わたしの進む道


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1: 御神の剣士 (2004/01/19 14:32:00)

Fate応援SS わたしの進む道

 聖杯戦争が始まって数日が経ったある日。
 わたし、遠坂凛は嫌でも現実を思い知らされることになる。
 サーヴェントとの戦いの日々。
 その束の間に起きた事件。


 近所の小さな病院だった。
 わたしとアーチャーは少々手痛い失敗をし一時撤退、この病院に身を隠すことにした。
「?」
 違和感を感じたのは、病院に逃げ込んで少し経ってから。
 明かりのついた廊下。付けっぱなしのテレビ。入院患者の生きながらえさせる機械類。まだ温かいベッド。食べかけのカップラーメン。
 少し前までの人気を確実に感じさせていて、今は人気が全く無い。
 そこで何があったのか? わたしは気が付いていた。
「ねぇ、アーチャー……これって学校に仕掛けられていたのと同じ結界よね?」
「ああ、間違いない。魂を喰われたのだろう」
 人の居た場所と思われる場所に残されていた衣服。
 中身の人間は溶解され、サーヴェントの栄養になったのだろう。
 勝つためとはいえこんなことをするのを、わたしは許せなかった。
「ねえアーチャー、二つ言いたいことがあるの。聞いてくれる?」 
「なんだ?」
「一つはゴメンと謝っておくね。どう足掻いても、わたしは貴方の為にでもこんなことは出来ないわ」
 もしもこれと同じ行為をしなければ勝てない状況であっても、わたしはこれだけはしないだろう。
 これは人としてやっちゃいけないことだ。
 わたしは人以下になるつもりはない。
「ああ、それでこそ君らしい。私もこんなことをしてもらおうとは全く思わんよ。自力で勝って見せるさ。なんたって私は君が呼び出したサーヴェントだぞ?」
 アーチャーは心強く頼もしい台詞を言ってくれる。
 さすがわたしのパートナーだ。
「もうひとつはなんなんだ?」
「気が早いと思うけどね、わたし決めたの。聖杯を手にしたらしようとおもうこと」
 あえて願いなんて言わない。
「どうするつもりなのだ?」
「これからも聖杯があり続ければ、こんな馬鹿馬鹿しいことが繰り返される。だから、手にいれたら聖杯をぶっ壊す! いいと思わない?」
 わたしは満面の笑みで、アーチャーにそう言ってやる。
 彼も軽やかに笑ってくれた。
「せっかく勝ち取った聖杯を壊す、なんて凄い言葉だな。だが、とても君らしい反応だ。悪くないな。それも」
 と、アーチャーは真面目な顔になる。
「ただし、その為には君が勝たないといけないがな」
「分かってるわ。だから、勝ってみせるわよ。わたし達が負けるはずないでしょ?」
「それもそうだったな」
 アーチャーは苦笑していた。
「さて、休憩時間は終わりかな。そろそろ反撃しない?」
「ああ、そうだな。頼むぞマスター」
「ええ、あなたも頼むわよ、アーチャー」
 二人は人の居ない小さな病院を後にする。
 今一度勝たなくてはならないということを胸に抱きながら。


 戦いはまだ、始まったばかり……。
 

                                        おしまい



 凛の視点的あとがき

凛「アーチャーが出てくるなんて、あちゃ〜(棒読み)」
アーチャー「……」
御神の剣士「……」
 わたしがそう言うと、二人とも黙ってしまった。
 をい、だんまりかよ!
 わたしは書き手である御神の剣士に指を向ける。
凛「せっかくあんたがやって欲しいっていうから言ってあげたのに、無反応ってなによ!」
御神の剣士「いや、似合わないな〜、と思って」
アーチャー「私はどうコメントしていいか、分からなかっただけだ」
凛「なら言わせるな〜!!」
アーチャー「あまり怒るな。怒った顔だと美人が台無しだぞ、凛」
凛「なっ!」
 わたしはアーチャーの言葉に頬が熱くなる。
 なんで彼はこんな恥ずかしい台詞を軽がると口に出来るのだろう。
凛「分かったわよ。怒るのは止めてあげる」

御神の剣士「なお、このSSはゲーム発売前に書かれているものです。凛の台詞とか、ゲームとは全然違う可能性がありますがご了承ください。予想で書いてます」
アーチャー「という事だ、ゲーム発売後にこのSSを読んで、ゲームと違うなんて突っ込みは止めて欲しい」
凛「うわ〜、無謀なことをするわね」
 わたしの言葉に御神の剣士とアーチャーは笑う。
御神の剣士「無謀なことに挑戦するのも悪くないんですよ」
アーチャー「分の悪い賭けは嫌いじゃない、という奴だ」
凛「アーチャー、それ、ゲームがチガウチガウ」

御神の剣士「さて、それでは今回はこの辺りで失礼します。最後に締めを頼みます、遠坂さん」
凛「うううっ」
 台本を見て気が引ける。
凛「言わないとダメ? くだらないから嫌なんだけど」
御神の剣士「言わないとダメ。そうしないと終わらないよ?(邪笑)」
 うう、仕方ないな。

凛「こほんっ、Fateを買って、士朗のことをもっと知ろう〜」
アーチャー「下手なシャレはやめなシャレ」

 ……し〜ん……

御神の剣士「では! (たぶん)オチもついたのでこの辺で〜」
凛「うう(恥ずかしい)、ゲーム本編でお会いしましょう」


                                              16年1月19日完成


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