イリヤたんのぶるま小説ぐらい書いてみたい。


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1: ちぇるの (2004/03/03 02:10:00)

※最後だけ15禁〜。


 この冬木市にも夏が来た。
 まあ、ありていに言えば暑い。
 ついでにいうと我が家の居間と客間にだけは設置してあったクーラーではあるのだが、客間はいつの間にか、居間のは夏に入ってすぐに壊れた。
「暑いね〜シロウ・・・」
 ぐで〜っと、だれた声を背中あわせの姿勢のままぼやくイリヤの声にこっちも
「暑いな〜・・・」
 なんてだれた答えを返す。
 まあ、とりあえずこの暑さに耐えられなくなった猛獣一匹は雷画じいさんに返しておいたからいいのだが、桜はだらだらと危険域まで汗を流しながら料理を作っていたので俺が必死に止めて、家に帰らせた。
“ごめんなさい、先輩”
 とか言っていたが、精神力だけであそこまで耐えるのはどうかと思う。
「シロウ〜・・・どうにかならないかなー・・・」
 と、体操着の胸元をぱたぱたさせながらイリヤが更に体重をこちらにかける。
 そう、それなのだ。問題は。
 正直イリヤの胸は、まあ可愛らしいサイズなので別に服をぱたぱたすることが危険なのではないのだ。真上から覗かない限りは。
「で、どこで手に入れた。そんな服。イリヤの通ってるとこジャージだろ」
「タイガがね〜」
 犯人については納得至極。後で一人だけキムチ鍋を食べさせることにしよう。
「昔のお下がりくれる、って言ってくれたんだけど。こういう肌に密着するのはお下がり嫌だなーって言ったら新しいの買ってくれたんだよー」
 むむむ、だから何で体操着。しかもブルマ・・・。
「暑いよ〜」
 くるっと反転して俺の首にしがみついてくるイリヤ。
「暑いんだったらなんでひっつくんだよ」
「ん〜・・・温かいのと暑いのはまた違うんだよー」
 とか言いながら手に込める力を強くするイリヤ。
 思わず体勢を軽く変えてイリヤを抱きしめる。
「きゃっ、シロウ!?」
「イリヤ、このまま抱きたい」
 かぁっ、と顔を赤くするイリヤだったが、
「暑いからやだー」
 なんてさっき言ってたことと矛盾すること言い切りやがった。
「う、ここまで盛り上がった俺の気持ちはどうすれば・・・」
「あれ? シロウってもしかしてこういう格好の方が燃えるのかなー?」
 にやーとあくまの微笑みを浮かべるイリヤ。
 この笑顔の前には衛宮士郎はなすすべも無いわけで。
「特別好きってわけじゃないけどさ。好きな女の子がその格好してるなら、そりゃ」
「えへへ〜、ありがと」
 もいちど、ぎゅっとしがみついてくるイリヤ。
 ああ、もう本当にこの気持ちをどのように発散すればいいのやら。
「でもねー、コンビニぐらいに涼しく無いと、私やだなー」
「そんなお金が急にはできないよ。それこそ10月くらいまでは治らないものだと思ってくれ」
 と、何故かイリヤがきょとんとした顔になる。
「なんだよ」
「えっ、この家って純和風だから空調機つけてないんじゃなかったの?」
 なんだそりゃ。
「ついてるだろ、ほら、あそこ」
 と縁側から居間の端っこを指差してやる。
「えええっ! あれって空調機なの!?」
 イリヤが本気で驚いている。
「空調機って天井についてるんじゃないんだ・・・」
 本気で悩む表情をしてるイリヤ。
 うむ、未だに間違った知識がいくつかあるのがお嬢様であることを思い出させてくれる。
「ともかく、そういうわけで。しばらくというか、今年は我慢してくれ」
「ん? ああ、お金が無くって直せないだけなら大丈夫だよ。私がお金出すから」
「へ?」
「仮にも貴族のお嬢様だからねー、私」
 むふふ、と笑うイリヤ。
「でも、結構するぞ?」
「あのねー・・・」
 と耳元でイリヤが教えてくれたイリヤが今現在動かせるお金の額を聞いて愕然とする。
 単純計算で一生食うのに困らないんですけど。
「ということで。ついでにシロウの部屋にもつけましょー」
「なんでさ」
 それこそなんでさ、といった表情でイリヤが振り返る。
「私、寝苦しいところでえっちするのあまり好きじゃないよ?」
 むむむ。
 さわやかにさわやかじゃない台詞をさらっと言われてしまった。
 ここは男として、どうすればいいのだろうか。
 目の前には大好きな女の子。
 銀髪でちょっと背が小さくて、それで何よりも無邪気な。
 赤い瞳が優しい微笑みを浮かべる。
「まあ、お金は心配しないで早くとりつけなさいな」
 と、少しだけお姉さんチックに声をかけてくれた。

 まあ、でもなんだかんだで一週間ぐらいかかったわけなんだけど。



後日・・・

「ん〜、えへへ♪」
「う、うわああ、動くなバカ!」
「バカとか言った罰で〜す。動き続けま〜す」
「無理! もう無理!」
「え〜? お兄ちゃんが希望するからこの格好でやってるのに〜?」
 にへら、とあくまの微笑が炸裂。
 いや、可愛い。大好きだ。でもそれと人間の限界は別。
「絶対無理! だって四回目だぞ!? あかいたまでちゃうぞー!?」
「む、今月入ってから魔力供給のための最低限の一回しかやってないじゃない。しかも暑いから楽しくなかったし」
「いや、確かにイリヤのこと大好きだ。こういうことするの凄く嬉しい。でも無理なものは無理・・・ってだから動くなぁ!」
 元気になっちゃうからっ。
「んっふっふ〜♪ 夜はまだこれからなのだー! がおーっ!」
 虎に影響されるなー!
 腎虚ではしに炊く無い今日この頃。


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