる
何もかもふざけていて頭がどうにかなりそうだ

―――体は剣で出来ている
だから俺は戦うことが出来る
だから俺は誰かを守ることが出来る
だから俺はこんなところで死ぬわけにはいかない
「ふざけるな、俺は――――!」
こんなところでなにもできないまま死ぬわけにはいかない!!!!
閃光が奔る

――熱い
左手が燃えるように熱い
全身の回路に魔力が通っていく
この衛宮士郎の体ではまだでは到達できていなかった領域
”無限の剣製”のための回路にも魔力が通っていく――――

「なに・・・・・・・・!?」
ランサーの槍が俺に届く寸前で横から割って入った何かに弾かれる
ランサーが驚愕の声を出すがそんなこと、今の俺には関係ない
俺はこの何かを知っている
俺はこの何かをふるう者のことも知っている

光の中から現れた少女
それは現れるなり俺に突き刺さろうとしていた奴の槍を撃ち弾き
躊躇することなく奴の懐に踏み込んだ

「七人目のサーヴァントだと・・・・・!?」

弾かれた槍を構える男と、手に持った”何か”を一閃する少女
火花が飛び散る
押し負けたランサーがたたらを踏む

「――――っく!」

不利を悟ったか土蔵の外に飛び出していくランサー
だがそんなものは今の俺には関係ない
俺には少女のことしか考えられない




「セイ、バー――――――」

思わず口をついてそんな言葉が出た

窓から差し込む月光が
銀の甲冑を纏った少女の姿を映し出す

最後まで王の誇りを貫いた少女の
再び会いたいと願った少女の
宝石のように澄んだ瞳がこちらを見据えていた――――――

――その瞳に、俺の姿を映し出しながら少女はこういった――

「――――問おう。貴方が、私のマずっつぅ!?」
噛んだ
「――――問おう。貴方が、私のマスターか?」
言い直した





いろんな意味で台無しだった




――――――――――――――――――
あとがき

前回の投稿の続きです
予想以上の反響に半端な物を書いちゃいけないというのはわかっているけど
俺の文才じゃコレが限界なんだよ・゜・(ノД`)・゜・

ギャグ的展開を無理矢理織り込むために文章がかなり奇妙な方向へ・・・・・・
半端なギャグならいらねぇよという反応が来そうでかなりびびってます(汗

ちょんとギャグを入れる必要はあるんです
絶対的な破壊力を持つサーヴァント同士の戦いは、それこそギャグを入れなければ
どちらかが致命的な傷を負ってしまう。まぁ戦闘以外でギャグを入れる理由にはなりませんね(;´Д`)

キャラの特性(食いしん坊、皮肉、麻婆etc)は原作よりもだいぶ強調されることになると思います
ご了承ください


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