空と月の死期〜外章・黒〜


メッセージ一覧

1: 舞姫ますたー (2002/08/13 15:42:00)

其の身が宿すは・・・・・・・世界の根元。

魔術師たちが渇望し、魔法使いがたどり着いたソレを体現せしモノ・・・・・・・両義。

退魔にして退魔に非ず、魔にして魔に非ず、其の家が目指すは唯一つ。

・・・・・・・・・ヒトにしてヒトではない何か。

ああ、そうだ何で気が付かなかったんだろう・・・・・・・ソレはきっと、もう・・・・・・・・・・・・・・・・・・人外であると。

私はそんなものいらない・・・・・・アイツがいれば私は充たされる。

私はアイツと同じ『人間』でいたい。

私はアイツと同じ『存在』でいたい。

私はアイツと同じ『意義』でいたい。

もうあの・・・・・・・・光一筋ない漆黒たる・・・・・・・・闇はいやだから。

同じ『黒』ならアイツのほうが何万倍、いや考えるのも馬鹿らしくなるぐらい暖かい。

このヌクモリをなくすぐらいなら・・・・・・・・・私は死を選ぶ。

「ねえ・・・・・・・・こんな事言うのは恥ずかしいけど・・・・・・・・・死ぬまで一緒にいてね」

隣で寝息を立ててるコイツを・・・・・・・私は許(はな)さない。

やっと気付けたんだ。

自分なんかどうでも良くなるぐらい私は・・・・・・・・・コイツを愛している。

それは好きなんて生易しい感情ではない、激情。

狂々狂々と、私は少しづつコイツに支配されていく。

それは不快なものではない、落ち着き。

そうして私はコイツと時を刻み続ける。

太陽から三歩離れた墓標で・・・・・・・・・・・・私はコイツと意味なんか考えず、愛し合う。

それは至上の・・・・・・・・・幸せ。

ああ、今夜も空には・・・・・・・・空っぽな月が・・・・・・・・・太陽に照らされて・・・・・・・・・・・輝いている。


記事一覧へ戻る(I)